皆様こんにちは。赤城です。
Bethesda SoftworksのPC/XBOX ONE/PS4用ソフト"The Elder Scrolls III: Morrowind" (モロウウィンド)のプレイ日記その17をお送りします。
モロウウィンドおよびスカイリムのストーリー全体の微妙なネタバレが含まれます。ご注意ください。
前回までのあらすじ
私は、方向音痴で人の話を聞かないことに定評のあるブレトンだ。モーンホールドが何者かにより襲撃された。襲撃の黒幕を探る中で、私はアルマレクシアの狂気を目の当たりにし、またヘルセス王と知り合った。ヘルセス王によると、襲撃者の正体はソーサ・シルで、詳しいことはアルマレクシアが知っているらしい。しかし彼女から事情を聞き出すための条件が揃わない。再び手持ち無沙汰になった私は、数日前に開発を手伝い始めた、ソルスセイムのレイヴン・ロックの様子を見に行くことにした。貨物船はいずこへ
レイヴン・ロックにとうちゃ~く!おおおおお、また少し建物が増えてる! スゲー!!
開発の様子を見て満足したところで、フロストモス砦にいる東帝都社のソルスセイム支部長、カーニウスに何か新しい仕事がないか聞きに行きました。
彼が大枚はたいて用意したヴァーデンフェル本土(あるいはタムリエル本土?)からの貨物船が今朝がた到着しているだろうから、積荷目録をレイヴン・ロックにいる副支部長のファルコからもらってきてほしいとのこと。
つまりその貨物船はレイヴン・ロックに到着しているってことですよね? おかしいなあ、そんな船、さっきは見かけなかったけど。
レイヴン・ロックに戻ると、案の定貨物船は到着していませんでした。そもそもそのサイズの船が停泊できる場所はレイヴン・ロックにはないと思うが、とファルコからは言われました。確かに、未だにすごい小さい桟橋しかないもんな、レイヴン・ロック。あれじゃ小舟を二隻つけるのがせいぜいだよ。
ファルコの勧める通りレイヴン・ロックの住民に聞いて回った結果、一昨日の夜、北西の方角へ船の光が向かったとの証言が。
北西へ向かってみました。
思いっきり座礁してる。しかもドラウグルに群がられてる。
どうやら生存者はこのアプロニア・アルフェナ(Apronia Alfena)さんだけのようです。
助けた途端に怒涛のごとく喋り始めました。死ぬほど怖い思いをして、寒いのもこらえて2日間くらい待っていたんだから無理もないですね。初めてヒッチハイクした船でこんな目に遭ってしまったそうで、「誰がウッドエルフを船長なんかにしたの!?」とお怒りのご様子です。ええっと、ウッドエルフが船長だと何か問題があるのでしょうか。ウッドエルフってこの頃からネタキャラ扱いなの?
まあとにかくレイヴン・ロックまで連れて帰るからついてきてください、と伝えると、またべらべら喋ります。
レイヴン・ロックに到着する前に、ちょっとここで待ってて、と言うとベラベラ。
再びついてきてと言うとベラベラ。
レイヴン・ロックに送り届けた後、冗談で「また一緒に出掛けないか」と聞くとベラベラ。
なんかちょっと面白い。怖かったから口数が多かったのではなくて元々怖がりのお喋りなのかな? モーンホールドのアーヴェル・ダルニの女性版って感じ。
ファルコに事の顛末を伝えました。
「カーニウスには一番安い入札者を選ぶのはやめた方がいいと伝えたんだが……鉱石の採掘に使う予定だった積荷のツルハシがなくなってしまったのが惜しいよ」とこぼしています。う~ん、ケチな上司を持つ部下はつらいですね。船の残骸からツルハシを見つけて持っていってあげたら喜んでいました。
ちなみにこの後カーニウスに報告しにいったら、さすがに濡れ衣を着せられるようなことはなかったですが「そんなところに突っ立っていないでどこかへ行け。貴様がそこに立っていると今回の失敗のことを思い出してしまうだろうが」みたいなことを言われました。イラッとしました。
しゃれこうべは予言する
ところで、私は初めてソルスセイムを訪れた際、不眠の呪いをかけられたという元船長、ソルムール・グレイウェーブ(Thormoor Gray-Wave)と出会っていました。スカイリムからソルスセイムへの移住民を運んでいた船をほんの一瞬の居眠りによって難破させてしまい、彼ともう一人の老人を残して乗員乗客は全滅。老人は家族全員を亡くしたために彼を深く憎み、彼が二度と眠れなくなる呪いをかけたのだそうです。
その老人を見つけ出して呪いを解くように頼んでくれないか、と言われるも、どこにいるか全く分からず放置していたわけですが。
貨物船探索の前後で、私はその老人、独り言のゲイリール(Geilir the Mumbling)が小さな洞窟に住んでいるのを発見しました。
老人というか、見た目的にはまだお兄さん~おじさんくらいの年齢ですね。設定ミスかな。ともあれ、彼にソルムールを許してやってくれないかと頼むと、彼はひとつ条件を出してきます。彼の友人であるオッドフリッド・ホワイトリップ(Oddfrid White-Lip)という女性がドラウグルにかどわかされてしまったので、助け出してきてほしい、と言います。助けられれば、ソルムールの呪いを解く他に、オッドフリッドの助力を得て、私の未来を予言してくれるらしいです。
うーんと? あれ? 生き残ったのは二人だけって話じゃなかったっけ?
首をひねりながら、私はオッドフリッドが囚われているコルビョルン墓地(Kolbjorn Barrow)に向かいました。
コルビョルン墓地と言えば、TES5スカイリムではドラゴン・プリーストのアージダルの墓地であり、多額のゴールドを支払いドラウグルどもと死闘を繰り広げた末にかのラリス・セダリス氏を仲間にできるスポットです。私は某イケオジダンマー傭兵一筋なので連れ歩いたことはないですが(関連記事:スカイリム感想①: 結婚してくれ、テルドリン・セロ - 星を匿す雲)、二刀流で死にPerkもなくてすごく強いらしいですね。ちなみにアージダルのブーツは水上歩行できるようになるのでとっても便利。
……と、TES5では大活躍のコルビョルン墓地ですが、TES3では他のほとんどのノルドの墓地同様、せいぜい一般的な家二つ分くらいの面積しかないただの穴倉です。
ほとんど全部構造が同じとか手抜……いやなんでもありません。TES5で200年前から今までの間にソルスセイムで大きな地震があったと聞いたことがあるので、当時はアージダルの墓部分が埋もれて見えなかったのかもしれませんね☆
さて、オッドフリッド・ホワイトリップがどんな女性だったかと言えば、
骨でした。うん、そんなことだろうと思ったよ。ドラウグルって生きてる人間を襲いはすれど、わざわざ自分たちの墓地に連れ去るイメージはないもんなあ。
オッドフリッドを「連れ帰って」あげました。ゲイリールによると、オッドフリッドには不思議な力があり、ゲイリールの頭の中(正確に言うと彼の頭骨の内側)に直接話しかけてくるらしいです。それってあなたの妄想では? と言いたくなりましたが、まあTES5の主人公も闇の一党になれば棺の中の夜母の声を聞けたりするわけですし、そういうこともあるのかもしれません。
ゲイリールは、ソルムールの呪いを解くのと同時に、約束通り私の未来を予言してくれました。
「オッドフリッド・ホワイトリップのしゃれこうべが俺に話しかけている、きみの未来を。
彼女は……彼女はこう言っている、『狩りのときが近づいている』と。きみは狩る者であると同時に狩られる者だ。きみは氷に囲まれた場所にいる。裏切り者に気を付けろ! 巨人が見える。それと……そう! 角の付いた狩人!
これが予言の全てだ。俺にはこれが何を意味しているのかは分からん。しかしオッドフリッドはもうこれ以上語らないようだ」
「狩りのときが近づいている」。それはいったいどういう意味なのか。私が理解するのは、かなり後のことでした。
酒と密輸とさらわれた隊長
東帝都社の新しい仕事をもらうにはまた何日か待たないといけないようなので、今度はフロストモス砦の困りごとを解決することにしました。カリウス隊長の禁酒令?
まずは、以前この砦の責任者であるファルクス・カリウス隊長がちらっとこぼしていた、兵士たちの勤務態度が急に悪くなった問題を調べることになりました。いえ、なりました、というより、偶然そうなった、と言えばいいんでしょうか。モロウウィンドの酒の一種であるグリーフ(greef)をたまたま持ち歩いていたら、兵士に「そいつを俺にくれないか?」と聞かれたのです。
私が差し出したグリーフをあっという間に飲み干した兵士は、「ああ……うめぇ。この砦が無様に干からびて以来よ、こんなうめぇもんを飲んだのは。ふざけてやがるぜ、マジでよぉ!」と鬱憤を吐き出しました。
ここ最近、フロストモス砦では飲酒が禁じられているらしいです。彼の推測によれば、カリウス隊長の命令ではないかということです。
そういえば、フロストモス砦の兵士たちは以前からこんな愚痴をよく呟いていました。
「寒いわ、ジメジメしてるわ、太陽は差さねえわ、女はブスばっかだわ……ああ、こりゃ確かに楽園だよ、なんらかのな」
ブスで悪かったなどついたろかワレェ!! しかしなるほど、そりゃあ酒を飲むくらいしか楽しみがないですね。それで酒まで禁じられたら士気も下がるってもんですわ。
カリウスは「酒が不足しているのが兵士たちの士気にある程度影響を及ぼしているだろうとは思っていたが、私は飲酒禁止の命令など出していない」と言いました。
初耳だったんですが、数か月前から本土からの酒類の供給自体が途絶えていたそうです。飲酒が兵士に悪影響を及ぼすのではないかと心配していたのはフロストモス砦の九大神教の司祭であるアントニウス・ナンシウス(Antonius Nuncius)で、カリウスはその意見に反対してさえいたとのこと。彼が飲酒を禁止しているなどという話はどこから出てきたのでしょうか?
さっきお酒をあげて仲良くなった兵士に、どうしてカリウスが飲酒を禁止していると思ったのか聞いてみました。
「カリウス隊長が飲酒を禁止してるってえのは、アントニウス・ナンシウスから聞いたんだ」との答えが返ってきました。それを証明するように、砦のどこを探しても酒の類は一切ない。またアントニウスは、カリウス隊長が飲酒を禁じたのはとても不当なことだ、と彼に語ったとも言います。これは怪しい。絶対裏で糸を引いてる。
アントニウスに突撃するも、当然ながらすごい勢いで誤魔化されたので、彼の居室を調べてみました。すると……
あったあった、机の中に大量の酒が。なるほど、毎度の貨物の中から酒だけを盗み出して隠しておき、酒の供給自体が途絶えてしまったと皆に思い込ませたんですね。
アントニウスは、以前からソルスセイムをひどい赴任地だとぼやいていました。問い詰めたら、「兵士が不満を抱いて反乱でも起こしてくれれば故郷に帰る大義名分になると思ったんだ」と白状しました。
いや、反乱なんて起きたら故郷に帰るどころじゃないと思うんだけど。同情はしますが、さすがにカリウスに言いつけざるをえませんでした。アントニウスがすごい絶望した様子で私はもう終わりだと喚き立て、その後も陰鬱な様子で九大神教の拠点に居座り続けるのでちょっと後悔しました。
ちなみに言いつけた際カリウスは、「私に一言言ってくれれば転任させてやったのに……」とぼやいていました。変に小細工をするよりも、ブチギレられるの覚悟で真正面からぶつかっていった方が案外あっさり認めてもらえたのに、的なアレですね。う~ん、他山の石だなあ。
フロストモス砦の武器密輸事件
兵士の勤務態度の問題が若干気まずい終わり方を迎えた後、カリウスが依頼してきたのはフロストモス砦の武器をヴァーデンフェルへ密輸している裏切り者の兵士の摘発です。なぜかこのときだけ彼の部下を補佐として付けてもらえるという謎待遇を受けました。一番腕っぷしが強い人か兵士たちに慕われている人のどちらかを選べると言われ、迷わず兵士たちに慕われている人にしました。ぶっちゃけ今の私より強い人ってなかなかいないだろうと思ったので(ドヤァ)。
兵士たちに慕われている人を選んだおかげで聞き込みがとてもスムーズに進み、密輸をしていた裏切り者の兵士も殺さずに話し合いで平和的に解決しました。これ一番腕っぷしが強い人を選んでたら脳筋2人で裏切り者全員絶対殺すエンドになってたよなあ。
ふう、めでたし、めでたし!
……と、そう単純には終わらないのが世の常です。
フロストモス砦襲撃、そして
意気揚々とフロストモス砦に向かった私たちの眼前に現れたのは、無残に破壊された砦の姿でした。「砦が……怪物たちに。めちゃくちゃだ。それに、隊長が。彼の姿が見えない……」
兵士たちは混乱のあまり途切れ途切れにしか話せなくなっていました。私も彼らと同じくらい混乱していました。なぜちょうど私たちが留守の間に? まさか密輸事件は陽動だったのか? 隊長は無事なのか?
私は隊長の所在を知っているかもしれないという、砦に残してきた腕っぷしの強い方の部下に会いに行きました。
「砦を襲撃してきたんだ……狼の化け物みたいなのがね。どうしてそんなことが起こったのかは知らない、ただみんな勇敢に戦ったよ、特に隊長は。襲撃が収まったとき、彼はいなくなっていた。倒れるのは見なかったから、生きているとは思う。
あたしはあの北にあるノルドの村の野蛮人どもが関わってるんじゃないかと思ってる。隊長を見つけて、お願い」
北にあるノルドの村とはスカール村を指しているようです。彼女によると、彼らは動物を自在に操ることができるとか、動物に姿を変えることができる者もいる、とかいう噂を聞くと言います。また、狼の化け物は人狼であったように思うが、あんなに大勢で行動しているのは見たことがないそうです。
スカールについて質問すると、
「動物の精霊を信仰している変わり者の集団さ。特に、狼を崇めてるって話だ。隊長に何が起きたか、彼らは間違いなく知っていると思う。スカール村に滞在して、真相を探ってきてちょうだい。彼らと仲良くなって、彼らの信頼を得てね」
えぇ~、200年後のドヴァキンですがスカールについてそんな物騒な話は聞いたことないです。こりゃ面白……いや、深刻な事態になってきたぞ。
こうして、私はスカール村へいわゆる潜入捜査をするために旅立ったのでした。その道が恐ろしい昼ドラとクトゥルフチックなホラーの世界に繋がっているとは露知らずに。
アンクル・スウィートシェア
昼ドラとクトゥルフっぽいホラーの世界の話は次回以降に譲って、本記事の最後はフロストモス砦襲撃直後というかなり間の悪いタイミングで気づいた新たな依頼、依頼主は帝国兵セヴェリア・グラティウス(Severia Gratius)です。
ここ数か月、ソルスセイムに住む複数の人々が、食べ物やワインにムーンシュガーを混入され、ムーンシュガー中毒になっているそうです。砦の九大神教の司祭までもが犠牲になったことから帝国軍は事態を重く見て、犯人を断罪することを決定。私に犯人を探し出し、殺害してほしいとのことです。
犯人を目撃した司祭が語ったところによると、犯人はヘンテコな白い毛皮のコロヴィアン・ヘルムを被っていたそうです。
私はヘンテコな帽子をかぶった人物がいないか虱潰しに探していった……わけではなく、たまたまですが、その人物の住む家をすぐに見つけることができました。
なんかめっちゃノリノリで歌ってるんですけど。ちゃんと韻踏んでるし。しかもモロウウィンドは会話は基本的にテキストのみだけど、会話ダイアログの開かない独り言の部分は全部音声が付く、つまりこの台詞にも全部ノリノリな音声が付いている。なぜここに力を入れたんだベセスダ。こんなに長い台詞、ムービー画面のアズーラ様とオープニングのセイダ・ニーンの政務官のおっさんくらいしか喋らないぞ。
会話ダイアログの台詞もめっちゃテンションが高い。ヒッヒッヒッヒッヒーじゃないよ。しかもなんで最初からそんなに私に対する好感度が高いの、こええよ。
彼はあっさりとソルスセイムの人々の食べ物やワインにムーンシュガー入りキャンディーを入れたことを認めました。彼のキャンディーには特別な砂糖と愛が詰まっていて、ソルスセイムの全ての人々に幸せを運んでくれるんだそうです。ちなみに彼を手伝ってキャンディーを作っていたカジートはキャンディーの食べ過ぎ(ムーンシュガーの摂りすぎ)で死にました。
どうして「アンクル・スウィートシェア」なのかというと、この世界にそういう古い童謡があるらしいです。それを初めて聞いた瞬間、「ボクはアンクル・スウィートシェアなんだ!」という啓示を受け、ここに小屋を建てたんだそうです。端的に言って狂ってます。なんつーか、ノリが全体的にTES5の発狂後のシセロ。
アンクル・スウィートシェアは、
- 殺す
- もう二度と他人にムーンシュガーを盛らないよう約束させて、セヴェリアには彼の特徴的な帽子を持っていって死んだと嘘をつく
のどちらかを選ぶことができます。
うんまあ、ムーンシュガーは一度飲んだくらいじゃ死なないし、エルスウェーア・フォンデュとかにも使われてるし、本人は幸せをお裾分けするつもりでやってたわけだから、大目に見てあげよう。
みんなにムーンシュガーをお裾分けできなくなるのは残念だけど、自分だけで独り占めできるのも悪くはないと思った模様。ヨカッタネ(棒読み)。
TESってチョイ役でもときどきすごくアクの濃いやつが不意に出てくるから油断できないんですよね。こういった秀逸な人材をこれからもたくさん発見し、一人でニタニタして生きていきたいと強く思いました。
これにてプレイ日記その17は終了です。最後までお読みくださりありがとうございました。
次の話はこちらの記事に書きました。
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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