【プレイ日記】方向音痴ブレトン、モロウウィンドを彷徨う その4:カネは剣よりもペンよりも強し
皆様こんにちは。赤城です。
Bethesda SoftworksのPC/XBOX ONE/PS4用ソフト"The Elder Scrolls III: Morrowind" (モロウウィンド)のプレイ日記その4をお送りします。
モロウウィンドおよびスカイリムのストーリー全体の微妙なネタバレが含まれます。ご注意ください。
前回までのあらすじ
私は、方向音痴で人の話を聞かないことに定評のあるブレトンだ。道に迷ったせいで全裸のおっさんと永遠にお別れすることになってしまった。傷心を抱えたまま、魔術師ギルドの仕事でアルドルーンへ、そしてヴィヴェクへ。街の人々の頼み事を聞いてあげたらそれなりに金が貯まったので、初めての召喚魔法「祖霊召喚」を習得した。そして、冒険の舞台はサドリス・モラへ移る。サドリス・モラ観光
サドリス・モラの魔術師ギルドのクエストギバーは錬金術師の木陰の蜥蜴(Skink-in-Tree's-Shade)です。テンイェミンウィ(Tenyeminwe)という人が昨晩テルヴァンニとトラブルを起こしてしまい、サドリス・モラを船で脱出したいようだが、船着き場まで独りで行くのを恐れているのでついていってあげてほしい、とのこと。まーたテルヴァンニかよ。とことん仲が悪いんですね。
外に出てみると、時刻は真夜中でした。
テンイェミンウィも全裸のおっさんみたいに従者になる素質はあります。しかしテルヴァンニの刺客に命を狙われたら面倒なので、さっさと船着き場まで送り届けてしまいました。
う~んそれにしてもこの街の風景、どこかで見たことがあるような……。
戦士ギルドに加入したったww
ギルドに帰ったら、木陰の蜥蜴から、今度は『ヴァーデンフェルの吸血鬼(Vampires of Vvardenfell)』という珍しい本を探してきてほしいと言われました。ヴァーデンフェルにもいるんだ、吸血鬼。明日、この街の本屋ででも聞き込みしてみますかね。さあて今日は疲れた(祖霊召喚の練習をしていて魔力がなくなった)からもう寝るぞ! と思ったけど、あれれ? この魔術師ギルド、ベッドがない。よく見たら16畳くらいの狭い空間に7人のギルドメンバーが所狭しと突っ立っているというものすごくシュールな光景が広がっています。普段いったいどこで寝てるの、あなたたち。
無料で使えるベッドがないと金銭的に困るんだけどなあ。どうしよう。……あ、そうだ。ここの建物、戦士ギルドも入ってたな。あそこにならベッドがある。脳筋集団に加わるとスカイリムみたいに身も心も脳筋魔術師になってしまいそうだったから避けていたのだけど仕方ない、ギルドメンバーになって無料のベッドを確保しましょう。
戦士ギルドに加入しました。
ちなみに何かお仕事ないですか? と聞いたら、「普段はお前みたいなヒヨッコに任務は下さないんだが、今はヌカーダムズ(Nchurdamz)というドゥーマーの遺跡の冒険を手伝う仕事があるぞ」と教えてくれました。ふむふむ、そうですか。で、そのヌカーダムズってのはどこにあるんですか?
今私がいるのは右上の大きな島です。おいおい、どう考えてもヒヨッコには遠すぎるだろ。絶対迷って死ぬ。却下。
寝る前に他のギルドメンバーと喋ったところ、マスター・ネロス(Master Neloth)がどうたらと言っていました。え……マスター・ネロスって……あのスカイリムのテル・ミスリンにいるネロス大先生のことですか!? ネロス大先生、この街にいらっしゃるんですか!!? 大変だ、本屋なんか探してる場合じゃない、会いに行かないと!!!(謎の使命感)
誰一人として知り合いのいない土地で知っている人の名前を聞くとどんなに嫌な奴でも無性に会いたくなる現象ですね。いえ、ネロス大先生のことはキャラクターとしては好きですよ。基本的に真面目な本プレイ日記主人公もとい私自身とは性格的に相容れないと思っているだけで。
テルヴァンニ家の本拠地
異様に興奮したまま迎えた翌日。んん? テルヴァンニ家の衛兵(Telvanni Guard)がいる? それに昨日も思った、既視感のあるキノコ的な何かでできた家々。そうか、ここはテルヴァンニ家の本拠地なのか! だからギルドメンバーがテルヴァンニとトラブルを起こしたなんて話が出てきたり、帝国系のギルドがあんな狭苦しい雑居ビルに押し込められてたりするんですね! そして、この街での私の好感度は軒並み22/100、みんな私が通りかかるたび辛辣な台詞を投げかけてきますね!!
テルヴァンニ家の評議会館(Council House)に行けばネロス先生がいらっしゃると思ったんですが、
魔術師然とした神秘的な光景が広がっているものの、先生はいらっしゃいませんでした。テルヴァンニの本当に偉い人たちはそれぞれのご自宅にお籠りになっていて、評議会には代理人が出席しているようです。
ネロス先生の代理人から、先生はテル・ナーガ(Tel Naga)という塔に住んでいると聞き出しました。どこですか、それは。
塔を探していたところ、こんなものが視界に入りました。
奴隷の檻です。
モロウウィンドでは帝国の他の地域と異なり、奴隷制が未だ認められています。奴隷にされるのは、人間、オーク、カジート、アルゴニアンで、彼らをどのように扱おうが罪には問われないんだとか。バルモラで既に話は聞いていましたが、実際に目の当たりにすると嫌な気分になりますね。ちなみに、奴隷制はレドラン家とフラール家(House Hlaalu)の支配する地域では一般的ではなく、テルヴァンニ家、インドリル家(House Indoril)、ドレス家(House Dres)の地域でよく見られるそうです。やっぱりテルヴァンニはろくでもないな。
むかついたので檻の扉を開けてあげても、奴隷たちは逃げようとしませんでした。近くに奴隷商人がいるからなのか、もう反抗する気力もなくなってしまったからなのか。世の中って綺麗なものだけでは回らないのよねと実感させてくれる場面でした。モロウウィンドの一般市民には申し訳ないけど、150年後くらいにアルゴニアンが攻め入ってくれて本当に良かったと思いました。
ネロス先生ーっ! 私だーっ! 罵ってくれーっ!
ネロス先生がお住まいのテル・ナーガに着きました。ネロス先生はあの上の方にある丸い扉の向こうにいるらしいんだけどさ……
階段が見当たらないし、ジャンプしても届かないんだよね。
ネ、ネロス先生。遠い未来のあなたの下僕が今ここにいるんですよ? お願いだから姿を見せてくださいよ。私、あなたに会うために半日くらいサドリス・モラを彷徨ったんですよ?
心の中でそんなことを呟いてもネロス大先生がご降臨されることはついにありませんでした。塔の住人たちに「話し相手ならどこか別のところへ行って見つけるんだな、低能野郎」などと罵倒されながら、私はテル・ナーガを去りました。
私のネロス大先生を求める旅は徒労に終わりました。そしてこの街、本屋もありませんでした。
魔法で仕返しカコワルイ
もちろん、これだけで終わってしまっては面白くありません。翌日、私は噂に聞いていたゲートウェイ・イン(Gateway Inn)の幽霊騒ぎの調査に乗り出しました。詳細は省きますが、魔術師ギルドの人が犯人だったけど平和的に解決してよかったです。アークメイジのトレボーニアスといいこの人といい、やられたことに魔法で仕返しするのはやめた方がいいんじゃないですかね。いや、それでこそ魔術師とも言えますけど。
意識の変容
木陰の蜥蜴から頼まれた吸血鬼の本がありそうな本屋と言えば、ヴィヴェクのあそこです。私はすっかり慣れ親しんだヴィヴェクのフォーリン・クォーターに飛び、カジートの経営する本屋で望みの本を買い取りました。すぐにサドリス・モラへ戻ろうとしましたが、そういえば、まだヴィヴェクで起きた連続殺人事件が未解決だったことを思い出しました。ヴィヴェクのもう一つの顔
以前、ダガーを持った怪しげな女がフォーリン・クォーターをうろついていたことは聞き取り調査で判明していました。魔術師ギルドの人に聞いたところ、ダンマーの女がアンダーワークス(Underworks)にいるのを目撃した人がいるとか。え? アンダーワークスって何? 私、てっきりキャントンは広場とウェイストワークスだけだと思ってたんだけど、さらに下があったっていうの?
街を取り囲む海の中に入り口がありました。そしてその先に、薄暗い地下世界が広がっていました。
フォォォォ、アンダーグラウンドとかマジでヤベェじゃん!! スカイリムでは味わえないワクワク感だよ、これ!!!(大興奮)
ノリノリで探検を開始。
この人(画面中央やや右)は下水道の番人かな? と思ったけど近づいたら普通に殺されました。なんて不躾なオークなんだ。まあよっぽど後ろ暗いことをしているのでしょう。
奥の方で、噂になっていた人物っぽいダンマーの女を発見しました。
私に気づくなり問答無用で襲いかかってきました。魔法を使ってきて結構強いです。私も祖霊を召喚して対抗しようとしますが、成功率が低すぎてなかなか出てきてくれません。
ようやく出てきてくれた祖霊と一緒になってファイア・バイトで攻撃しまくり、なんとか倒せました。意気揚々と持ち物を剥いで自分の物にします。夢見の予言者(Dreamer Prophet)ってなんだろう。よく分かんないな。
しかし、このダンマーの女を倒してもジャーナルが更新される気配はありません。彼女の持ち物にはダゴス・ダガー(Dagoth Dagger)と粗悪な青銅の鍵(Crude Bronze Key)といういかにも意味ありげな物品が混じっていましたが、どこに使うものやら見当もつきません。
このアンダーワークスのどこかに秘密の入り口でもあるのかな? と思い、さっきの不躾なオークをSATUGAIして彼が守っていた扉に入りました。
全然違うようですね。速攻で回れ右しました。左の人は日本の戦国時代の鎧っぽいの着ててちょっと親近感が湧きました。
その後もアンダーワークスをもう一度歩き回ってみましたが、それらしい扉は見つけることができませんでした。私ははしごを使ってカナルワークス(Canalworks)(下水処理をする層っぽい)に上りました。
お墓みたいなところに入ったらガイコツが出てきたけど普通に勝てました。
う~ん、あの夢見の予言者の持っていた粗悪な青銅の鍵はどこに使うんだろうね? 私、頭が悪いから分かんないや☆ こうして、ヴィヴェクの連続殺人事件は再び放置されることになりました。
でも、アンダーワークスおよびその上のカナルワークスで、ネズミ、ダンマー、オーク、ガイコツなどを自分一人で退治できた事実は、私にとってかなりの収穫でした。案外独りでもやっていけるかもしれないと思いました。
てか、祖霊が意外と弱くて召喚しても強い敵相手だと役に立たないんですよ。しかもよく確認したら、召喚魔法は魔術師ギルドの昇進に必要なスキルではなかったっていうオチ。魔法だからと十把一絡げに考えてはいけないんですね。
闇の一党成金
下水の匂いをプンプンさせながら魔術師ギルドに帰りました。サドリス・モラの魔術師ギルドへ行く前に一休みしようと、私は疲れた体をベッドに横たえました。無料のベッドで見る夢は最高だよな、とか考えながら。ところが、私の眠りは何者かによって妨げられました。
暗殺者です。ギャー、助けて誰かー!! と叫んでも、ギルドメンバーは総スルー。なんて薄情な。そう、モロウウィンドでは、自分に降りかかる火の粉を振り払えるのは自分しかいないのです。
実は以前も暗殺者に襲われて死んだ経験がありちょっとしたトラウマになっているのですが、大丈夫、今の私ならきっと勝てる。私は木箱から盗んだ銀のフレイムスレイヤーを振り回し、暗殺者を倒しました。
おっしゃ! いつものように死体を漁ろう。
闇の一党か。そうだと思ったよ。スカイリムでも意味もなく襲われたもん。あれ? ちょっと待って、この装備……
めちゃくちゃ価値が高い!!
自分で身につけたい装備だけ残して、不要なものを魔術師ギルドの商人やフォーリン・クォーターの鍛冶屋たちに売り払うと、まあ儲かること儲かること。ヴィヴェクで汗水垂らしておつかい大作戦をしたときよりもたくさんのお金が手に入りました。
へぇ、闇の一党の装備ってモロウウィンドの人たちにとってはレア物なのかな。確かにちょっと近未来っぽくてかっこいいかもね、私の趣味じゃないけど。
よし、今度こそ寝ようとベッドに潜り込んだら、またもや襲撃されました。
今夜は寝かさないぜ、ってか!? 全然嬉しくない……いや、よく考えたら嬉しい! またあの高値で売れる装備が手に入った!!
ハッハッハ、まったく仕方のないやつらだなぁ。私は緩む頬を抑えようともせず、暗殺者から装備を剥ぎ取って向かいの鍛冶屋に売りに行きました。
さあ、今度こそ、本当に、本当に寝るぞ!
ようこそいらっしゃいませ、ネギをしょったカモの方!!
どうしよう……闇の一党の人たちに激しく攻めたてられて、私、眠れない///
いや~、私に暗殺者を差し向けた人にはマジ感謝しかありませんよ。おかげでしばらく食うに困らないだけのお金を手にすることができたんですから。やっぱり人間お金がないとダメです。
3人目の装備を売りに行ったら、向かいの鍛冶屋が闇の一党のコスプレしてて爆笑しました。
いい装備を買い取ると着替えるように設定されているのでしょうか。
もしかして、これからも何もしなければ暗殺者が次々と来てくれるのでは……? そして私はそのたびに装備を剥ぎ取って冒険の資金にできるし、ゆくゆくはヴァーデンフェル中の商人を闇の一党のコスプレにすることも可能なのでは……? よし、闇の一党クエストは放置しましょう。エボンハート(Ebonheart)に行けば解決方法が見つかるかもしれないとか言われたけど、私は解決したくありません。
こうして、プレイヤーのメタい目論見によって闇の一党は野放しにされることが決定し、暗殺者たちは金稼ぎのためのいいカモに成り下がったのでした。
荒野に彷徨う
木陰の蜥蜴に本を渡し、次の依頼をせがんだところ、今度は「アッシュランダー(Ashlander)と話してみたいから、会合の場をセッティングしてくれ」と言われました。アッシュランダーってモロウウィンドの先住民みたいな人たちのことでしょ? ええっと、中でもヴァーデンフェルの北東にあるアヘミューザ・キャンプ(Ahemmusa camp)の人が望ましい? ……地理に自信がないし遠いからまた後でもいいですか?
他にクエストをくれる人はいないようです。私はギルド内のクエストギバーを探すため、魔術師ギルドがある最後の町、あの懐かしのカルデラへ行くことにしました。
しかし、カルデラのギルドにはクエストギバーはいませんでした。うーん、他と比べて田舎町だからあまり困ってることがないのかな。もしかしたら私の階級が上がれば何か出てくるのかもしれません。
私は修行の旅に出ました。なぜかというと、魔術師ギルドでの階級を上げるには魔術系のスキルが規定の値に達さなければならないためです。私の場合、次のコンジュラー(Conjurer)になるには、元々持っていた破壊魔法のスキルをあと5くらい上昇させる必要がありました。
おっさんとガイコツとアークングサンド
うろついていたらいつの間にかこんなところに来ていました。この橋には、「お前の実力を見せてもらおうか!」と言って問答無用でガイコツを召喚して攻撃してくるおっさんがいます。ガイコツよりもおっさん自身の放つ電撃攻撃が強くて到底勝ち目がないので、1日1度使える影の星座の力で透明化してこっそり通り抜けました。
今まですっかり忘れてたけど、めちゃくちゃ役立つわ、この星座の力。
橋を渡ってすぐのところにドゥーマーの遺跡っぽいのがありました。
これもしかしてハスファット氏の言っていたアークングサンドじゃないのかなと思ったらやはりそうだったんですが、入り口を探しているうちに東側の崖の上から落ちてしまいました。うわっ、ヤバい、と思ったときにはもう既に手遅れで、私は元来た方角へ戻れなくなっていました。
「まともな」人家を探して
ま、あの橋に戻ってもあの腕丸出しのおっさんにまた攻撃されるだけだもんな。このまま進んでいけばなんかこう、あるだろ、町とか村とかが。とテキトーに気を取り直したはいいものの。もうやだ、バルモラに帰りたい。人の家っぽいのを見つけても中の人が襲い掛かってくる。
こんな感じの頑丈な要塞っぽい建物の中も、
理性を失った人しかいない。
いくらお金を持っていても、お金を使えるだけの文化のある所へ行かないと無意味じゃないか。ああ、私はどうしてこうも行き当たりばったりでアホなのか。
謎理論で武装する女
地獄のような行軍が延々と続きました。手持ちの魔力回復薬もだんだんと少なくなっています。私はもう完全に詰んでいるんじゃないだろうか。諦めて橋の手前のセーブデータに戻った方がいいんじゃないか。そう考えた私の前に、一筋の光が差しました。目の前に洞窟への入り口がありました。
プナビという名前には聞き覚えがありました。そう、バルモラのギルドリーダーのラニスが、「元テルヴァンニ家の魔術師を味方に引き入れるついでに、近くのプナビという場所にいるギルドメンバーのマンウィからギルドの会費を徴収しろ」と言っていました(詳しくはプレイ日記その2をご参照ください)。
つまり、ここには少なくとも会話ウインドウの出てくる人が住んでいるし、すぐそばに元テルヴァンニ家の魔術師の住む家もあるのです。この際テルヴァンニは好感度22/100とか言っている余裕はありません。まともな人家に一刻も早く逃げ込みたいです。
マンウィは「もう魔術師ギルドからは脱退して、今は研究に集中してるの。ラニスがそんなに会費を欲しがっているなら、あなたが払ってあげればいいじゃない? あたしはそんなお金の話、興味ないし」とのたまいました。
いるよねー、こういう実社会に一切興味を持たない研究者。そこで私が払うことになる理屈がよく分かりませんが、まあいいです。とりあえずラニスに報告しましょう。ていうか、あなたの住んでる洞窟、どうしてゴブリンみたいなの(スキャンプ(Scamp))が棲みついてるんですか。
カネは剣よりもペンよりも強し
プナビを出て少し歩くと、円形の建物が見えてきました。それは紛れもなく、元テルヴァンニ家の魔術師ルララー・ベレロスの住むスリプンドでした。
中は案の定テルヴァンニ系の人々でいっぱい。容赦のない台詞の嵐です。目的のルララーもこんな感じ。
「なぜ人から嫌われるか、考えたことはあるか? 自分の言動が原因だとは思わないのか?」 くぅ~っ、キッツいですねえ。私あなたたちに何かした? ただ魔術師ギルドに入って、ヴィヴェクのテルヴァンニ・キャントンの木箱や壷の中身を漁っただけじゃない。そんなに毛嫌いされる覚えはないわよッ!
と、感情的になっても物事は解決できません。ここは冷静に行きましょう。
彼はこのままだと私の話を聞いてくれません。この時点でラニスの言っていた通り彼を殺害するという選択肢もありますが、私はむやみやたらと人を殺したくはありません。第一、この住居内で戦いをおっ始めたら住居内の全員が私に襲い掛かってくるわけで、絶対に勝てません。
しかし、私はWiki的なもので読んだことがありました――モロウウィンドの人々には賄賂がよく効くと。彼にも有効か、確かめてみましょう。
「私は未だにお前のことが嫌いだし、お前と話したくもない」
↓
賄賂成功! 「ふむ、気が利くじゃないか、○○。考えてやってもいいぞ」
↓
賄賂成功! 「そんなにもらったら悪いよ、○○。でも、きみの厚意は断れないなあ」
↓
賄賂成功! 「う~ん、○○、きみがそう言うなら拒否はできないな」
↓
賄賂成功! 「ちょうどよかったよ、○○」
↓
「魔術師ギルドに加入すると言ったら研究に集中させてくれるか? よかろう、それなら次にバルモラへ行ったときには加入するさ」
せ、成功したwww たったの40ゴールドしか支払ってないのにwww この流れにはプレイヤーの私、PCの前で声を上げて笑ってしまいました。
「○○! さあ、どんなことでも聞いて、頼んでくれ。ルララー・ベレロスは喜んで友人の力になるよ」 ルララー氏、さっきまで私を毛嫌いしていたのも忘れてすっかりいいお友達になっています。ベッドを借りても何も言われませんでした。か、金の力ってスゲー!
こうして、私はまたひとつ、モロウウィンドにおける処世術を獲得しました。剣や魔法、言葉だけではなく、賄賂によっても運命は変えられるのです。私は闇の一党狩りで荒稼ぎする気満々なので、賄賂はこれからの冒険にとって重要な意味を持つことになるでしょう。
モラグ・マー、救いの地
思いがけずラニスの依頼はひとつ達成できたものの、ここはよく分からない荒野の真っただ中。スリプンドにはシルト・ストライダーも魔術師ギルドのワープもありません。私はそのような施設のある街を求めて、ひとときの安らぎを得ることのできたスリプンドから出奔しました。道端に立っている看板を見る限りでは、モラグ・マー(Molag Mar)という街がここから一番近いようです。もっとも、本当に街であるかどうかは行ってみないと分かりませんが。
今更ですが、ここで初めて路上でも休めることに気づきました。野宿をしているということなんでしょうね。もちろん家の中と違って敵が近くにいるときは休めないし、途中で敵に襲われて中断されてしまうこともあります。でも、家の中のベッドでしか休めないものと思っていた今までよりはだいぶ気が楽になりました。もう魔力回復薬のストック数に戦々恐々としなくて済むので。
カブトムシみたいなやつと戦い、
暗殺者に寝込みを襲われ、
要塞っぽいのを見つけたけどやっぱりまともな人はおらず、
ガイコツと剣戟を交え、
私は歩き続けました。ひたすら愚直に、モラグ・マーと書いてある看板を信じて。そして……
ああ、あそこにうっすらと見えるのは……!
愛しのシルト・ストライダーではないですか!!
私は果てしなく長い旅路の果てに、テンプルの拠点、モラグ・マーに辿り着きました。
ようやく、ようやくまともな街に着きました。もう荒野のモンスターどもに怯えなくて済みます。暗殺者から剥ぎ取った装備を売ることができます。攻撃魔法も十分に上達したから、魔術師ギルドの階級を上げることもできます。アークングサンドの崖から滑り落ちた後、諦めずに頑張ってよかったです。
私は、我ながら少し誇らしい気分になったのでした。
これにてプレイ日記その4は終了です。最後までお読みくださりありがとうございました。
次の話はこちらの記事に書きました。
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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