皆様こんにちは。赤城です。
『進撃の巨人』25巻を読んだので感想と考察を書きました。
※他の巻の感想はページ下部の「関連記事一覧」からご覧いただけます。
感想
全体について
久しぶりに本来の進撃の巨人に戻った感じで、嬉しいやら悲しいやらでした。まず、嬉しかったこと。
ミカサ、ジャンなどのパラディ側勢力が再登場しました。やったね、現実の時間でいえば1年ぶり、作中時間でいえば4年ぶりだよ。しかもみんなイケメンに育っているから眼福。彼らが実行しようとしている作戦とはいったいなんなのか、それはパラディ島と世界に何をもたらすのか、注視していきたいと思います。
さらに、久々に巨人同士の戦いを見られました。やっぱり迫力が全然違いますね! 進撃の巨人はこうでなくちゃ!
一方、悲しかったのは、またキャラが死に始めてしまったことです。いい感じの描写をしてキャラに愛着を持たせておいて不意にあっけなく殺す、あの手法が戻ってきました。
別にお話として面白くないということではありません。むしろ非常に巧い描き方だと思っています。単純に私が悲しいだけです。ゾフィア、ウド、門兵のおじさん……。それにパラディ島側の人たちだって進んで人を殺したいわけじゃないだろうに。
22巻~24巻が異様に平和すぎたんですよね。失われた今だから分かる……あれはかりそめの平和、嵐の前の静けさに過ぎなかったのだ……。
さて、以下より個別の感想を述べていきます。
単行本の表紙はifか現実か
建物を破壊して現れる進撃の巨人。
これと全く同じ状況が第100話で描かれています。前巻に引き続き現実に起こった出来事ではないでしょうか?
第99話 疾しき影
- ベルトルト
あのおじさんは…誰かに裁いてほしかったんじゃないかな
開拓地で自殺したおじさんを夢に見たベルトルトも今それを思い出すライナーも、きっとおじさんと同じように誰かに裁いてほしかったんでしょうね。ライナーにとってはうってつけの相手が目の前にいるわけです。エレンのどこまでも冷静な眼差しとライナーの呆然とした眼差しが、ごく静かにかつ対照的に描かれていて、印象深いです。
- 上の建物の住人を人質にとるエレン
ぼ、僕らのエレンがそんな狡い真似を……!? 4年の歳月とは切ないものです。
- 異様に緊張しているヴィリー・タイバー
初めて読んだ時は「ただ演説するだけなのになんでこんなに汗だくだくなの?」と思ったけど、自分がほぼ確実に死んでしまう、それもたぶん敵の巨人に吹っ飛ばされて残酷な最期を迎えると分かっていればそりゃあ冷や汗もかきますよね。私だったらわざわざこんな演説ぶたないで逃げ出すでしょう。
- キヨミ・アズマビトの来訪
この人は後でヴィリー・タイバーが明らかにするタイバー家の「真実」を最初から知っているのでしょうか。東洋の一族だから知っていそうな気もします。あと、気になったのは、彼女が演説会場には残らないで帰っていったことです。まるでこれから起こることを予見しているかのようなそぶりです。まあ、彼女は最初からそれなりに事情に通じているっぽいので、工作員(?)などを派遣して情報を得ていれば、ヴィリー・タイバーの演説を狙って襲撃があることは予想できたのかもしれません。
- アニの父親の登場
満を持してお父さん見参! ってあれ、なんかイメージと違う。もっと武人風のきりっとしたタイプだと思ってたのに、意外と普通のおっさんだった。アニにボコられて戦えない体になっちゃったから衰えたのかな。改めて登場されると彼の「世界を敵に回してでも必ず帰ってきてほしい」という台詞を思い出します。彼がここで出てくる意味はなんでしょう? もしかしてアニの寝返りフラグ?
- エレン
お前と同じだよ 「仕方なかった」ってやつだ
つ、つらい。激情家なはずのエレンがこんなに冷静に言い切るのがつらい。その仮面の下でどんなに苦しんでいるだろうかと思うと。
- 素敵なあご髭の男、ジークとピーク&ポルコを分断して罠にはめる
結論から言うとあご髭の男はアルミンですよね。なぜそう思ったかは、めちゃくちゃ長いので伏線考察の項に書きます。
- 約100年前の「巨人大戦」の真実
89話でクルーガーが話していた通りです。言われてみれば、フリッツ王に戦う意思がないことはマーレ側には伝わっていなかったんですね。でも伝わっていようとなかろうと、マーレが資源奪取のためにパラディ島を制圧しに行くことに変わりはなかったでしょう。ところで、私は「約100年前」というところが引っかかりました。伏線考察の項で詳しく説明します。
- ヴィリー
平和への反逆者…その名はエレン・イェーガー
エレンにものっぴきならない事情があって、好きで平和に反逆したわけじゃないんだよ。と一瞬思いましたが、そういや初期の頃あの人「こんな怠惰な平和を享受してていいのかよ、まるで家畜じゃねえか」みたいなこと言ってましたね、うん……わりと反逆してたわ。97話で本人が言っていたように、彼は
他人や環境に強制されて仕方なく
反逆したのではなく、自分で自分の背中を押して「反逆者」になったんですよね。
気になること
- あご髭の男はアルミン?
- 「約100年前」の巨人大戦の真実
第100話 宣戦布告
- ヴィリー
軍幹部は端の「特等席」へ
アッこれエレンに全員殺させるつもりだ。
- ヴィリー
タイバー家もただ遊んでいたわけでは ない 先代に比べては な…
97話でも、先代がマーレへの贖罪として自由と力を与え
たことが、ひどいエルディア人差別や国力の低下につながったと彼は言っていました。へぇ~、ろくでもないやつだな先代(笑)。お人好しなだけかもしれないけど。
- パラディ島勢力の協力者の影
たぶんあご髭の男のことを言っているものと思います。つまりはアルミン。
- マガト
しかし 大勢死にます
24巻でも思ったけど、この人顔は怖いけどめっちゃいい人やん。リヴァイと同じタイプやん。
- ピーク
マーレ軍はいくつか用意してあるんだこういうのを…
そんなごく一部の兵士しか知らなそうな情報を知りえているのであれば、あご髭の男=アルミンはマーレ軍の内情にも相当通じているのでしょう。ということは、かなり長い間スパイ活動をやっているものと思われます。ただ、アルミンだとするとひとつ疑問があります。ピークが「どこかで見たことある」と言ってるけど、彼女とアルミンは全く面識がないですよね?
4年前のウォール・マリア奪還作戦の時は遭遇していないはずです。ばっちり遭遇しているのはジャンとリヴァイ、ぎりぎり視界の端に映ったかもしれないのがコニー。見落としがあったら申し訳ないです。とするとウォール・マリア奪還作戦以降、アルミンがこっちでスパイ活動をしている時に見かけたのかなあ。
- エレン
家族宛ての手紙じゃなかったが…仲間には届いた
手紙の送り先もおそらくマーレ軍に潜伏していたアルミンだったのでしょう。彼はなんらかの目的を持って、エレンと同時期、あるいはもっと前からマーレ軍に潜入していたのではないでしょうか? そして今日この日に向けてなんらかの準備を進めてきたのでは?
この理屈なら、後の方で調査兵団(?)が謎の思惑を持って動いているらしい描写もなんとなく納得がいきます。
- エレン
だがオレにもお前達が悪者に見えた
ここからのエレンとライナーの会話はとても切ないです。彼らは今や非常に似通った立場にあります。巨人化能力者で、敵地で身分を偽って暮らしており、敵地の人々を愛してしまった。そしてその道を選び取ったのは環境のせいではなくあくまで自分自身だと考えているところも。
今この瞬間、これ以上ないくらい共感し合っているだろうに、敵同士なのですよね。切ないな。
- ヴィリー
それは…私がこの世に生まれてきてしまったからです
ヴィリー・タイバーはエレンやライナーとは異なり、周囲の環境に流されてこの立場にならざるをえなかった人です。でもそんな彼にもエレンに通じるところがある。この台詞は4巻第14話のエレンの台詞と酷似しています。エレンがハッとして悲しそうな顔になっているのがつらい。
- エレン、巨人化してヴィリーを殺害
う、うわあああぁぁぁ! ついにこの瞬間がやってきてしまった。21巻~24巻まで主要登場人物がほぼ誰も死なず、私の脳内は束の間の平和を享受していたのに。やはり虚偽の繁栄に過ぎなかったのだ。ヴィリーさんもいい人だったのにこういう運命は免れないのね……。ライナーとファルコがどうなったかが心配です。でもまあたぶん死んではいないでしょう。これであっさり死んでたらリアルに泣いちゃう。
気になること
- (あご髭の男がアルミンだった場合)ピークはどこで彼を見かけたのか?
第101話 戦鎚の巨人
- 「特等席」へダイブするエレン
リフォーム完了☆ やったねマガトさん!そこにピンポイントで飛び込んだのはアルミンから情報をもらったからか。なるべく民間に被害を出したくはないという思惑があるのかな。それでも最初の変身で瓦礫とか飛んじゃってるけど。
- 瓦礫の下のゾフィア、群衆に踏み殺されるウド
ひぎゃああああ!!!23巻~24巻でじっくりとその人柄やポテンシャルが描かれて、エレンたちと同じくらい親しみを感じていた彼らがこうもあっさり死んでしまうなんて。鬼か!? 作者は鬼なのか!!? 私今ガビと全く同じ表情になってるよ!!
……いえ、進撃の巨人って元々こういう漫画でしたね。キャラにさんざん愛着を持たせておいてあっさり殺して絶望させる漫画でした。21巻~24巻までのぬるま湯ですっかり忘れておりました。
しかし、殺している側にも愛着がある分、今回は悲しみも2倍です。双方が幸せに生きる道はないのでしょうか? だけどもうこうなったらどう考えてもパラディ島勢力が壊滅するか世界が壊滅するかのどちらかしかないように思われます。アルミンの立てているであろう作戦に期待するしかありません。
- 街の上空に現れる空飛ぶ人影
こっ、これはもしや……。ウォール・マリア奪還作戦時、ジークに付き従っていたピークだけは気づいたようです。
- 戦鎚の巨人、登場
ラスボスにふさわしいキモかっこいいフォルム。硬質化を応用して色々作れちゃうみたいですね。いいねーあの力欲しいねー(鼻ホジ)。
- エレン
今だ ミカサ
フォォォォォ!! ミカサーっ! 会いたかったよぉぉ!ますます髪の毛が短くなりましたね。クールビューティーに磨きがかかってます。結婚しよ。
- エレン
よかった…みんな来てくれたんだな
まるで自分一人で戦うことも念頭に置いていたかのような言い方に感じます。気になりますね。
- ミカサ
…エレン お願い…帰ってきて
これも何やら意味深な台詞です。普通、こういう場面では「やっと会えた」とか「無事でよかった」とか言うものではないのかな。もしかして、エレンがいないことでパラディ島で内輪もめが起こっているのでしょうか? あるいは、エレンが他のみんなと相談せずに単独行動を取っているのでしょうか?
それとも、物理的な距離の問題ではなくて精神的なことを言っているのでしょうか? 普通の人間を殺しまくるエレンは本当のエレンじゃない、みたいな。
気になること
- エレン
よかった…みんな来てくれたんだな
の意味
- ミカサ
…エレン お願い…帰ってきて
の意味
第102話 後の祭り
- ジャンとフロック
うわあぁぁ2人とも久しぶりィィ!! 大人っぽくなったねえ。調査兵団(?)全体としては、民間人にはできるだけ被害を出さない方針のようですね。やはり彼らは襲撃以外の目的を持ってやってきたのでしょう。
ただ、フロックは自分の感情を抑えきれないようです。なんだこの人、いつの間にこんな過激派になったんだ(元々別方向にはヤバかったけど)。しかもエレンを「悪魔」呼ばわりって……パラディ島で何かあったな、エレンの奴。
- ミカサ
…エレン あなたは…自分が何をやったのか…分かってるの?
えぇ~、なぜ責められているんだろう。多少の犠牲はやむを得ない状況だったのでは?単にミカサがエレンに人殺しになってほしくなくて言っているのか。それとも、エレンが民間人に被害を出さないこともできた(パラディ島勢力としてもそのつもりだった)のにあえて民間人をSATUGAIしたのか? 直前のフロックの台詞を思い返すと、後者のように思えますが。ここも101話同様引っかかります。
- 門兵のおじさんたち、サシャに射殺される
ぎゃあああああ!! 悪夢! これは悪夢だ! あのサシャが躊躇なく人を殺すなんて……。門兵のおじさんたちも最初は意地悪な人たちだと思ってたけど、ファルコのガビへの片思いをニヤつきながら応援するわ、ガビを守ろうとするわで、すごく優しい人たちだったじゃん。特にひょろ長い方の人。ゾフィアとウドの場面でも思ったけど、みんな好きなキャラだから殺し合ってるのがつらい。
ガビだけは目が合ったのに殺さなかったということは、サシャも民間人は殺さない方針に従っているということですね。
- サシャ
コニー 明かりを灯すことをお忘れですか?
コニーも背の高いナイスガイになりました。明かりを灯すことにはなんの意味があるのでしょうか。アルミンが巨人化しようとしているけど、暗いから目印にしたいとか? う~んどうなんだろう。
- 戦鎚の巨人はクリスタル(?)で本体を包んだまま硬質化で攻撃するらしい
他の知性巨人にはない能力です。それとも何かコツを掴めばどの巨人にもできるようになるのでしょうか?
- リヴァイ参上
おぉ、兵長! あんまり変わってないね(笑)。
- ジーク
逃がすな 殲滅しろ
リヴァイ死ぬな 生き延びろ
言っていることが全然違うのが印象的です。パラディ島勢力は敵知性巨人たちを倒す必要も戦鎚の巨人を食べる必要もなくて、時間までに戦鎚の巨人を無効化できさえすればいいってことですよね。いったいこれから何が起こるのだろうか。
気になること
- エレンが民間人を殺したことを責めるミカサ
- ジャンたちがレベリア区に明かりを灯す意味
嘘予告
まず「善行クラブ」ってのが謎の概念すぎて腹筋が故障しそう。ヒストリアもやばいくらい毒舌ですねw ライナーをゴリラ呼ばわりw
何やらエレンに共感に近い感情を抱いていたようですが、彼は最近、ラノベの主人公さながら面倒なことに巻き込まれる毎日を送ってるんですよ。エレン、リヴァイ清掃員にドン引きしててマジウケるわ~。
自分の同類だと思っていたエレンがとても愉快な毎日を送っているなんて、女王様のヒストリアに耐えられるわけがない! これからどうなるエレン!? ますます愉快な毎日になる気しかしないぞ!
ふぅ。25巻はここくらいしかほっこりできるところがなかった。次巻も、ほっこり要素は嘘予告にしかないものと思っておいた方がいいかも(笑)。
本当の予告
あーこれもう間違いなくアルミン来ますわ。最大戦力って超大型のことでしょ、能力的にも大きさ的にも。伏線考察
これまで読んでいて謎だった部分について自分なりに考えています。24巻の引き継ぎ
24巻の考察から、今回なんらかの進展があったものだけを抜き出してきました。- 「祭事」で明かす「すべて」とは?(97話)
フリッツ王の「不戦の契り」のことと、9年前にエレン(というよりグリシャ)が始祖の巨人を奪ったから、世界が危機に晒されていること。
- エレンの手紙(97話)
おそらくアルミン宛て。
- エレンがライナーを呼び出した理由(98話)
動きを封じたかったからではないかと推察します。
新規伏線
まずは、感想のところに考察を書いたので箇条書きのみの件。- (あご髭の男がアルミンだった場合)ピークはどこで彼を見かけたのか?(100話)
- エレン
よかった…みんな来てくれたんだな
の意味(101話)
- ミカサ
…エレン お願い…帰ってきて
の意味(101話)
- エレンが民間人を殺したことを責めるミカサ(102話)
- ジャンたちがレベリア区に明かりを灯す意味(102話)
これらはいずれも26巻で解決しています。
次に、感想部分に書いたら長いかな~と思ったもの。こちらに考察を書いています。
あご髭の男はアルミン?(99話)
ほぼ引き算で考えただけですが、根拠は下記の通りです。- いきなり新キャラが出てくるとは考えにくい。
- 102話で再登場する調査兵団主要キャラの中でもジャンにはあご髭が生えていたが、髪質が明らかに違っている。
- 調査兵団主要キャラでまだ出てきていないのはハンジとアルミンのみ。
ハンジは、作者は明言していないがたぶん女性であるため、あご髭は生えない。また、髪の毛も黒。
アルミンはまだ成長期だったので4年後の今は大変身を遂げている可能性がある。 - とても背が高い。同年代の人と比べてもそう見劣りはしないはずのピークとポルコがチビに見えるくらい抜きん出ている。
背が高い=超大型巨人と考えるのは安易だが、あながち間違っていないかもしれない。
それにアルミンには背が低いイメージが強いので、読者をミスリードしようとしているのかも。
また、あご髭の男がアルミンだとすると、別の疑問も湧いてきます。
超大型巨人のアルミンと進撃&始祖の巨人のエレンがマーレに潜入し、ミカサたち調査兵団(?)も出払っているであろう今、パラディ島は誰が守っているのか? もし誰も守っていなければ、万が一攻め入られたらひとたまりもないですよね。
私はアニが寝返っている説を推します。お父さんが出てきてなんかフラグ立ってるので。もしかしたら調査兵団(?)の居残り部隊みたいなのが留守を任されているだけかもしれませんけど。
⇒26巻で解決しました。
「約100年前」の巨人大戦の真実(99話)
漫画本編はだいぶ佳境に差しかかってきて、あとは各々の思惑を探るだけみたいな雰囲気を醸し出しています。しかし、進撃の巨人には、まだ時間の計り方という巨大なトリックが残っているような気がします。エレンの年齢との齟齬
86話のグリシャの子供時代のエピソードの中で、グリシャ父が「巨人大戦が80年前にあった」旨の発言をしていました。で、99話時点が巨人大戦から「約100年目」ということは、「約」だから±5年くらいと考えて、グリシャが妹を失ったのは現在から15年~25年前の話ということになります。……なんかおかしくないですか?
妹を失った時のグリシャはせいぜい12歳くらいに見えます。彼がダイナと結婚したのは19歳の時、これは確定事項です。それから、同じ年のうちにジークが生まれたと仮定。ジークが両親を密告したのが4歳頃だとすると。グリシャがパラディ島に連れていかれたのは、妹を失ってから11年後、大きく見積もっても今から14年前です。エレンの年齢と帳尻が合いません。エレンは今19歳か20歳ですよね?
もちろん、「約100年」といっても実際には「109年」なのかもしれないし、妹を失った時のグリシャが実は16歳くらいだったり、ジークの両親密告が3歳くらいだったり、グリシャ父の教えたことが間違っていたりすれば、帳尻は合います。しかし、あまりそういうふうには見えないので、ちょっと引っかかりました。
パラディ島付近はやはり時空が歪んでいるのではなかろうか。
エルディア人差別の急速な広がり
97話のヴィリー・タイバーは「先代がマーレ人に好き勝手を許したせいでエルディア人差別が始まった」みたいな口ぶりでした。逆に考えると、先代より前はここまでひどいエルディア人差別はなかったということではないでしょうか。さて、巨人の力を継承した者が13年で死ぬことが真理だとすると、今の継承者が継承してギリギリ13年目と仮定して、その前の継承者である「先代」が戦鎚の巨人を継承したのは26年前です。前項を受けて、グリシャがエルディア人差別のせいで妹を失ったのが現在から10年~35年前とめちゃくちゃ広めに仮定します。
でも、35~27年前だとそもそも「先代」は継承者ではないので除外。
妹を失ったのが20年~26年前くらいまでの場合も、疑問が残ります。「先代」がマーレ人に好き勝手を許してすぐ~6年そこそこで、エルディア人が強制収容区に押し込められ、犬さながら
にマーレ人に服従するところまで発展したのです。そんなことがありえるでしょうか? まあ、現実世界でもナ●などの前例がある(そしておそらくエルディア人はあの人々をモデルにしている)ため荒唐無稽とは言えませんが。
もしかして、「13年で死ぬ」説は思い違いだとか、「先代」の意味するものが違うとかかもしれないと思って一応書いてみました。なお、妹を失ったのが10~19年前くらいであればそれなりに納得できますが、エレンの年齢と全く帳尻が合いません。
感想は以上です! 最後までお読みくださりありがとうございました。
26巻の感想は以下の記事に書きました。
22巻~の感想も書いていますので、よろしければ以下の「関連記事一覧」からご覧ください。
ヤンジャンで連載中の『ゴールデンカムイ』の感想も書いています。進撃に負けず劣らず熱いです。
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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