皆様こんにちは。赤城です。
Bethesda SoftworksのPC/XBOX ONE/PS4用ソフト"The Elder Scrolls III: Morrowind" (モロウウィンド)のプレイ日記その16をお送りします。
モロウウィンドおよびスカイリムのストーリー全体の微妙なネタバレが含まれます。ご注意ください。
前回までのあらすじ
私は、方向音痴で人の話を聞かないことに定評のあるブレトンだ。モーンホールドでやることがなくなってしまい、スカイリムの領土であるソルスセイムに向かった。ソルスセイムの主だった場所を観光したり、レイヴン・ロック開発に携わる東帝都社のヒラ社員として上司たちの諍いに胃を痛めたりした。レイヴン・ロックの開発が進むまで少し待っていろと言われたので、暇を持て余して、再びモーンホールドに戻ってきた。ブリンディシ・ドロム広場襲撃事件
モーンホールドにワープで到着し、まだ契約期間中の傭兵のおっさんに話しかけると、「モーンホールドが襲撃されている! 魔法で操られた機械どもがブリンディシ・ドロム広場になだれ込み、手当たり次第に人を殺しているんだ! みんなお前の助けを必要としている。行け!」
な、なんだって~!!? そりゃ大変だ、今すぐ向かいましょう。
王宮vsテンプル! ジメジメ派閥争い
うわ、ほんとだ、蜘蛛みたいなのがいる。王宮の衛兵とハイ・オーディネーター(テンプルの衛兵)が総出で戦ってる。
衛兵たちと協力して蜘蛛を倒し終わると、王宮の衛兵とハイ・オーディネーター、それぞれからこんなことを言われました。
「この襲撃について速やかに報告しなければならない。私たちはここに残り、さらなる襲撃に備える。お前はティエニウス・デリチアン(Tienius Delitian; 王宮の衛兵のリーダー)に伝えに行ってくれ。さあ、走れ!」
「フェドリス・フラー(Fedris Hler; 以前も登場したアルマレクシアの筆頭執事)にこの襲撃について伝えなければ。テンプルに行って彼に知らせてくれ。さあ、行け!」
……えぇ、ものすごくあからさまな派閥争いの気配を感じるぞ……? テンプルの連中が王宮の連中を毛嫌いしているのは既に知ってますが、こりゃ王宮からテンプルに対する感情もあまり良いものではなさそうです。
私はこれまではテンプルと懇意にしてきたので(王宮は行ってもガン無視されてました)、まずはテンプルの筆頭執事に報告しに行きました。
「襲撃のことは聞いている。お前が私のところに報告に来てくれてよかった。既に数人のハイ・オーディネーターを事態を収拾させるために現場に向かわせている。お前は別の方面から私を助けてほしい。襲撃の原因を調査してほしいのだ」
二文目、「お前が(王宮の連中ではなく)私のところに報告に来てくれてよかった」って意味なんだろうなあ。は~いやですねぇ派閥争いは。
筆頭執事によると、襲撃の際、広場の記念像が破壊され、基礎部分に穴が開き、そこから化け物どもが躍り出てきた。穴の中にはドゥーマーの遺跡があった。恐らく化け物はドゥーマー由来のものではないか、とのこと。
ふんふん、記念像の下にある遺跡に潜って調査してくればいいわけですね。
この後、王宮の衛兵のリーダーにも報告しに行きました。
「お前が襲撃のことをフェドリス・フラーに報告したことは理解している。私もバムズ・アムシェンド(Bamz-Amschend)で襲撃の原因を調査することには賛成だ。調査結果は、私に伝えてくれないかな。これは、帝国が対処すべき問題なのだ」
うんこれ「調査結果は(テンプルの連中ではなく)私に伝えろ」って言ってるよね。
彼にフェドリス・フラーのことをどう思うかと聞いたら「あいつはアルマレクシアの犬だ。アルマレクシアが指を鳴らし、あいつがキャンキャン吠えたてる」とドチャクソ悪口を言っていました。
は~、めっちゃジメジメしとるやん。いやですねぇ神様や王侯貴族って面倒臭くて。
一方その頃全裸のノルドは
どうでもいいですが、ブリンディシ・ドロム広場に「暑いから」という理由で全裸で突っ立っていたノルドがどうなったか心配で見に行きました。「ははぁ~、おらぁ今ここで起こってることがもうなんも分かんねぇ。地面から化け物どもが湧いて出て、衛兵がそこらじゅうを走り回って……頭がおかしくなりそうだ。
もちろん、おらはこの騒動がどこかの悪い魔女の仕業だなんて思っちゃいねえ。そんで、ここは未だにえらく暑いなぁ~」
安定の全裸のノルドムーブで安心しました。襲撃事件へのコメントにもすかさず全裸ノルドネタをねじ込んでくるあたり、ブレがなくて大変よろしい。
アルマレクシアの変貌
記念像の下に姿を現したドゥーマーの遺跡、バムズ・アムシェンドを調査しに行きました。てっきり内部を全部調べなければいけないかと思いきや、冒頭に出てきた蜘蛛と、ドゥーマー遺跡の機械たちが戦っているところを目撃すると、即座に任務終了のお知らせ(ジャーナル更新)が。どうやら蜘蛛がドゥーマーの機械と戦っている=ドゥーマー由来ではないことが分かった時点で報告した方がいいようです。
私はまず、アルマレクシアの筆頭執事に報告に行きました。王宮の衛兵のリーダーが自分に報告しろとか言っていましたが、私がこの街で懇意にしてきたのは圧倒的にテンプルの方ですからね。これまでの恩義を無視するわけにはいきません。
「あの蜘蛛がドゥーマー由来でないならば由々しき問題だ。あのような大量生産されたかのごときクリーチャーは、強大な力を持つ者にしか操ることができない。アルマレクシア様はこの報告にご興味を持たれるだろう。かの方のご意見を仰いでほしい」
ほほう、なるほど。ドゥーマーの遺した機械でなければ、明らかに悪意のある何者かが操っている、というわけですね。では、早速私の前世の妻、アルマレクシアに報告しに行きましょう。
時の終焉
アルマレクシアは私の報告を聞いた後で、ひとつやってもらいたい任務がある、と持ちかけてきました。襲撃事件からこのかた、この街でいくつか警戒すべきことが発生しているのだと言います。その最たるものが、「時の終焉(End of Times)」と称する新興宗教。エノ・ロマリ(Eno Romari)なる若いダンマーが率いているこの宗教の信者が、最近、相次いで服毒自殺しているらしいです。
弟がこの新興宗教の一員となり服毒自殺してしまったという市民がいるから、話を聞き出すように、とアルマレクシアは命じました。
私は、しかし、はじめにゴッズリーチにいる教祖のエノ・ロマリと接触を試みることにしました。
彼曰く、自分たちはとても平和的な集団で、来たるべき試練に備えるため、多大なる犠牲を払うことをいとわない、らしいです。犠牲の具体的な内容については教えてくれませんでした。ん~、怪しい、これは怪しいぞ。イケメンダンマーだからって絆されるのは危険だ。
続いて、私は弟を服毒自殺で亡くしたメラリン・オーサン(Meralyn Othan)から話を聞きました。
「簡単に言うと、彼らは自殺教なの。彼らの教義は破壊的で、異端で、私にはとても恐ろしく感じられる。私は弟がどうしてあんな連中と関わり合いになったのか分からない! 最近この街の至るところで見かけるようになったわ」
や、やっぱり……。彼女からはこの宗教の教義についても聞くことができましたが、それはかなり驚くべき内容でした。詳しくは、教祖のエノに確認してみましょう。
驚くべき教義
エノのところに戻りました。「トライビューナルは最早、かつての栄光ある彼らではない。彼らはやがて死に、彼らの死はこの国を引き裂く。それはこの時代の終焉の序章であり、次の時代の始まりの合図だ。
時代の終焉はさまざまな変化をもたらす。オブリビオン・ゲートが開き、デイドラの軍団がこの世界を蹂躙するだろう。
この悲劇から身を守る術はひとつしかない。私たちの本当の先祖たちだ。死してなお、私たちを見守っている祖霊たち――私の信奉者の多くが、洗浄の儀(the Clensing)を実行してくれた。確かに悲痛な犠牲を払っていることには違いないが、それは大きな善をなすためのものなのだ。
洗浄の儀は輝かしい儀式だ。私の信奉者は地上の全ての悩み事、重荷から解放され、祖霊たちの元へ一足先に赴く。そして、私たちからの伝言を伝えるのだ、世界が危機に陥っていると。彼らは、私たちが彼らと肩を並べるその日まで、祖霊たちと共に、デイドラの大群に立ち向かう準備をしてくれる」
なんと、トライビューナルの没落、オブリビオン・ゲートが開くこと、第3紀が終わり第4紀がやって来ることを的確に予言しています(メメタァ)。だからって祖先の力を借りるために自殺して話しに行こうぜ、となるのは過激すぎますが、本当に予言の能力があるにしてもたまたま当たっちゃったにしても、すごいです。
デイドラに対抗する手段が彼らが太古の昔よりずっと続けてきた先祖崇拝であるという結論に至ったことも、ダンマーの境遇を考えると非常に頷けるものがあります。ダンマーは帝国嫌いで九大神教なんて信じていない人がほとんどだし、トライビューナルにも最近なんだか不穏な気配があるのですから。
そんなわけで、彼らの過激さには全く賛同できないものの、抗えない新たな時代の流れのようなものを感じて、私はアルマレクシアのもとへ報告に戻ったのですが……。
苛烈な神の怒り
アルマレクシアは、私の報告を聞いて、突然、私の身を凍らせるような激しい怒りを露わにしました。「彼らはわたくしの街に存在してはなりません。
わたくしたちトライビューナルが力を失いつつあると、彼らは主張しているのですね? 愚か者どもが……このわたくし、アルマレクシアの街で、アルマレクシアの力に疑問を呈するとは! わたくしが力を失ったように見えるのは、先日の襲撃で傷ついた人々を助けるために多くを費やしているからです。
わたくしは彼らに、力による教訓を与えてやらねばなりません。そのために、あなたにはわたくしの代理として働いてもらいます。
バムズ・アムシェンドへ行き、カースタングズ-ブチャーン(Karstangz-Bcharn)を起動させなさい。カースタングズ-ブチャーンはドゥーマーの発明した天気を操る機械です。その機械で、モーンホールドにアッシュストームを起こしなさい。この街はレッド・マウンテンから離れているため、アッシュストームには見舞われない――それなのにアッシュストームが発生したとなれば、あの新興宗教の信者どもをはじめとする全ての異端の者どもが、トライビューナルの力を、このわたくし、アルマレクシアの力を理解するでしょう!」
え、えええええ~~~!?!? 全体から考えれば大したことのない数の愚か者どものために街全体をあの過酷なアッシュストームで包み込むなんて、それはちょっと違うんじゃないですか、アルマレクシア様!?
恐ろしや、これが彼女の本性なのか。否、以前テンプル前の司祭がこぼしていた通り、かつては慈悲深かったアルマレクシアも、昨今の苛烈な情勢に呼応して、苛烈な神になってしまったのでしょう。かねてからロルカーンの心臓の力を不正利用していることで闇に蝕まれており、ダゴス・ウルの暗躍や今回の襲撃事件によりその力も思うように振るえなくなっているのです。
彼女の命令に逆らうという選択肢はありませんでした。私は彼女の剣幕にガタガタ震えながら、彼女の命令の通り、広場に開いた大穴の中のバムズ・アムシェンドに向かいました。
バムズ・アムシェンド
バムズ・アムシェンドはドゥーマーの機械がいっぱいうろついていたり、天井が崩落している道の先へ進む方法が分からなかったりで、かなり難儀しました。ミニ攻略情報
とりあえず、これからプレイするかもしれない人にアドバイスです。崩落した道の先は、爆薬をこの部屋の中の宝箱から取って、
ここにスペースキーで仕掛けて、
起動させれば通れますよ! 私はファイアボールで瓦礫を爆散させようと30分くらい粘ってしまったので、ご参考まで!
こんな感じで狭い入口につっかえさせて、遠距離武器や魔法や、素早く近づいて攻撃して退避する戦法をとると楽に勝てます。
より詳しい攻略情報については、非公式Wiki等をご確認ください。
ドゥーマーの生きた証
この遺跡には、他のドゥーマーの遺跡には見られないものがたくさんありました。巨大ロボットの手?
うわぁ、巨大ロボットだ! カッケー!
出入口の左右にドゥーマーの鎧と槍が落ちている。これは、ドゥーマー消失の瞬間にここにいた衛兵たちのものってこと? 着ている服は残して、体だけ消えたのか?
ベッドの下や通路に落ちている灰の塊。もしかして、ドゥーマーは灰になったってことなのか? 別の領域に転送されたとかではなく?
カースタングズ-ブチャーン
ドゥーマーの機械の群れに襲われつつ&ドゥーマー消失に関する考察を深めつつ、私はカースタングズ-ブチャーンのところまで辿り着きました。壁のパネルを動かして、アッシュストームを発生させます。
神の狂気
うわ。本当に発生したよ、アッシュストーム。
「よくやってくれました! これこそわたくしの望んでいたこと。モーンホールドにアッシュストームが起きました! わたくしの魔法で、何者もあの機械をいじることができぬようにしておきましょう。あなたは、もちろん、このことを他に漏らしてはなりませんよ。
あとは、わたくしのオーディネーターたちが、時の終焉の信者と教祖を滞りなく処理してくれるでしょう。本当に、よくやってくれました」
もう完全におかしくなってない、この人? 主人公も珍しくドン引きして、ジャーナルに「アルマレクシアがこの状態を長く続ける気がなければいいのだが」って書いてますよ。
続いてアルマレクシアが依頼してきたのは、「アルマレクシアの手」の一人の実質的な殺害でした。最近様子がおかしくなって、アルマレクシアについてあることないこと吹聴しているらしいです。
依頼する合間に、「地上と空、両方をかように支配した神が、わたくしの他にいるでしょうか?」とか「神の絢爛たる業は、強き定命の者をも狂気に導くのですね」とかめちゃくちゃ自画自賛してるんだけど……うわぁ……。
「アルマレクシアの手」サラス・ヴァロア(Salas Valor)はゴッズリーチにいました。
「ふん。貴殿が彼女の新しい犬か」
おおぅ……辛辣な物言いだなあ。
「貴殿は私を殺すために送り込まれたというわけだな。今や、貴殿が彼女のお気に入りか。都合の良いものだ。私たちのいずれかが死ねば彼女は喜ぶ。二人ともが死ねばより喜ぶことだろう。ああ、私は満足しているよ。恐らく、これが正しい終わり方なのだろう」
そうして私たちの戦いは始まりました。が。
この人、めっちゃくちゃ強い。攻撃力が高い上に、防具が固くてなかなか体力を削れない。近接戦はとてもじゃないが勝ち目がありません。
色々試した結果、
ゴッズリーチは住宅街の外周よりも住宅街が一段高いところにあるので、外周を素早く走り抜け、住宅街に登って、まだ私を追いかけてのろのろ外周を走っているサラスに遠距離魔法で攻撃しまくりました。
勝ったぜ☆ アルマレクシアの手の武器・防具一式もまるっとゲットだぜ☆★
え? 悲壮な決闘めいた雰囲気だったのに、そんな卑怯な殺し方をするなんてひどいって? すみませんね、私はゲームのバグとか不完全な部分とかを利用して敵をやり込めるのが三度の飯より好きな人間なのですよ。
なお、アルマレクシアの手の防具をオーディネーター系衛兵の前で装備していると、誰かから不当に奪ったとみなされるらしく問答無用で襲いかかってくるので注意が必要です。
まあ、本来は遺体ごとその場に放っておくべきなんだろうけど、防御力めっちゃ高くてもったいなかったので。オーディネーターの前で身に着けてなければいいんでしょ?
サラスが死んだことをアルマレクシアに報告しに行きました。彼女はわざとらしく悲しむそぶりを見せながらも喜びを抑えきれない様子で、加護を与えてあげるから好きなものを選びなさい、といやに熱烈な調子で言ってきました。
うわぁ、新しいお気に入りの駒が現れたからあからさまにチヤホヤしてるんだ、こわ。まあ、もらえるもんはもらっときますけどね。
ちなみに、何もいらないと答えると一転してとても冷ややかな雰囲気になります。これまた怖い。
地獄のような百合展開
加護についての会話が済むと、彼女はついに、私がネレヴァリンであることに言及してきました。今までは何一つ触れてこなかったのに。実は、彼女は私がヴァーデンフェルに到着した瞬間から、ずっと私の動向を見守っていたそうです。彼女は感極まった様子で叫びました。
「どんなにか、このときを待ったことでしょう。わたくしのネレヴァルが、わたくしの元にとうとう戻ってきた!」
「今こそ、あなたのかつての地位を取り戻すときです。かつてドゥーマーの盟友デュマックがわたくしたちの結婚祝いにあなたに贈った剣、トゥルーフレイム(Trueflame)の欠片を集め、元通りに戻してください。それはわたくしの持つホープスファイア(Hopesfire)と対になる剣です。
わたくしにあなたの勇気を証明してください、ネレヴァリン。そして、二人でモロウウィンドを立て直し、帝国の脅威に立ち向かいましょう」
おお、百合だ……! 今のアルマレクシアの発狂度合いではどう考えても悲劇的な方向に進む気しかしない。でも収まらない胸のときめき。
だって彼女、ネレヴァルが生まれ変わってくるのを何千年もずーっと待ってて、ネレヴァルの生まれ変わりと思われる人を何人も見つけては虚しく見送って、を繰り返していたんですよ。そこにとうとう現れたダンマーでさえない女性ネレヴァリン。それでもアルマレクシアの想いは変わらなかった。ネレヴァリンは、神としての彼女の苛烈かつ狂気的な一面を厭いながらも、前世の妻としての健気な一面に心惹かれてしまう……うーんたまらんじゃないですかぁ!
うおおおお、早いとこトゥルーフレイムを鍛え直してアルマレクシア様とゴールインするぞぉぉぉ!!(単純)
ヘルセスの計画
百合厨のプレイヤーが最高に気持ち悪い盛り上がりを見せたところで、時間を少し巻き戻します。実は、上記のテンプルのクエストの裏で、王宮のクエストも同時進行していました。闇の一党を差し向けていたのは……
バムズ・アムシェンドの調査結果は、アルマレクシアの筆頭執事に伝えた後、王宮の衛兵のリーダーにも伝えに行きました。まあ、一応ね、知らせろって言われてたからね。そこには、これまでついぞ姿を見かけたことのなかった人物がいました。
ヘルセス王です。前回、「ノルド以外はDLCで新規顔グラがない! 不公平!!」と騒いでましたが、彼とバレンジア女王のみ固有の顔グラが用意されてました。イケメンですね。微妙に好感度が低いのは、たぶん私が彼が育成していたゴブリン部隊を殲滅したからでしょう。
「バムズ・アムシェンドの調査結果は、私たちの方にすぐに持ってきてほしかったが、まあ、よかろう。そなたはなかなか使えそうだ。そなたがほんの少しばかり不便な思いをしていることは把握している。どうやらちょっとした情報の行き違いがあったようだ」
はいはい、派閥争い乙。「使えそう」とかすんごい上から目線なのはまあ王様だから黙って聞き流しましょう。……ん? ちょっと待って。不便な思いとはなんですか?
「そなたは時折闇の一党の暗殺者の訪問を受けていただろう? 全く、無駄なことをしてしまった。扱いにくい連中だが、彼らには彼らの使い道がある。もう彼らがそなたを悩ませることはないと保証してやろう。
私たちはヴァーデンフェル中の情報屋から情報を集めている。情報屋が間違うこともある。そなたの場合がそれだ。そなたが私たち王家に仇なす存在になりうると示唆していたものだから、な。分かるだろう? そのような存在を生かしてはおけないのだ」
……は? つまり、私が王家に仇なす存在かもしれないから、暗殺しようとしてたってこと? ヘルセス王が、闇の一党を使って?
ずっと黒幕が見つからないと思ってたら、まさかの王様だったのかよ! よくそんなことさらっと言えるな怖いよ王族! ゴブリン部隊のことを恨んでるのかもしれないけど、そもそも闇の一党にしつこく襲撃されなければ私がモーンホールドに来ることもゴブリン部隊を殲滅させることもなかったんだけど!?!?
ゼェゼェ……しかしこんなことをこの国の王様に面と向かって言えるはずもありません。兜の下でぎりぎりと歯ぎしりをしている私に向かって、ヘルセス王は涼しい顔で、「最近、本当に怪しい動きがあるようだから、調査してきてほしい」と言いました。
バレンジア暗殺計画
モーンホールドにいる彼の情報屋の一人に接触しました。例によって好感度が低くて教えてくれず、カネに物を言わせました。どうやら、ヘルセス王の母親であるバレンジア女王の暗殺計画があるようです。
ヘルセス王は、複数の情報源からやはり同じ情報を得ているので、間違いないだろう、と断言します。
彼は、現場を押さえたいので、私にバレンジア女王の居室前のスクリーンの裏に隠れて、暗殺者たちを返り討ちにするように、と命じました。
暗殺予定時刻、私が言われた通りにバレンジア女王の居室前のスクリーン裏に隠れていると……
来た! 闇の一党の暗殺者だ!
「この部屋のどこかにいるはずだが……」
「スクリーンの裏……」
「バレンジア女王の居室にいると……」
……あれ。なんか様子がおかしくない? バレンジア女王じゃなくて、また私を暗殺しに来てない??
ふう。さすがに3人一気に相手にするのは骨が折れたな。
もちろん装備はごっそりいただいておきます。おや、人間の暗殺者は初めてだ。いつもはダンマーなのに。…………。
まあ、いいや。ヘルセス王に報告しましょう。
「暗殺者を倒したか。興味深い。どうやら、見立てよりも大したことのない敵だったようだ。褒めて遣わすぞ」
「次は、私の最強の護衛、カロッド(Karrod)と戦ってみよ。カロッドを打ち負かした暁には、私の立てている重要な作戦に加わってもらいたい」
……あのさぁ……。さっきのもあなたが仕組んだことですよね? 私が、この王家のために、選りすぐりの暗殺者(もしかしたら暗殺者に扮した王宮の衛兵)から逃げずに立ち向かい、討ち果たすことができるか確かめるための。
当然そんなことを面と向かって言えるはずもなく、私はまたギリギリ歯ぎしりをしました。タイバー・セプティムでさえ執着したという絶世の美女を母に持つだけあってなかなかのイケメンだが、とんだ腹黒狸だぞ、こいつ。もう前の王様を暗殺したのこの人で確定でしょ。バレンジア女王はすごく感じの良い裏表のない人なのに、なんでその息子がこんなになっちゃうの。だからこそか? それともバレンジアさんも実は……な感じなのか? はぁ~あたしゃつくづく王侯貴族とは気が合わないよ。
アルマレクシアの動向を注視しろ
カロッドは、ヘルセスがウェイレストにいた頃、彼の義理の妹を誘拐しようとしたのだそうです。その現場をヘルセスに押さえられて以来、忠実な従者になったのだとか。従者になってからは一度も負けたことがないそうです。ヘルセス曰く、「犬は一度負けると、どんなにゴミのような餌を与えられても、飼い主の手を舐め続けるのだよ」。ケッ、鼻につく嫌な言い方だ。
打ち負かしました。なんか友達認定されたっぽい。
ヘルセスはこのときばかりは少し驚いた様子でした。しかし約束通り、彼の計画を教えてくれました。
彼の計画とは、トライビューナルについての情報を集めること。かねてから彼らについての情報は集めていましたが、先日のブリンディシ・ドロム広場襲撃事件は情報網を張り巡らせていた彼にとってさえ予期しなかったことだったので、より多くの情報を集める必要が出てきた、と言います。
彼の見立てでは、広場を襲撃した蜘蛛のクリーチャーは、トライビューナルの一人、ソーサ・シルの造ったものではないか、とのことです。それゆえ、襲撃事件の真相と裏にいるソーサ・シルの真意に迫る手掛かりを持っているのは、同じトライビューナルのアルマレクシアを置いて他にない。私には、アルマレクシアからソーサ・シルの情報を引き出してほしい、と言います。
ついに最後のトライビューナル、ソーサ・シルが物語の舞台に躍り出ましたね。これまでトライビューナルの三柱の中では一番影の薄い神でしたが、ヴィヴェクの語りを思い起こすと、ソーサ・シルはかつてトライビューナルのリーダー格であったようです。彼は今後、どんなふうに物語に関わってくるのでしょうか。
さて、このイケメン狸王のことはあまり好きになれませんが、あのような襲撃が再び起きたとき、最初に被害を受けるのは王族ではなくモーンホールドの無辜の民です。モーンホールドの知り合いたちのため、一肌脱ぐことにしましょう。
寄贈できるアーティファクトがない
とまあ、こういった裏番組での事情もあって、アルマレクシア様の癇癪に黙って付き合い、最終的にウホウホ言いながら百合展開を迎えていたわけです。アルマレクシアはまだこの段になってもソーサ・シルについて何一つ語ってくれていません。恐らく私がトゥルーフレイムを元通りにしないといけないのだと思います。
ところが、このトゥルーフレイムを元通りにするクエストが思わぬ鬼門でした。
トゥルーフレイムを鍛え直してくれる鍛冶屋は見つけました。また、トゥルーフレイムの欠片のうち、一つはアルマレクシアが私に渡してくれました。二つ目はカロッドが持っていて、譲ってくれました。
しかし、恐らく最後のひと欠片と思われる三つ目は、ゴッズリーチにある博物館の館長が所有しています。
館長は、この欠片がまだ私の探している欠片と断言することはできない、と言いつつ、もし譲ってほしいなら、代わりにこの博物館に特別なアーティファクトを2つ寄贈してほしい、と頼んできました。
えぇ~。この博物館、完全にコレクター気質なネレヴァリン用のおまけ要素だと思ってたのに、がっつりDLC本編に絡んでくるのかよ。私アーティファクトってまだマグナスの杖しか持ってないんだけど。
賄賂で好感度を上げても彼女の要求は全く変わりませんでした。くっ、モロウウィンドの住人のくせして金に目がくらまないとは、さすが学芸員(?)、一筋縄じゃ行かないぜ。はぁ~あ、どうしよう……。
よし、決めた。他のアーティファクトがどこにあるか全く見当がつかないし、東帝都社の仲間たちも待ってると思うから、一旦ソルスセイムに戻ろうっと。
これにてプレイ日記その16は終了です。最後までお読みくださりありがとうございました。
次の話はこちらの記事に書きました。
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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