星を匿す雲

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基本的にネタバレあり。主にコンシューマゲーム、フリーゲーム、アニメ、歴史漫画、史跡巡りについて書きます。

【感想】クラシカロイド第2シリーズ19話「シューベルトの憂鬱」:憎いアイツと2人きり!?ドキドキ♪おつかい大作戦

全国1億3千万人のクラシカロイダーの皆様、こんにちは。赤城です。

クラシカロイド第2シリーズ(2期)19話の感想を書きました。クラシカロイドの影響で読んだクラシック関連の書籍についても簡単にまとめています。

※他の第2・第1シリーズの感想はページ末尾の「関連記事一覧」からご覧いただけます。




♪19 シューベルトの憂鬱

全体を通しての感想

シューベルトブコメめいたモツ・パニックに巻き込まれる話でした。


今回良かったのは、まず、シューベルトの喜怒哀楽をたっぷり堪能できたことです。
というのも、私は彼の感情の起伏が激しすぎるところをとても愛しているのです。モツベト関連の話題だとそれが一層顕著になるんですよね。一番好きなのが、モツに対する憎しみのこもった声色です。

それから、シューベルトベトに固執している理由が分かりやすくほのめかされているところもよかったです。
ベートーヴェンのお見舞いも葬儀もシューベルトの譫言も、シュ担やクラシック好きの大きいお友達にとっては履修済みのエピソードかと思います。でも、そうでない人は、これまではシューベルトベートーヴェンにこだわっている理由が分からなくて若干モヤッとしていたのではないでしょうか。
1期から放置され続けていた謎を、史実も絡めて補完しているのは好印象です。


不満な点は、第一に、少しいい話風になっていることです。
今回のお話の肝は、シューベルトがモツと協力して窮地を脱することで、彼のモツに対する鬱屈とした感情がそれなりに整理され、浄化されたことだろうと思います。うん、いい話ですね。
しかしながら、もうこれ完全に私の好みなんですけど、毛嫌いしていた相手が案外いいやつで、とある出来事を2人で協力して乗り越えて仲良くなるって青春もののテンプレじゃないですか。なんかそういうストレートに青臭いのはクラシカロイドに合わない気がするのです。こう、もっと1期20話のように密かにやってほしいというか……いや、はっきり言うと、単純に私が観てて恥ずかしくなってくるんです。すみません。
とにかくこの話の伝えたかったことは理解できてると思いますのでお許しください。

第二に、サブタイが「シューベルトの憂鬱」なのにムジークを出すのがモツなことです。
シューベルトは1期、2期を通して「魔王」「ザ・グレイト」の2つしかアレンジされたムジークを持っていません。だから私は、彼の新しいムジークをそれはもう心待ちにしているのです。(ちょっと話が逸れますが、アルケーの3人の方はもっともーっと心待ちにしてます。)
それなのに、せっかくサブタイにまで名前が入っていて、シューベルトのモツとベトに対する複雑な感情をメインに据えた話であるにもかかわらず、ムジーク富豪のモツにお鉢を奪われてしまうとは……がっかりしました。無論、話の流れを考えればモツがムジークを出すべきなのも、制作側に色々事情があるのも分かりますが。
ま、こんないい話風な描写をしているのだから、きっとシューベルトも最終決戦では新しいムジークを使って活躍してくれるのでしょう。少なくとも、1期のようにそこらのモブみたいな扱いにはならないと信じてますからね(涙)。


以下、個別の場面の感想です。



アバン

  • 故障したエレベーターの中でしりとりしている2人
    シューベルト地獄と言ったときの感情のこもり方が秀逸です。モツと2人で閉じ込められるなんて、彼にとってはまさに地獄に違いありません。
    でも結局しりとりに本気ではまり込んでしまうところがシューベルトらしい。「り」攻めはきついよね。リアス式海外旅行とはいったい。


  • 鬼のような形相の歌苗
    シューベルトは歌苗ちゃんに対していったいどういうイメージを抱いているんだw 普段そんなに怒られてばかりいるのか。


  • シューモーツァルトォォォォ~~ッ!!
    これだよ。シューベルトのこの芯から憎らしげな叫び声を私は長いこと待ち望んでいたんだ。最高の気分だよ。



Aパート

  • モツと天秤にかけられて怒ってるシューベルト
    私としてはモツが家事を任されることがすごく意外でした。果たして言いつけ通りに買い物するなんて芸当ができるのでしょうか(超失礼)。
    でも天秤にかけられるのは仕方ないと思います。シューベルトってしっかりしてそうで結構抜けてるところがあるし、歌苗ちゃんが言ったようによく行方不明になりますから。その点を自覚してないところも含めて面白いですね。


  • モツの髪の毛がシューベルトのボタンに引っかかる
    なんだこのブコメみたいな展開は。もしハサミが買えたら、髪の毛とボタンどちらを切るかで大喧嘩しそう。


  • どのコンビニでもハサミが売り切れ
    バカな……! いったい誰が買い占めているんだ。
    ギャル子ちゃん久しぶりに出てきてくれて嬉しいです。


  • 通販の封筒を開けるためのハサミを選抜するショパン
    ハサミを買い占めている理由としては少々こじつけめいているところがかえって良い。
    封筒を開けるハサミなんて錆びてなければどうでもいいと思う私は多分ショパンとは永遠に分かり合えません。


  • モツ、トイレに行きたくなる
    うわ~ありがち(笑)。しかし実際のところ大きい方とか、ロマンもへったくれもないわ。


  • 公衆トイレの臭いに耐えきれずに鼻をつまんでるシューベルト
    ホント潔癖症ですよね。史実では逆に無頓着だったっぽいけど。


  • モツうわぁ! オレンジジュース!
    落ち着きなさすぎ。こんなんでよく買い物任せようとしたな歌苗ちゃん。
    でも、モツも一人で行くときはもっと一直線に役目を果たせるのかもしれませんね。誰かと一緒だからつい楽しくて甘えちゃうのかも。

    ところで、オレンジジュースといえばあの恐怖の1期17話を……おや、こんな時間に来客かな?


  • モツ280円だって。280円だって
    音楽が止まるのワロタ。3秒くらい微動だにしないのでテレビが壊れたのかと思いました。
    シューくんにも一口あげるからとか言っときながら全額シューくんに払わせるってなかなかレベル高いですね。結局全部音羽館のお金なんだけどね。


  • 女の子をナンパするモツ
    鬼ごっこを誘い文句にしてナンパしてる人、初めて見ました。7話では水鉄砲とかくれんぼでナンパしてましたっけ。
    モーツァルトさん、失礼ですが今おいくつですか。2X歳? へえぇ~そうなんですか。


  • シュー私はごめんだ! 一刻も早く離れたいね!
    あからさまなフラグである。


  • モツシューくんてさー、もしかしてボクのこと嫌い?
    え、気づいてなかったんだ。鈍感な人って幸せですね。尤もモツの場合、男から嫌われても露ほども気にしなそうですが。早速シミに興味が移ってるし。

    「嫌い」とはっきり答えないあたりシューベルト嫌いきれてないんだろうなと思います。
    モーツァルトの音楽自体はとても好きなのだろうけど、これまでの話から考えるに、模倣と言われた恨みと天才肌への妬みと性格面での相性の悪さが混ざり合って、とても複雑な感情を抱いているのではないでしょうか。


  • シューそーいうところッ!
    シューベルトの言うモツの短所がこの一瞬にほぼ凝縮されていて好き。


  • シューベルトの回想
    史実よりも若干イケメン(弊社調べ)。個人的には、声はもっともっさりしてるイメージがありました。

    サリエリはこれだけ観ると非常にヤな奴ですが、シューベルトの音楽家としての成長に不可欠な役割を果たしています。他にもベートーヴェンやリストなどの後進の作曲家を手厚く支援したらしいです。(参考:アントニオ・サリエリ - Wikipedia
    ちなみに後程ご紹介させていただく漫画『フロイデ』や『ジャジャジャジャーン!』にももれなく出演します。モーツァルトのライバルで、大物音楽家たちの恩師でもあるから、ネタにしやすいのでしょうね。


  • シュー私は私にしか生み出せない音楽を模倣などでは……!
    シューベルトよ、そんなに思いつめるな。9話でショパンを励ましていたキミはどこに行ったんだ。私はキミの音楽をモツの模倣だとか借り物だなんて思っちゃいないから、元気出してほしい。


  • モツねえねえ! ニワトリよりカニに似てるかも!
    ちょっとぉ、最後まで言ったげてよぉw なんなんだ、その謎の集中力のなさは。



Bパート

  • シュー楽しくない! もう一刻たりとも一緒にいたくない!
    私、ギャグアニメでこういうネガティヴな感情を正面切って見せる場面はどうも苦手です。
    もちろん、嫌い(?)な相手のせいでここまでトラブルに巻き込まれていればブチ切れても無理ないですが。


  • 謎の部屋に閉じ込められる
    もはやモツがシューベルトを困らせて楽しむためにわざとやってる疑惑さえ湧いてきます。歌苗について言及してる時とか、完全に煽ってるでしょ。


  • 一方その頃
    ベートーヴェン先輩はギョーザロイドに見入っていた。何これすごく便利。毎日餃子食べ放題じゃん。でもね、もらってやるじゃないよ、普通に買え

    似たような商品をどこかで売ってるのかなと思ったのですが、ギョーザロイドのように電動かつ家庭用のものはぱっと見では見当たりません。そりゃそうか。
    業務用ですが、たぶんこれが一番近いです。
    音楽アニメの感想記事のはずなのにどうしてカレー店や餃子製造機の紹介が始まってしまうのでしょうか。不思議だなあ。


  • あだ名で呼び合うベトモツに嫉妬するシューベルト
    マジレスすると、ベトとモツのような関係になりたいなら、ベトを神のように崇め奉るのをやめて対等な立場に立つべきなのですよ。でもそんなことできないんでしょ、前世からずっとお慕い申し上げてるから。うーん愛が重い


  • シュー味もそっけもない素材そのままのシューベルトだァ!(顔を覆う)
    嘆き方が大げさすぎて笑える。よしよし、もっと悩めシューベルト。私はキミの大仰な感情表現が大好きなんだ。


  • シューなぜおまえなんだ……私ではなく……
    大げさに騒いでるシューベルトは楽しいけど湿っぽくなられると悲しいですね。
    つーかなぜそんな恋する乙女みたいな台詞を恥ずかしげもなく吐けるんだ。これ、答えるのだとしたら「それが運命だから」としか言いようがないけど、言ったら絶対発狂するだろうな。


  • シューベルトの回想2
    シューベルトベートーヴェンを本当に尊敬していたんだなあと思わせてくれるシーンでした。
    もっと元気な2人の姿もあった方が分かりやすかったのではと思いますが、あれ以前だと2人が交流していたことを示す確かな史料がないのかもしれませんね。私もこれ以外のエピソードは把握していません。

    シューベルトが病床のベートーヴェンを訪ねたのは、ベートーヴェンの方が呼び出したためらしいです。見る人が見れば大きな可能性を感じさせる音楽家だったのでしょう。
    しかし、ベートーヴェンのお見舞いをした1年後、シューベルトは回想のように譫言を呟いた翌日に亡くなってしまうのです……。この譫言をシューベルトの兄が「ベートーヴェンの近くで眠りたいのだろう」と解釈し、墓をベートーヴェンの隣にしてあげたのだとか(出典:ドイッチュ原著、實吉晴夫訳・解説『シューベルトの手紙―「ドキュメント・シューベルトの生涯」より』)。

    ちなみに、ベートーヴェンの葬儀の場面で背景に映っている教会はシューベルトのED絵の背景にもなっています(たぶん)。


  • シューこれだけは覚えておけ誰よりも先輩を理解し、尊敬しているのはこの私、シューベルト
    まあ、結局今の立ち位置に満足できるのならそれでいいんじゃないでしょうか。満足できないならラッパーに戻った方がいいですよ。

    ちなみにこの場面、真剣に観るべきところなのでしょうけど初見ではめっちゃ笑いました。
    なんだこのぽっと出のヒロインに主人公を奪われた控えめだけど気の強い幼馴染みたいな台詞。その後のモツの返しも余裕のある不思議ちゃん系ヒロインみたい。


  • シューもしやここは、女性更衣室!?
    お、その文字のエフェクトは7話のやつでは。フォントが微妙にダサいところがいい。


  • ロッカーに隠れる2人
    これ、マ●ロスFで見たことあるぞ。
    予告映像にちょうどこのモツが頬を染めてる場面が入っていて、いよいよ公式が病気になったのではないかと期待心配していたのだけど、オナラしたいだけだったんですね。ていうかもともと病気だったわ大変失礼しました(※褒め言葉です)。


  • 「子守歌」のムジークで脱出しようと提案するシューベルト
    相変わらず考え方が少しズレてるというか現実味がないというか。その高さから落ちたら普通に死ぬぞ。「ザ・グレート」で巨大化すればええんやないの。


  • 勝手に感極まって号泣するシューベルト
    短絡的な考えに頭の中を支配されてひたすら突っ走っちゃうシューさんみたいなタイプ、大好きです。


  • モツの「オーボエ協奏曲」で鳥になる
    なるほど、おつかいで卵を買ってくるよう頼まれたのは伏線だったんですね。

    モツがニワトリで、シューベルトはアヒルでしょうか。
    モツがある程度サマになっているのに比べて、シューベルトはどことなく不格好なのがやはり彼らしいと思いました(笑)。


  • 歌苗ちゃんの笑顔が怖い
    モツよ、火に油を注ぐなw お前それホンットにわざとじゃないのか。だとしたらすごい才能だ。


  • ベトがギョーザロイドをお持ち帰りしてきた
    えっ、もしかしてあの店長さんの舌を満足させてもらってきたの? だってベトって明らかにそんなお金持ってないよね? す、すごいねー、さすがわれらがベートーヴェン先輩(棒読み)。



「HAVE A NICE DAY! ~オーボエ協奏曲より~」

ムジーク

人間に翼を授けるムジーク。見た目はなぜか飛べない鳥になりますがちゃんと飛べます。
また、カラフルな卵から色々な鳥が生まれて一緒についてきてくれます。


原曲は全く存じ上げませんでした。オーボエに協奏曲なんてあるんですね(無知)。

途中までゲームみたいなピコピコ音なのが謎です。印象には残るけれど、後半みたいに普通の音の方がいいのでは……。

そんなわけでBGMには若干違和感がありますが、歌詞が心に沁みます
超えても超えても壁ばかりシューベルトの置かれている状況っぽいです。でも人生は綱渡り~は、窮屈な現代社会に生きる私たちへのモツからの応援メッセージに思えます。
最近はだいたいの人が、誰かの敷いたレールの上を、いつ脱線してしまうか、レールが破損してしまうかと恐れながら走っていると思うんです(少なくとも私はそうです)。そんな私たちに、もっと気楽に生きれば? と言ってくれているようで、聴いていると元気が出ます。





ムジコレ4は絶賛発売中です!

ムジコレ5も発売されました!! ちょうど、今回までの曲が収録されてますね。

以上、宣伝でした。




クラシック関連の書籍紹介

クラシカロイドでクラシックへの関心が高まってから、いくつかクラシック関連の書籍を読みました。クラシカロイドでの各キャラの描写と重なる部分もあればずいぶん違った印象を受ける部分もあり、大変面白かったです。

そこで、ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、そのうちの一部を簡単にご紹介したくこのようなコーナーを設けました。
興味がなければ後書きへどうぞ


なお、にゃおんさんのブログで紹介されていて興味を持ったものが多かったため、にゃおんさんのブログの当該記事にもリンクさせていただいています。
非常に丁寧にご感想を書いていらっしゃいますので、買おうかどうか迷っている方は必読です!



『フロイデ』(漫画)

紹介

ベートーヴェンを主人公に、天国にあるもう一つの「ウィーン」における音楽家たちの愉快な日常を描いたほのぼのギャグ漫画です。
首だけになったハイドンストーカーと化したブラームスなど、史実以上の濃いキャラが勢揃いしています。あ、皆さんかわいらしくデフォルメされているのでご安心を(笑)。

ギャグの合間には、音楽家の逸話やクラシック用語についての解説が、これでもかとばかり差し挟まれています。もはや半分くらい学習漫画なんじゃないかと思うほどです。
かわいいお兄さん・おっさんキャラのやり取りを楽しみながらクラシックの知識もつけられるなんて、一石二鳥ではないでしょうか。

ちなみに、web上で本編3話目と番外編が公開されています。購入しようか迷っているようでしたら、まずは番外編を読んでみてもよいかもしれません。
私は番外編にストラヴィンスキードヴォルザークが出演していて大変興奮しました。作者さんありがとうございます。


にゃおんさんのご感想もぜひご覧ください!


登場する音楽家など



『ジャジャジャジャーン!』(漫画)

紹介

『フロイデ』と同じく(?)、幽霊になった音楽家たちが愉快な霊体ライフを繰り広げるギャグ漫画です。
音楽室の肖像画を介して日本全国の学校を行き来できるという一風変わった設定になっています。また、頭身が低いわりに顔がリアルなのがじわじわ来ます

『フロイデ』に比べるとやや控えめですが、この漫画もやはりクラシックの豆知識を叩き込んでくれます。

お話はかなりブラックユーモア臭が強いです。音楽家たちが一様にちょっとアレな変人になっていて、彼らの性格や人間関係、さらには現代日本社会への皮肉たっぷりの笑いが炸裂しています。
私は個人的には『フロイデ』よりもこちらの方が好みです。

特筆すべきは夭折した日本の天才音楽家・滝廉太郎が出演すること。ガイアが俺に囁いている系かつ超絶毒を吐くキャラになっていて面白いので、ぜひご一読いただきたいです。


Web上で3話まで試し読みできます。


にゃおんさんのご感想もぜひご覧ください!


登場する音楽家など



『シューベルト―孤独な放浪者』(小説)

「作曲家の物語シリーズ」というシリーズものの5作品目です。シリーズは全21作品あり、他にもクラシカロイドの中ではリスト、バダジェフスカ以外の8人の物語が読めます(参考:CiNii 図書 - 作曲家の物語シリーズ)。


この小説では、シューベルトの生涯を、ベートーヴェンへの敬愛の念と友人たちとの交流を主軸に情緒豊かに綴っています。

「伝記」ではなく「物語」なので、かなり脚色していると感じる箇所もあります。
例えば、この話では、シューベルトがまるでベートーヴェンの追っかけのファンみたいになっているのですが、他の伝記や研究書を読んだ後だと「さすがにここまで極端じゃないだろ」とツッコみたくなります。同時代に生まれた偉大な作曲家への一般的な憧れ以上の感情は彼にはなかっただろうと思うんです。

しかし、あくまで「物語」として捉えれば、大変読み応えがありました。
お話の中で描かれる、シューベルトの友人たちとの心温まる関係性や、音楽に対する真摯な姿勢などは、史実や作品から感じられる彼の魅力をきちんと表現しています。

難点は、どうやら絶版しているらしく、読むにはAmazonなどで高価な古本を購入するか図書館で借りるかしなければならないことです。私は図書館で借りました。


にゃおんさんのご感想もぜひご覧ください!



『シューベルトの手紙―「ドキュメント・シューベルトの生涯」より』(シューベルトが書いた手紙などの翻訳)

この本は、オーストリアの音楽学者ドイッチュの編纂した研究書『ドキュメント・シューベルトの生涯』のうち、シューベルト自筆の手紙等の史料を抜粋し、さらに他の学者により発見された自筆の史料を合わせて翻訳したもので、ひとつひとつに訳者の注釈がついています。
え? なんで抜粋なの? 全部翻訳すればよくない? って思いましたか? 私も思いました。どうやら、原書が700ページ近くもあって丸ごと訳すにはリスクが大きかったためらしいです。う~ん、世知辛い


自筆の手紙は本人の人柄が分かる貴重な史料ですよね。

この本を読むまで、私は彼には内気で人付き合いの下手なイメージを持っていました。コミュ障だけど周りの友人が彼の才能に気づいて頑張って盛り立ててくれていたんだろうな、みたいな。私もコミュ障なのでちょっとシンパシー感じたりもしてました。
でも、この本を読むと、シューベルトって意外と仲間内でははっちゃけてるタイプだったんじゃなかろうかという気がしてきます。お金も家もないけど、毎日気の置けない仲間と楽しく過ごして必ず誰かの家に泊まらせてもらえるとか、もう完全にリア充ですよ。正直シンパシーが吹き飛んでかなり妬ましくなりました(笑)。

こんなふうに、シューベルトの意外な一面をたっぷりと知ることができるので、史実のシューベルトについて深く知りたい方にはオススメです。


ただし、訳者が癖のある人物らしく、翻訳や注釈に彼の主観がかなり入り込んでいるように感じられることがあります。

具体的に言うと、全体的にシューベルトの口調が砕けすぎなのと、注釈においてシューベルトの友人の一人であるショーバーに対する風当たりが異様に強いところ。後者に関しては、あんたショーバーになんの恨みがあるんだ!? と言いたくなるほどひどいです。
それと、他のシューベルト関連の書籍で同じ手紙を引用しているものと翻訳を比べると、言ってること全然違くない? と思うところもありました。それはそちらの書籍が間違っているのかもしれず、断定はできないのですが。

したがって、あまりにも極端だと思う記述があったら、眉に唾をつけて読んだ方がよいかもしれません。





最後までお読みくださりありがとございました!

20話の感想は以下の記事に書きました。
発売からだいぶ時間が経ちましたが、ムジコレ4の感想も下記の記事に書きましたので気が向いたらご覧ください。歌詞の解釈(笑)や原曲との聴き比べなど行っています。

他の第2・第1シリーズの感想は「関連記事一覧」からご覧いただけます。









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第1シリーズ:




※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。




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