星を匿す雲

主にTVゲーム、漫画、小説、史跡巡りの感想を書いているブログです。基本的に【ネタバレあり】ですのでご注意ください。

【感想①】進撃の巨人 死地からの脱出(リヴァイ、ミカサ、アルミン)

進撃の巨人 死地からの脱出』
普段ならキャラゲーなど購入しないのですが、ベルトルトを相棒にできると聞いてうっかり買ってしまいました。

リヴァイ、ミカサ、アルミンまでクリアしたので、ここまでの感想を書いていこうと思います。
なお、私は『進撃の巨人』の単行本読者なので、進撃の巨人22巻までのネタバレが含まれます。ご注意ください。

ネタバレなしの感想をお求めの方は総評をご覧ください。ストーリー、システムなどに関するレビューと、FAQ、全ルートのネタバレなし一言紹介を記載しています。



※エレン、コニー、サシャ、ジャンルートの感想はこちら
※ネタバレなしの総評はこちら




リヴァイ

女性主人公で始めたため、1周目は強制的にリヴァイ兵長

一見そっけないけど仲間思いなのがよく分かるストーリーでした。
てか最後のスチルで微笑んでましたよね!? あの無愛想で口の悪い兵長が! 衝撃的でした。



主人公がドジっ子

リヴァイに助けてもらう展開にしたかったのか、このルートでは主人公が不自然に間抜けな気がします。
特にB2F倉庫のシーン。リヴァイが巨人の動きを封じてくれたんだから余計なことしなくていいんだよ、もう!(怒) 選択肢すら出ずに勝手に倒しに行かれて「えぇ~」ってなりました。結果的に倒すのに失敗してめっちゃ怒られてるし。

あといちいち謝らなくてもいいことで謝りすぎ
気持ちは分かりますよ、私も偉い人の前だとついすみませんを連発してしまうから。でもそんな現実を忠実に再現しなくてもいいじゃない(涙)。兵士なんだからもっと堂々としてくれ。



男性主人公に変態疑惑

女性主人公と男性主人公で差分はあるのかな? と思って男性主人公でプレイしたところ、明らかに違っていたのは、B3Fの地下牢くらいでした。


B3F地下牢

汚い地下牢での一幕。

リヴァイ 掃除をさぼりやがったな 豚野郎が……
主人公 (私も掃除をさぼったら豚野郎って言われるんだろうか)
主人公 (女性から言われるならともかく……いや、何を考えてるんだ私は)

―死地からの脱出 リヴァイルートより

ホント何考えてんだお前w 変態という名の紳士ですか。ドジっ子で一人称が「私」で変態とかどんだけ属性多いんだ。
女性主人公の場合は(いや、野郎っていうか「豚女」……?)だったので、そんなに変態味はないですね。



ブレイクタイム

兵長と話すのは楽しかったです。彼の話し方や口癖が結構好きなので。
ある程度話したら兵長デレてくれるのも良かったですね。



古城の謎

1周目なのでまだ全貌は見えませんが、いくつか引っかかるところがありました。


古城の調査について

B3F廊下で、せっかくだから調査していこうと言う主人公に対して、調査は終わりだと言い放つリヴァイ。えっ早くない? 来ること自体が目的だったとか……?


野戦糧食

B3F倉庫で手に入った野戦糧食、最後まで全然使いませんでした。隠しルートでもあったんですかね?


エンディングムービー

ところどころで背景画面にノイズが入っています。バーチャル世界か夢オチかな?(安易)




ミカサ

2周目はミカサを選択。

思ったよりずっとエレンのことしか頭にない。最初は微笑ましかったですが途中から「もうちょっと私のことも見て!」って気分に……まあ仕方ないね!! アイアムアウトオブ眼中!
それでもちゃんと主人公を頼ってくれたし、何度も守ってくれたし、最後に夕日の下で微笑むミカサ様が美しかったので全てを受け入れました。



男性主人公のセリフ

こっちは結構違う点がありました。原作を読む限り兵団では性差はほぼないですけど、やはりこういう意識はある設定なんですね。


B3F倉庫

物陰から飛び出してきたネズミに主人公が思い切りビビったのに対しミカサはあくまで冷静だったシーンでの独白。

主人公(うう、かっこ悪い……対して、ミカサの冷静なこと……こんなことでいいのか、私は)
―死地からの脱出 ミカサルートより

やっぱり気にしちゃうよね、分かる。


B3F地下牢

死体を見てエレンのことを連想し動揺するミカサを見ての独白。

主人公(当然だけど、ミカサも動揺するんだ
    そういう時は私がしっかりしたいけど……)

―死地からの脱出 ミカサルートより

正直今更気にしている時点で君にはちょっと無理じゃないかなと思った(笑)。


B3F書斎

仕掛け扉の謎を解いたらミカサがすごく驚いた顔で見直したと言ってきました。裏を返せばもともとは見下されてたってこと!?
ミカサが女性に若干甘いという可能性もあるが、たぶん女性主人公の方がしっかりしてるんでしょうね。男性主人公はドジっ子なうえに変態だからな。


B2F廊下

エレンと伝声管で話せて冷静さを取り戻したミカサに対し、「ミカサ、頼もしくなった?」という選択肢を選ぶとまたもや独白。

主人公(今さらだけど、私よりよほど頼りがいがあるよな……見習っていかないと)
―死地からの脱出 ミカサルートより

もはやそんなに気にしなくていいと思うよ。君は君でいいさ(投げやり)。


B2F宝物庫

宝物庫の宝に価値はない、自分にとって価値があるのは大切な家族であるエレンと一緒にいることだと言うミカサを見ての独白。

主人公(家族……か
    あんなに大切に想われるってどんな感じなんだろう)

―死地からの脱出 ミカサルートより

自分にミカサのような幼馴染がいたらどんな感じだろうと思ったんですかね。さてはこの人、あまり恋愛経験がないな?



ブレイクタイム

エレンやアルミンと話しているのと同じくらい楽しいとか言われてデレデレしました。
ただ彼女、話すのが苦手と自分で言うだけあって、どの話題も一言二言で終わってしまうんですよね。それがちょっと残念でした。

そしてやはりリヴァイの話題になるとミカサの憎悪が一気に吹き出てきて面白いです。話題「リヴァイ」はどんな時でも聞くと必ず好感度が下がるw 話題「勝負」でもリヴァイに闘争心を燃やしまくり。おまけに彼のことは一貫してチビ呼ばわりと、原作に忠実です。私はこんなミカサと話したかったんだ。ルビーパーティー、グッジョブ!!




アルミン

ミカサルートをクリアしてエレンルートも解放されたけど、どちらかというとエレンよりもアルミンの方が好きなので、アルミンを3周目に。

良いストーリーでした。ノーマークだったので見事にやられました。

戦闘が苦手な者同士かつブレードもない状態という、リヴァイやミカサの時と危機感が段違い。
それでも、互いの思考や行動を補い合い、なんとか地上に辿り着く、みたいな話になっててすごく微笑ましい。一番絆を深めている感があります。

私、「僕が君を守る!」みたいな安易な展開になるのではと恐れていたんですよ。そうなったら興醒めだなと。
いや本当によく分かってらっしゃる。アルミンはやっぱりこうでなくちゃね。

塔の中でさんざん仲良くなって最後のスチルであんな笑顔を見せられたらもうアルミン推しにならざるをえない。
今のところアルミンルートを死地からの脱出の自分的な正史にしたい気分です。



最後の展開が惜しい

個人的にはちょっと引っかかったところもあります。具体的に言うとテオの登場から退場までです。
すっかりアルミンとマブダチになったところに突如として現れる第三者。いやお前誰だよ。もう登場した瞬間から「この人ラストで死ぬな」って丸わかりですよね。

アルミンルートは巨人から逃げ回ってばかりで華がなかったから、最後にパンチを効かせたいと思ったのでしょうか。
しかし、人の死を安易に演出として利用するのはよろしくないです。確かに誰かの命が奪われれば胸は痛みますが、こんな取ってつけたような展開のためにぽっと出のキャラに死なれてもなんだか不憫なだけです。

できれば、最後までアルミンと2人きりで、多少インパクトに欠けても余韻を噛みしめて終わりたかったな……。



性別による違い

今回は一切見受けられませんでした。



ブレイクタイム

好感度が高くなった時に出てくるセリフ

不覚にもグッと来ました。

アルミン 君との絆はきっとこの先も変わらない
アルミン あとで誰かに話したら
     たった数時間過ごしただけで何をって言われるかもしれないけど
アルミン 時間なんて関係ない それだけの経験を共に過ごしているから
     僕は、そう思うんだ

―死地からの脱出 アルミンルートより

こちらにも同様の実感があるから非常に胸に沁みましたね。


外の世界

アルミン いつか――
アルミン 巨人の脅威がなくなった世界でエレンやミカサと一緒に海を見に行きたい
アルミン その時は(主人公)、君も一緒に来てくれるかな?

―死地からの脱出 アルミンルートより

アルミンがそこまで信用してくれて嬉しいのと同時に切なくなりました
いや、この主人公、22巻ラストにいなかったよね。リヴァイやミカサのときも薄々思ってたけど調査兵団の生き残り9名だったじゃん!? っていう。
このゲームはあくまでifなので至極当然のことだとしても、さすがに悲しすぎる。

主人公はこの後のどこかの作戦で死んでしまったのか、それとも実はもともと存在していなかった的な何かなのか。
無理に生きていると妄想するなら、壁外調査から地下室作戦の前までに負傷して兵団を辞めたとかそんなところですか。そうであってほしいなあ。そしてアルミンが「今度ついに海に行けるんだよ!」って報告しに来たのを笑顔で迎えてほしい。



古城の謎

このルートではアルミンが色々と調べて回るので、謎の骨格が見え始めました。
調査兵団の装備が残っていたり、壁内中央区域について調査している形跡があったりというのはリヴァイ・ミカサルートでも見受けられましたが。


B3F書斎

キース団長時代の調査報告書が見つかりました。20年前はまだ前々代の団長がいたので、この城で一部の調査兵を巻き込んだなんらかの事件が起きたのは、20年前からウォール・マリア崩壊前までのどこかであることが分かります。


B2F主寝室

高級そうな日記6に、「ヤツらが貧富の壁を壊したいと言っている」みたいなことが書いてありました。
調査兵の一部が、貴族と一般庶民、あるいは、ウォール・シーナとウォール・ローゼ間の貧富の差を正す革命を企てていたのか?


B1F寝室・華

無人の部屋で巨人が暴れた跡。それに、上で何かが爆発したかのようなベッドの壊れ方。こ、これはもしや……。


B1F書庫

机の引き出しに入っていた古城の主の日記。

そう……「あれ」を入手したのだ それも、10本も
使う量である程度制御が可能とのことだが本当だろうか?
そもそもすべてが嘘の可能性もある……確かめる必要がありそうだ
おあつらえ向きにちょうどいいのが今、10体いる
奴らもそろそろ用済みのようだし 酔わせて、眠らせて、試してみるか
―死地からの脱出 アルミンルートより

もう確定だよ! 絶対巨人化の注射使ってるよ!

人間が苦しむのを見るのが大好きな城主は城の地下に拷問部屋をつくり、人をさらってきては拷問して嬲り殺していた。ある時、なんらかの目的があり、政治に不満を持ち革命を企んでいる一部の調査兵を味方のふりをして城に誘い込む。目的を果たした後、ちょうど手に入れた巨人化の注射を打って無知性巨人にし、仲間同士で殺し合うのをニヤニヤしながら眺めていたのであった。

これが、この事件の半分くらいの真相だ!(ズバアァァン)

うわぁ……胸糞悪いどころの話じゃないぞ。
それにしても、巨人化させてその後どういうふうに処理したのかが謎です。生き残りの調査兵が巨人(になってしまった仲間)を全員始末したのでしょうか? それとも、今地下にいる巨人の中にその時の巨人が混じっているのでしょうか?
今後のルートもなかなか楽しめそうです。








最後までお読みくださりありがとうございました。
続きのルートの感想と総評も書いています。よろしければご覧ください。







※本記事で青文字になっている部分は、全て『進撃の巨人 死地からの脱出』からの引用です。




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