星を匿す雲

主にTVゲーム、漫画、小説、史跡巡りの感想を書いているブログです。基本的に【ネタバレあり】ですのでご注意ください。

【ネタバレなしレビュー】レイジングループ:おぞましい因習と因縁から村人たちを救う、傑作和風伝奇ADV

皆様こんにちは。赤城です。

ケムコスマートフォン/Nintendo Switch/PS4/PS Vita/PC用ゲーム『レイジングループ』のネタバレなしレビューを書きました。未プレイの方はぜひ、本記事を読んだらブラウザバックしてレイジングループをプレイしてください!

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三行で説明

近年稀に見る、
寝食を忘れるくらい面白い、
ビジュアルノベルの逸品です。


こんなに面白いのにプレイしてる時間がない! どうすればいいんだ!? そうだ、睡眠時間を削ろう! ってなわけで、ひどい寝不足になりました。




どんな人にオススメ?

端的に言いますと、

のどれかが好きで、グロに耐性のある方にはガンガンオススメしたいです。


それも、ゲームをやり慣れているかそうでないかは関係なく、オススメしたいですね。PCやスマホでも販売されてますし。

レイジングループはゲームの中ではビジュアルノベルというジャンルに分類されます。このジャンルは、基本的にテキストを読むだけで話が進んでいくため、複雑な操作を必要としません。

レイジングループには一部ゲーム的な動作(キーワードを手に入れて前の周回では進めなかったルートに進む)もありますが、ほとんど迷うことはないのでご安心ください。まあ、逆にそこがゲーム性を求める人には少々物足りなかったりもするんですけどね。

もちろん、本作のライターさんは文章力が非常に高いので、文章が読みづらくて詰まるようなことはありません。ぐいぐい読めちゃいます。


あと、ゲーム好きな人向けに言うと、

このあたりのストーリーが好きな方はほぼ間違いなく楽しめると思います。




あらすじ

主人公・房石陽明(ふさいしはるあき)はツーリングの途上でバイクを故障させてしまい、偶然、人里離れた山奥にある休水(やすみず)という小さな集落に辿り着きます。

大学生の芹沢千枝実(せりざわちえみ)に宿を借りた翌日、集落を出ようとしていた彼は謎の夕霧に包まれました。何が何やら分からぬまま、千枝実の助言通り便所に隠れましたが、どこからか聞こえてきた血も凍るような悲鳴の正体を探るため、外へ飛び出してしまいます。

異形の怪物
出典:レイジングループ

そこで、異形の怪物に襲われて無残な最期を遂げた――はずが、なぜか集落に入る前のツーリングの途上に時間が巻き戻っていました。房石はその足で再び休水に向かい、怪物に襲われる運命を回避しました。

ところが、今度は「黄泉忌みの宴」と呼ばれる、この集落のおぞましい因習に直面することになります。儀式自体の異常さもさることながら、儀式を拒み、あるいは受け入れて狂っていく村人たちや、次々と発生する悪夢のような超常現象に、房石は翻弄されます。そして、気づけばまた時間が巻き戻っていて……。

黄泉忌みの宴が開かれる理由。超常現象と時間の巻き戻り現象が起こる理由。さらには、黄泉忌みの宴を止め、休水集落に集った者全員が集落を脱出できる方法。これらを突き止めるための、房石の孤独な試行錯誤が始まります。




何がそんなに面白いのか?

簡潔に申しますと、

このあたりがね、もう最ッッ高なんですよ……(さらけ出される語彙力不足)。いや~、記憶消して何度でもプレイしたいわ~ホント。

これらの言葉に食指が動いた方にもぜひプレイしてみてほしいです。ぜひ。


YouTubeにPVもアップされています。いまいちイメージが掴みにくいという方はご覧ください。




人によってはイマイチだと感じるかもしれない点

人によっては、というか、私がイマイチだと感じた点です。でもこれらがどうでもよくなる面白さなので、こういうのがよっぽどイヤじゃなければ、プレイして損はないと思います。



若干のギャルゲ臭

ひぐらしかまいたちもシュタゲもみんなそうでした。本作もご多分に漏れない。なぜに主人公はこんなにモテるのか。

主人公が不必要にモテているかと言えばそんなことはなくて、彼がモテないと話が成立しないんですけども。自己投影型女性プレイヤー(非モテ)としてはモヤッとするわけです。主人公との間に壮絶な距離を感じざるを得ないわけです(笑)。

もうちょっとこう、百合要素があればバランスが取れたかなと思わなくもない。主人公が百合を優しく見守る男になったりして。ますますカオスになりましたかね。ええ、私百合豚なのです、サーセン

無論、ギャルゲ好きな人にとってはむしろ長所でしょう。ヒロインたちとの心温まるエピソードをお見逃しなく!



ゲーム性が低い

上の方でもちょっと書きました。

汝は人狼なりや?」(通称「人狼」)という頭を使うパーティーゲームをモチーフにした作品なので、もう少しプレイヤーに推理させる選択肢があるかと思ったのですが、実際には、推理はほぼ全部主人公がやってくれます。だから、プレイヤーは自分で考えることがない。もちろん、ゲームをプレイする手を止めて、これはいったいどういうことだろうか、と自主的に考えることはできるけれども、ゲームの方から「さあ、考えろ!」と提案してくることがほとんどないのです。一般に想起されるようなTVゲームよりも、むしろ小説に近いと思っていただけるとよいかと。

そこが、普段「人狼」で遊び慣れている人や、プレイヤーの腕が物を言うTVゲームを好んでプレイする人にとっては物足りないかもしれません。



製品版で体験版のデータが読み込めない

Nintendo Switchで起こった現象で、他の媒体ではどうなっているか分かりませんが。

体験版でプレイしたところまでが製品版に反映されません。ですので、体験版を最後までプレイしていても、製品版は最初からプレイし直すことになります。未読スキップや選択肢までスキップを使っても、なかなか長いです。

地味に面倒臭いので、ここまで読んで気になった方は、思いきって製品版を購入するのが良いと思います!!



以上、ネタバレなしレビューでした! 少しでも興味を持った方はぜひ購入して、レイジングループのスリルとロマンを分かち合いましょう!!




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最後までお読みくださりありがとうございました!

ネタバレあり感想こちらの記事に書いています。


「汝は人狼なりや?」が好きな方には、一人でマイルドに「人狼」が遊べる『グノーシア』もおすすめです!





※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。