星を匿す雲

主にTVゲーム、漫画、小説、史跡巡りの感想を書いているブログです。基本的に【ネタバレあり】ですのでご注意ください。

【酷評注意】三体X 観想之宙:半分くらい解釈違いのハイクオリティな二次創作【レビュー・感想】

皆様こんにちは。赤城です。どうでもいいけど幣ブログはこの記事で200記事目となりました~パチパチ。

宝樹氏のSF小説三体X 観想之宙』について紹介と感想を書きました。

前半はネタバレなしレビュー(ただし『三体(地球往時)』三部作のネタバレはしています後半はネタバレしている感想になっておりますので、ご注意ください。




ネタバレなしレビュー

はじめに『三体X』のネタバレなしレビュー(ただし『三体(地球往時)』三部作のネタバレはしています)をお伝えします。さっさとネタバレあり感想を読みたい方はネタバレあり感想へどうぞ。



概要

『三体X 観想之宙』は、劉慈欣のSF小説『三体(地球往事)』三部作の公式スピンオフです。元は『三体』三部作のファンである宝樹氏が書いた二次創作でしたが、原作者の公認を得て、公式スピンオフとして出版されました。

『三体』三部作で盛大にぶん投げられたままになっていた謎の数々に宝樹氏の解釈を加えた、三部作のありえたかもしれない「その後」の物語が展開されます。

なお、『三体X 観想之宙』は『三体』三部作のストーリーを下敷きとしている作品なので、この作品を読みたければ、その前に『三体』三部作を全て読むことを強く推奨します。ここから下は、『三体』三部作を全て読んでいることを前提にして、三部作のネタバレ全開で書いておりますので、ご注意ください。



あらすじ

青色惑星(プラネット・ブルー)に艾AAとともに閉じ込められることになった雲天明は、原作では語られずじまいとなっていた、彼と三体文明の間の「交流」について語り始める。そこには、いくつもの驚くべき真実が隠されていた。やがて、彼は自身が思いもよらぬ運命を背負っていることに気づく。



レビュー

原作で放置されていた謎に対する宝樹氏の答えとして作中で示されている設定のうち、半分くらいは非常に説得力があり、放置プレーにより私の心にぽっかり開いた穴に馴染んで、『三体』ロスを緩和してくれました。


その反面、あくまで私の個人的な感覚に基づくと、ですが、もう半分くらいの設定には、深刻な解釈違いがありました。特に、登場人物の描かれ方に著しい違和感がありました。

主に原作の世界観や設定だけを楽しんでいる方であれば、そこまで気にならず、楽しく読めると思います。しかし、原作の登場人物に愛着がある方にとっては、もしかしたら受け入れられない展開もあるかもしれません。


ですので、原作の登場人物に愛着があるけれども、ぜひこの作品を読みたいと考えている方は、少しショッキングな展開があるかもしれないことと、この作品はあくまで二次創作であり、『三体』三部作の正式な続編ではないこと(翻訳者曰く、《三体》三部作の(ありえたかもしれない)パラレルユニバース版ファンなら避けて通れない! 『三体X 観想之宙』大森望氏解説公開|Hayakawa Books & Magazines(β))を心に留めて読まれるとよいかと思います。






読んだことのある方は、よろしければこの後のネタバレあり感想も覗いていってください!










※この下からネタバレあり感想が始まります。未読の方はご注意ください。









ネタバレあり感想

以下では『三体X』についてのネタバレあり感想をお伝えします。

なお、幣ブログには、『三体』三部作の「II 黒暗森林」と「III 死神永生」の感想記事はまだ存在しません。そんな状態で『三体X』について語るのは、全方面に対して非常に申し訳なく思いますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。余裕があったら、そのうちIIとIIIまとめての感想記事をアップしたいと思います。



良かったところ

  • 天明と三体人たちの「交流」パート

    原作ではついに描かれることのなかった、雲天明と三体人たちの「交流」が事細かに描かれているのがとても良かったです。

    特に、

    • 三体人が雲天明の脳をひたすら拷問し続けて人類の精神についての情報を獲得したこと。
    • 抑止紀元の地球に三体人の作品と言われて輸入されてきた芸術作品のほとんどが実は雲天明の作品だったこと。

    このあたりは、三体人ならさもありなんと思わされ、見事という他なかったです。

  • 三体人の正体についての考察

    三体人の正体についての考察にも、大いに唸らされました。

    • 三体人が、あんなに圧倒的な技術を持っているのに、「虫けら」であるはずの人類に対する殲滅欲が強すぎるのは、彼らは蟻みたいに小さくて、生身の状態では人類に易々と大量虐殺されてしまうほど無力であり、人類に対して本能的な恐怖心を持っているから。
    • 三体人が嘘をつくのが苦手なのは、個体レベルの知能は人類と比べると全く優秀ではなく、集団になって初めてあの知能を発揮できるから。

    正直、ここまで納得のいく説明があったんだと鳥肌が立ちました。

  • 多次元宇宙、「統治者」、「潜伏者」の設定

    原作における、「四次元のかけら」、「智子ブラインドゾーン」、「歌い手」による二次元化攻撃については、結局何が何だかよく分からないまま終わり、モヤモヤしていました。そのモヤモヤを綺麗に解消する話になっていて、本気で感動しました。

    特に、

    • 初めは宇宙は十次元であり存在するのは「空間」のみだったが、潜伏者によって低次元化されたことにより「時間」が生まれた
    • 潜伏者には宇宙を低次元化させる大義名分があった

    という設定にはめちゃくちゃロマンを感じました。敵と思っていたはずの潜伏者にも最終的にはなんだか共感してしまい(だって、彼らのおかげで時間が生まれ、時間が生まれたおかげで人類文明や三体文明も生まれたんですから)、かえって統治者のことを恐ろしいと思いました。それでも次元逆転せざるをえない切なさがまた良かったです。

    ちなみに、私個人は、四次元のかけらも智子ブラインドゾーンも、異なる次元の宇宙が重なり合って同時に存在しているために発生しているものであり、統治者対潜伏者みたいなせめぎ合いは特にない。歌い手は、技術レベルが桁違いに高い宇宙のどこかの知的生命体。と考えているのですが(ドドドド素人なので見当違いのこと言ってたらすみません)、宝樹氏の解釈も説得力があるなあと思いました。

  • 「歌い手」の設定掘り下げ

    前の項でも書きましたが、原作で一瞬だけ出現し、紙きれみたいな物体を一つ飛ばすだけで華麗に太陽系人類を葬り去った謎の生命体「歌い手」の種属のことが、これでもかとばかり掘り下げられているのが最高でした。

    ……いや、正直に言うと、歌い手の設定掘り下げ自体は私にとってはわりとどうでもよく。ただ、原作では歌い手には一方的にしてやられてしまって非常に後味が悪かったので、歌い手の母世界が雲天明の手によって崩壊し、珠玉のザマア展開が見られたのがイヨッシャアアアア!!!って感じでした。性格悪くてすみません。



悪かったところ

ここからはめちゃくちゃ愚痴です。『三体X』が一点の曇りもなく大好きな方は読まない方がよろしいかと思います。


同人女の感情』を知っている人向けに表現すると(その層と三体を読む層はあまり被っていないと思うが)、私にとっては解釈違いの綾城さんによる公式スピンオフみたいな感じなんですわ、この小説。

一部のファンの間では持て囃されているけど、私にとっては半分くらいすさまじい解釈違いの二次創作。それなのに公式スピンオフに格上げされ、原作と同じ出版社と翻訳者と装丁で大々的に発売されており、読者の中には『三体』三部作の正式な続編であると勘違いしている人もいる始末。これを続編だと思い込んでいる人と、さすがにそこまでじゃなくても「これが続編であってほしい」的なことを言っている人のXのアカウントを、軒並みブロックしたい衝動に駆られる。


良かったところに書いた点は素直にすごいと思います。実際原作者の意図に限りなく近いんじゃないかな、と私は思いたい。それくらい説得力がある。

だがね、、、、、


  • 程心と艾AAのなれそめと友情をそんな陳腐な恋愛物語で上書きしてほしくなかった

    艾AAは昔の人のクローンではなく、本当にごく普通の抑止紀元の人で、偶然程心の持ってる星系に惑星を見つけて程心と仲良くなったんだと思うよ。もしそういう過去を持っていると、艾AAのあの底抜けの明るさと強さが全部嘘になっちゃうじゃん。私があのくっら~~い物語の中でどんなに艾AAに救われたと思ってんの!?(ガチギレ)

    あと、雲天明と艾AAは普通に子供をたくさん生んでプラネット・ブルーに人類の文明を築き上げたと私は思ってるから。その文明も何千万年も後になったら残っていなかった、っていうのが切なくて良いんじゃない。

  • 天明とディオレナの設定盛りすぎ

    俺TUEEEEEE系ハーレム系ラノベの主人公かよ雲天明

    これもし劉慈欣先生が続編書くとしたらさ、雲天明はプラネット・ブルーで人生を全うして終わりだと思うんだよね。もし万が一プラネット・ブルーから出られるのだとしても、銀河系人類にバトン渡して終了ってところでしょ。

    三体三部作を読んで私はなんとなく、劉慈欣先生ってメインキャラに与える役割はあまり多くしすぎず、役割が終わったらあっさり退場させるタイプだと思ったんだよね。汪淼も章北海も史強もウェイドも羅輯もそうだったでしょ(羅輯はちょっと引っ張ったけど)。雲天明は、三体人から得た情報を人類に命懸けで伝える&程心たちを小宇宙に送って大宇宙の終わりを見届けさせる&程心と永遠に交われない悲恋を演出、っていう十分すぎる役割を果たしているわけで、もうそれ以上の役割は担ってないと私は思うんだ。

    それと、私は中世の話が好きなので、ディオレナのことを覚えている読者がいたと分かったのは嬉しかったけど、正直ディオレナはコンスタンティノープルで普通に死んでたと思うし、別に雲天明やディオレナが潜伏者と戦って勝利する必要性も必然性もないんじゃないの? 百歩譲って銀河系人類、譲らなければ人類でも三体人でもない宇宙のどこかの別の種属がやってくれると思うよ、人類は所詮虫けらだからね。つーか、人類と三体人にあれ以降の役割がなかったから、原作もあそこで終了したんだと私は思ってたんだけど、違うのかな?

  • 三体人に対するリスペクトなさすぎ

    あのさ、本当に雲天明が統治者の能力を使って小宇宙と智子を得たと思ってる? 智子は三体文明のAI、ではなく単にそのふりをしている統治者の下僕だと思ってる? 新しい宇宙では三体文明が影も形もなくなって当然だと信じてる? よろしい、ならば戦争だ。

    人類文明と三体文明の繋がりってそんなにあっさり断ち切れるものかな。そんなにあっさり三体文明が物語から退場するんだったら、原作のタイトルにずっと「三体」が入ってる意味なくない?

    人類と三体人っていうのはさ、100%憎むべき敵とか、縁が切れるならさっさと切ってもう永遠に関わらないでいられる相手、っていう関係性ではないと私は思うのね。切っても切っても切れない腐れ縁で、本当に困ったときには塩を送り合う好敵手、みたいな関係性だと思うのよ。人類は技術レベルが違いすぎて塩を送れなかったけど。

    それこそが、宇宙規模でのお隣さんレベルの距離の近さと、羅輯がもたらした抑止紀元と、他でもない雲天明と三体人の「交流」の、大きな成果だと思うけど。そこを無視するんですね、へーそうなんですねー(ガチギレ)。

    ぶっちゃけ、雲天明は三体人との「交流」期間中、人体実験もされてたとは思うけど、友好的な交流もかなりしてたと思う。三体人の中にも、三体Iに出てきた監視員さんのように優しい人もいるみたいだからね。雲天明も、体を与えてもらったり、地球の植物を育てさせてもらったりとかなり厚遇してもらったから、三体人に対して憎悪の感情以外も抱くに至ったかもしれない。そんな彼らの間に芽生えた友情の結果として、プラネット・ブルーに送り届けてもらえて、小宇宙と智子を与えられたんだと思うよ。

    さらに、三体Xにおいて、次元逆転後の新しい宇宙では、三体文明が存在しないものと思われる(部族社会はあるみたいだが高等な文明ではなさそうだし、種属が同じかも分からない)一方、人類文明は普通に存在していることになってるのも、大いに疑問なんですよね。宇宙規模では極めて近距離に位置する人類文明が前宇宙と同じように発展し存在するなら、三体文明も同様に発展し存在していてしかるべきなんじゃないですかね?

    まあ私のこの考察に全く根拠はなくただの感情論なので、もっと緻密な考察をしているファンの皆様には鼻で笑われるかもしれないですけどね。

  • 智子をただの萌えキャラにするな

    んで三体文明が軽視された結果がこれですよ。ラノベのチョロインみたいなムーブさせないで、お兄ちゃんとか呼ばせないで、マジで。

    そんなにオーストラリアとかで智子に味わわされた屈辱が悔しかったんですかね。私は原作の、冷酷だけどときどき変に優しくて、最後には人類二人の守護者になってくれる智子、三体文明の総意であり三体文明の遺志を継ぐ智子が好きでしたけどね。

  • クローン艾AAに葛藤ゼロの雲天明ってどうなの

    天明x艾AA推しっぽいわりに、クローン艾AAに対する葛藤がまるでない雲天明を描くってどうなのよ。そもそも物質的には別人である上に、プラネット・ブルーで一緒に暮らした記憶も一切ないんだよ? 自分を慕ってくれる若い女がいれば中身はどうでもいいとお考えなのですか?? いや、裏では葛藤したのかもしれないし、潜伏者との長きにわたる戦いで何かそういう感情がすっかり吹っ切れてしまったっていうことかもしれないけどさ。

  • 程心下げが露骨すぎ

    程心が雲天明とラブラブなクローン艾AAに嫉妬してる描写があるけど、程心は2000万年くらい経過したプラネット・ブルーに降り立った時点である程度雲天明に対する執着は捨ててたと思うし、小宇宙で関一帆と何年か暮らしてるし、雲天明のことも艾AAのことも深く愛しているだろうから、そこまで嫉妬しないんじゃないかな~。なんか、「俺のことを好きであった女たちは何千万年経っても相変わらず俺のことを好きで居続けてほしい」みたいな願望でもあるのかな??

    そういえば、程心が智子(というか統治者の下僕)に洗脳されてるみたいな描写もあったよね。これもしかして、原作の程心にイライラして程心が嫌いになったのでひたすら程心の無能さ加減を描写したいだけか? 私もイライラはしたけど、もし私が三体の二次創作を書いて、程心を登場させるとしたら、わざわざ下げ描写を大量投下するほど嫌いではないな。というか、嫌いなメインキャラを露骨に下げるタイプの二次創作は、私の信条に反していて受け入れられないです。まあ、こんな弱小二次創作者(ほぼ読み専)の負け犬の遠吠えなんて、キャラ下げ二次創作が好きな人たちは知ったこっちゃないでしょうがね。

  • 最後の方は伏線回収が雑では?

    原作の「小宇宙がいっぱいあって新しい大宇宙に不具合が起きるかもしれないから小宇宙の物質を大宇宙に戻してほしい」っていう大宇宙の最後の生存者たちからの呼びかけ(回帰運動声明)が、実は雲天明によるものだったって、いくらなんでも無理やりすぎないか。だって三体Xの設定によると多くの小宇宙にはもう人がいないんでしょ。だったら呼びかけたって意味ないじゃん。なんか急にギャグマンガ日和ソードマスターヤマトのオチっぽくなったなって思ったよ。

    つーかあの回帰運動声明の感動まで台無しにされるとは思ってなかったわー。人類も三体人も宇宙で長期間頑張っていたってことが分かる名場面じゃん。小宇宙を統治者が作ったものっていう設定にする必要あった?

  • 新しい三次元宇宙になった後の各登場人物の辿る運命がひどい

    率直に言って「もしギャグのつもりで書いたのなら全く笑えないから、ギャグ漫画を読んで勉強した方がいいよ」と思うレベル。

    宇宙の辿る運命が以前とわずかに変わったのなら、どれもありえる展開だとは思うよ。ただ、登場人物に対するリスペクトがないなぁと個人的には感じますね。三体文明はなくなっちゃうわ、史強は死ぬわ、程心は男になっちゃうわ、羅輯は論文盗作男に成り下がるわ、汪淼に至っては1ミリも描写されないわ。彼ら全員を幸せにしてあげることにはできなかったんですかね、せっかくの二次創作なんですから。

    彼らを下げることで、原作で可哀想だったと一部の読者が思っている雲天明の地位を相対的に上げて、納得するためなのかもしれないけど。実際は雲天明、原作でも役割的にすごく恵まれていると思うよ? んなこと言ったら章北海や丁儀やウェイドも可哀想ですがな。

  • 結局、最後まで読んでしまった私(とスピンオフに祭り上げた公式)が悪い

    ここまで散々、幣ブログ比ではアニメ『ゴールデンカムイ』もしくは『夏への扉』についての記事並みに文句を書き連ねてきましたが。

    アニメ金カムや夏への扉とは違って、そもそも三体Xは二次創作なんですよね。

    宝樹氏は恐らく「二次創作だから俺と俺の仲間好みのハチャメチャな展開にして内輪でこっそり楽しむぜ!」と思って書いたのであって、「劉慈欣先生が書かない続編を俺が代わりに完璧に書いて全世界に知らしめてやるぜ!」と思って書いたわけではないと思うの。登場人物の扱われ方については、特に内輪向けの傾向が強いと思います。

    なので、私が恨むべきは、宝樹氏と『三体X』を支持する読者たちではなく、『三体X』を公式スピンオフにし、全く同じレーベル・装丁・翻訳者で出版した公式関係者、そして誰よりも、それを安易に購入して、文句を垂れながらも最後まで読んでしまった自分自身です。

    私は長いこと二次創作を読んだり書いたりしていますが、これは解釈違いっぽいな、と思った他人の二次創作は、基本的に途中で読むのをやめて自衛します。ただ、クオリティが高く、かつ解釈が中途半端に一致している作品に対しては、いつかは解釈が完全一致するんじゃないかと期待して読み進めてしまい、結局解釈違いのままであることが判明し吐血する、という愚行に及んでしまいます。『三体X』も、そのような二次創作の一つでした。

    そういう意味で、『三体X』はやはり読みごたえがあり、怒りを覚えはしたけど、非常に意義深い読書体験をさせていただけたと思います。……ま、『三体X』を全面的に支持する人とは永遠に分かり合えないことには変わりありませんけどね!!


※上記と書いてある内容は大体同じですが、Xに連投した、読了直後の感想も置いておきます。「○件の返信を読む」をクリックすると、Xの該当のスレッドが開きます。








最後までお読みくださり、ありがとうございました!

三体Iの感想も書いているので、よかったら覗いていってください。