星を匿す雲

主にTVゲーム、漫画、小説、史跡巡りの感想を書いているブログです。基本的に【ネタバレあり】ですのでご注意ください。

【感想】進撃の巨人26巻&限定版OVA:天翔ける第二のモブリット

皆様こんにちは。赤城です。

進撃の巨人』26巻を読んだので感想と察を書きました。限定版付録のDVDのネタバレなし・ネタバレあり感想も下の方に書いています。

※他の巻の感想はページ下部の「関連記事一覧」からご覧いただけます。



感想

まずは、全体と各話の感想をお伝えします。



全体について

心が真っ二つに引き裂かれる巻でした。

何で真っ二つになるかというと、エレンたちパラディ島勢力とライナーたちマーレ勢力の間で、です。

私は22巻まで、エレンたちが自由を求めて戦い、多くの仲間が散っていく姿を散々見てきました。だからエレンたちには絶対に幸せになってほしいと思っています。

しかし、23巻からは、マーレ側の内情も見せつけられることになりました。ライナーたちの壁内での様子からも窺い知れたように、彼らにものっぴきならない事情があると分かりました。そして、マーレのエルディア人たちにも救いがあってほしいと思うようになりました。

この巻では、そんなパラディ島勢力の送り出した調査兵団と、ライナーを筆頭とするマーレの戦士たちが全面対決しました。私はどちらを応援したらよいか分からなくなり、終始悲しい気持ちでいっぱいでした。


そしてついに。サシャが……死んでしまいました……。

諌山先生に一度殺されかけた経歴がある以上、いつかは死ぬかもしれないと覚悟していたつもりだったのですけど、こんなにあっさり殺されるなんて(泣)。まだ信じられません。次巻あたりで「なーんちゃって! あんな傷、へっちゃらですよ」とか言ってひょっこり出てくるのではないかと無駄な希望を抱いてしまいます。


以上のように、心が真っ二つになったのと、サシャの死にショックを受けたのとで、読んでいる間はもうほぼ「つらい」という一言しか出てきませんでした。この感想の中に出てくる「つらい」の数を数えたら8回でした。言いすぎだろ、語彙力皆無かよ。


あとはあれですね、ただの勘ですが、イェレナとジークは土壇場で絶対にパラディ島勢力を裏切ると思いました。胡散臭すぎるので。オニャンコポンのことは第二のモブリットとして信じています。


さて、以下より個別の感想を述べていきます。



単行本の表紙

単行本の表表紙と裏表紙について。


表表紙はifか現実か?


飛行船の下で戦うリヴァイ班。う~ん、みんなかっこいいなあ! でもまさかサシャが(略)。

ifか現実か、と考えるとifですかねえ。彼らが一堂に会した場面は25巻にあったような気がしますが、そのときは飛行船は飛んでいませんでした。

というか、どうも表紙に毎回意味があるとは思えなくなってきました。23巻や今回のは、登場人物紹介以上の意味はないのではないでしょうか。


裏表紙

パラディ島側勢力とマーレの戦士側勢力が対峙しています。ゾフィアとウドが消えているのが切なすぎる。

次巻ではサシャも消えるんだろうなあ(泣)。そしてジークはどうなるのだろうか?



第103話 強襲

  • 生きていたファルコ
    よかったー! 生きてたー!! 私、ファルコまで死んじゃったら本当に立ち直れなくなりそうでした。

    ファルコはライナーに助けてもらったんですね。やっぱりライナーはクソ野郎なんかじゃないと思いますよ。


  • 意識喪失しているライナー
    ライナーも生きてた! しかしもともと自殺願望のあったライナー、復活する気力もない模様。つ、つらい。

    パラディ島勢力のためには絶対に復活しない方がいいんだけど、ガビたちのことを思うと一刻も早く復活してほしい。複雑な気分です。


  • エレンアニと同じ水晶体…やはり こいつには歯が立たねぇか…
    その口ぶりだと、アニの水晶体も食べられるか試してみたってことかな? ヒエェ……。

    そもそもこの水晶体ってどういうものなのでしょうか。色々考慮しないといけない点があるような。


  • ジーエレン・イェーガーは 俺の敵じゃない
    初見では「エレンは絶対に俺に勝てない」という意味だと思ったけど、105話以降を読むと字面そのままの意味で言ったのかもしれません。


  • 超大型巨人に変化して軍艦を吹っ飛ばすアルミン
    ア、アルミーン!? 髪の毛以外あんまり変わってない上、いきなりショッキングな虐殺をやらかしたぞ!


  • リヴァイがジークの獣の巨人を倒す(?)
    出たよ、ひどくあっさりとした退場シーン。と、思っていたんですがねえ。あそこからどうやって飛行船まで辿り着いたのかな、あのメガネのおっさんは。


  • サシャとジャンのピーク班撃破
    ほのぼのまったりしてたピーク班があぁ!! つれぇ……。

    サシャとジャンは任務のためなら躊躇いなく人間を殺すようになりましたね。まあ内心では葛藤してるんでしょうけど。胸が痛みますわ。


  • ピークをかばうファルコに雷槍を向けるジャン
    うわああああファルコォォォ!! ジャーーン!! どうなっちゃうんだ、これ!?


気になること

  • 水晶体ってどういうもの?



第104話 勝者

  • 超大型巨人アルミンver.
    初めて巨人になったアルミンを見ました。やっぱり多少は元の人間の顔に似るんですね。元が気弱そうな顔立ちのせいで、巨人もなんだか悲しげな表情です。


  • 超大型巨人の背後に飛行船の影
    飛行船はどう考えても目立ちすぎるし撃ち落されそうだから、超大型巨人で敵艦隊を壊滅させたんでしょうか。エグいっすねー。


  • アルミン……これが 君の見た…景色なんだね ベルトルト…
    久しぶりにベルトルトが出てきましたよベルトルトが!(興奮) ベルトルト推しの私としては、アルミンにきちんと思い出してもらえてよかったねという感じです。

    この語り口からも、後の回想からも推測できるように、アルミンが超大型巨人の力で人間を殺したのはこれが初めてのようです。心中お察し……は到底できないから、作中の誰かがアルミンのことを慰めてあげてほしい。


  • ファルコを撃つのをためらうジャン
    軍人は殺せても民間人に対しては刃が鈍ってしまうみたいです。25巻でも、なるべく民間人は殺さないようにとみんなに呼び掛けていましたものね。よかった、それでこそジャンだ。


  • 雷槍がファルコから逸れる
    ちょっと読み取りにくいけど、ピークが蒸気をわざとたくさん出して逸らしたか、それとも本当にジャンが無意識のうちに狙いを外したか、のどちらかということでしょう。またジャンの葛藤の種が増えそう。


  • 顎の巨人の力を把握するエレン
    この場面が何を示すのか、初見時の私は全く理解していませんでした(笑)。この混沌とした状況下でそこまで把握できるとは、さすがエレンです。


  • 飛行船がやってくる
    壁内では禁じられていた航空技術を使って助けにくるというシチュエーションが胸熱です。


  • オニャンコポンって誰!?
    突如現れた新キャラに私の脳内は騒然。なんだこの黒人!!?www 真剣な場面にもかかわらず噴き出してしまいました。

    Wikipedia様によると、オニャンコポンはガーナのアシャンティ人が崇拝している天空神です。なるほどね。

    いや~、まさかこの局面で新キャラが投入されるとは考えもしませんでした。とりあえずモブリットの後釜ってことでいいのかな。


  • 顎の巨人の顎で水晶体を砕き、血液・体液をがぶ飲みするエレン巨人
    オ、オエーーーッ!! ただ食べるのよりもえぐい……! いや確かにそれしか方法がないんだけど、さすがに悪魔呼ばわりされるのも無理はないと思いました。すまぬエレン。

    このときのポッコの心境たるや、計り知れませんな。味方である自分の顎で戦鎚の巨人の本体を木っ端微塵にしてしまうとは。私が同じ立場だったら罪悪感で気が狂いそう。


  • ライナー復活
    子供たちの呼びかけのおかげで意識を回復するなんて、すごいヒーローっぽい。しかも陰のあるヒーロー。最高じゃないっすか。ライナーはまた死に損ねて最低の気分でしょうが。ぜひ最後まで生き残ってほしいです。最早もう一人の主人公ですから。

    巨人の顔がいつもより元の顔に近いのは、硬質化している余裕がないからでしょうか。


  • エレンライナー またな
    エレンの顔がすごく悲しそう。

    エレンにとって、ライナーは、かつてアニキ分として心から信頼していた(涙まで見せた)相手であり、死ぬほど憎んだ敵であり、今は変わらず敵だけどとても似通った立場に置かれ、共感し合えるであろう相手ですから。弱りきった姿を見るのも、とどめを刺してあげられなかったのもつらいでしょうね。



第105話 凶弾

  • エレンとアルミン、リヴァイの間に流れる険悪な空気
    んん? 25巻でも少し感じたけど、エレンはやはりヤバい人扱いされてる?


  • エレンすべては手紙に記した通りです
    あの手紙、パラディ島宛てだったのか! マーレ国内にパラディ島のスパイが潜入していて、島まで届けていたってことでしょうか。


  • リヴァイ…まさか …お前が
    この発言からは、リヴァイがエレンを仲間として本当に信頼していたことが分かります。そして、エレンがなんらかの裏切りもしくは独善的行為に走ったことを信じられず、深く失望していることも。表情も心なしか悲しそうですよ。

    リヴァイは一見怖いけど、実は常識人でとても仲間思いですよね~。そんな彼とここまで険悪になるとか、いったい何をやらかしたんだ、エレンは。


  • 新生エルディア帝国
    え、そんな名前にしたの?(ドン引き) じゃあヒストリアは皇帝ってこと? いやいや、さすがにフロックの戯言だと信じたいんですが、どうなんでしょう。

    つーかフロックやばくね? まさかこんな過激主義者になるとは。分かりやすく戦争の熱に浮かされてる人って感じ。まあ兵士としてはその方が都合がいいのでしょうけど。ジャンの苦悩は深まるばかりですね。


  • コニーやっぱりお前らは特別だよ…俺は…
    うんうんそうだよねとほっこりしつつ、すごい死亡フラグが立ってるのを感じました。


  • ガビとファルコのやり取り
    2人の見解の違いをはっきり浮かび上がらせていますね。ガビは昔のエレンと同様、敵はどんな事情があろうが敵。一方、ファルコはエレンやライナーを通じてパラディ島の過去を悟り、エレンたちを憎みきれずにいます。


  • ロボフ師団長がガビに殺される
    おっちゃーん!(泣) サシャ以上に分かりやすい死亡フラグを立てていたけど、こういう若者と一緒に戦ってくれるおっちゃんキャラが死んでしまうのはつらいです。


  • サシャが撃たれる
    ええええええええええええ!?!? サ、サシャーーーッ!!!

    夢なら醒めてくれ……私のイチオシヒロインのガビがイチオシ三枚目のサシャを撃つなんて。しかも位置的に完全に致命傷だし。いくらサシャでも絶対に助からないわこんなん。今の私はコニーやジャンと全く同じ顔をしているよ……サシャ……。

    ガビは特に意識して撃ったわけではなさそうですが、結果的に門番のおじさんの仇討ちになっているところがまた悲しいです。


  • あご髭の男は「女」だった
    ええええーーッ!? ピークとポッコを落とし穴に落としたのはこの人だったの? まさかの新キャラ!?

    実は私、25巻の感想で「あご髭の男はアルミン!!」と自信満々に予想しておりましてですね。というのも、既存キャラだとアルミンくらいしか該当者がいないと思ったからなんですが。

    どうもね、104話でアルミンが出てきたとき、あご髭もないし背格好もそんなに変わってないもんで、おかしいなーと思ったんですよ、ええ。穴があったら入りたい!


  • この戦いの黒幕はジークだった
    ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!!? この話、びっくりすること多すぎだろ。

    いやいや、まさかそんな、ご冗談でしょうお兄さん。だってあなた、今までパラディ島を散々な目に遭わせたじゃないですか。今更味方になるんですか? しかもマーレのみんなを裏切って?

    う~ん、この男に対する信頼感が瞬時にゼロになったぞ。元々胡散臭かったけど。結局この人は自分の祖父母とエレン以外どうでもいいんじゃないかとさえ思います。

    さすがに初登場時からパラディ島勢力と手を組む気があったとは考えづらい(その気があれば攻めてきたときに話し合おうとしているはず)ので、ここ数年で状況が不利になったとみて方針転換したのでしょう。

    そういえばマガトが98話で「ネズミが入り込んでいる」と言ってました。あれはジークのことだったんですね。あと、エレンのボールとグローブも、ジークから(おそらく間接的に?)贈られたものだったのかもしれません。


  • サシャ、死亡
    うわああああサシャああああ!!(号泣) なんで生命力の塊みたいなキミがあっさり死んでしまうんだよ……。

    ウォール・ローゼ襲撃事件のときに諌山先生が殺そうと思ったけどやめた、という話を聞いて、いつか死ぬかもしれないと覚悟はしていました。が、いざこうなるとつらい

    104期のメインキャラたちもなんだかんだ言って半数近くが退場してますね。マルコ、アニ、ユミル、ベルトルト、そしてサシャと。もうこれ以上死なないでほしいです。せめて、普通の人代表のコニーとジャンには生き残ってほしい。


  • ジャン…エレン お前が調査兵団を巻き込んだからサシャは死んだんだぞ?
    調査兵団はマーレを奇襲するのは本意ではなく、エレンが勝手に単独行動したから、仕方なく彼を守るために出動したみたいです。うん、こりゃあ兵長もカンカンになるわけだ

    22巻のクルーガーの台詞が思い出されます。

    俺たちは自由を求め その代償は同胞が支払った(中略)その行いが報われる日まで進み続けるんだ

    エレンはこれまで自由を得るために数えきれない同胞を犠牲にしてきました。今回は、7名の新しい仲間+104期時代からの仲間のサシャが進撃の巨人の生贄になりました。それでも、エレンは彼らの死に報いるために、誰にどんなふうに罵られようと、自分の信じる自由へ向かって進み続けようと決意しているのでしょう。



第106話 義勇兵

  • 反マーレ派義勇兵
    お、おう、そうなのか。でも、こんな物語の終盤(?)で登場されてもなあ。若干後出しじゃんけんがあります。

    第一、怪しすぎますよ。特にイェレナ。絶対に裏切りそう

    ていうかさ、きみたちの故郷を奪ったのだって、巨人の力によるところが大きいんじゃないのかね? そこはいいのか?


  • ジークの「秘策」=「地鳴らし」を盾に世界を脅し、エルディア人を救済すること
    と、エレンは解釈したようです。確かに、「始祖の巨人」と「王家の血を引く巨人」が揃うことが条件と言われると、それくらいしか考えつきません。

    しかし、それは表向きの「秘策」であって、彼の真の目的は別のところにありそうだと感じます。


  • 「港」を造る
    104期のアホトリオのコントが面白いw 知ったかぶるなww


  • オニャンコポンは肌が黒い
    白人、黄色人種に続いて、黒人も登場(25巻でも出ていますけど)。いよいよ現実世界に近づいてきました。「進撃の世界は現実のパラレルワールドだった!」みたいなメタ的なオチにはしてほしくないですが、もう説得力があればなんでもいいですよ。みんなが幸せになれば(泣)。

    どうでもいいけどオニャンコポンはイケメン


  • アルミンに「神」の概念を教えるオニャンコポン
    もしかして壁の中の人たちには今まで宗教がなかったの!?

    妙だとは思っていたのです。もう25巻も続いているのに、彼らの宗教観を表現する描写がまるでないことに。「ウォール教」はごく一部の人が信じているだけです。だから、その他の人は死ぬときとかどうするんだろ、と疑問に感じていました。

    ファンタジー系のコンテンツで宗教の設定がないものって、ほとんど見たことがありません。現実でも、無宗教の日本人でさえ神社行ったりお寺の墓地に埋葬してもらったりしますよね。宗教はなんだかんだ言っても人間の生活に不可欠なものです。

    そのあたりも始祖の巨人の記憶改竄能力でごまかしていたということでいいのでしょうか。


  • ニコロの料理をべた褒めするサシャ
    これはニコロも心を動かさざるを得ない。いい場面ですね。

    サシャの率直さ、貪欲さ(笑)はいつもみんなを救ってくれていたんだよなあ……その才能はまだ世界にとって必要だったと思う(涙)。


  • マーレの工兵と仲良くなるハンジ
    これまたいい場面。私こういう、敵と味方がだんだん仲良くなっていくシーンに弱いんです。この協力関係は最後まで続いてほしい。決裂しちゃったらイヤです。でもこの工兵たちにもマーレに残してきた家族がいるでしょうからねえ……。


  • 焦るエレン、イェレナの作戦に難色を示すアルミン
    う~ん、確かに、この状況だとエレンの言う通りイェレナの作戦を受け入れざるを得ないのではないでしょうか。何せ、時間がないので。アルミンやミカサの考え方は楽観的すぎますし、それは彼らも十分理解しているように見えます。

    ただ、エレンも焦りすぎな気がします。他のみんながマーレ軍の人たちと交流していても、彼は参加せず、一人で銃とかの練習をしています(たぶん)。将来戦う相手の手の内を知るため、また、打ち負かした後に和睦の道を探るときのためにも、参加しておいた方がよいと思うのですが。

    もしかして最初からパラディ島の住人以外生かす気がないとか……? だから25巻でもエルディア人収容区を容赦なく破壊したのかも? ガクガクブルブル。


  • アルミンエレンは一人でもやるつもりだった
    ジークをパラディ島に連れてくるのを、でしょうか?

    「一人でも」とは、イェレナの作戦は直前になんらかの問題が発覚して取りやめになった。にもかかわらずエレンが単独で決行しようとした、ということでしょうか? それなら、今までの色々な描写が腑に落ちます。一応考察の項で軽く見直しております。

    しかし、そもそも疑問なのは、パラディ島勢力はジークを迎えにいく必要があったのか、です。ジークはその気になれば軍艦を乗っ取ってパラディ島に向かうこともできたのでは? マガトの息のかかった者による監視の目が厳しかったのでしょうか。


  • アニの水晶体に話しかけるアルミン
    アニーー!!! 何巻ぶりだろう、登場するの。まだ水晶体から出てきていなかったのですね。ていうかもしかしてもう自分の意思では出られない感じ?


気になること

  • パラディ島勢力はジークを迎えにいく必要があったのか



嘘予告

手が滑ったあぁぁ!!とか言ってるのはフロックか。お前、パラディ時空のミカサがいたら殺されているところだぞ。

闇の騎士!の不意打ちには噴いてしまった。前から思ってたけど、ミカサ、キャラ変わりすぎだろw

ヒストリアの脳内うるさいww 善行クラブはどこが善行なんだww 真逆じゃねぇかww

素直になろうとしたけど無理だったヒストリア。怒りのあまりかみつくエレン。この物語の明日はどっちだ!?(笑)



本当の予告

この宣伝文、毎回テキトー言ってやがると思いながら見てるんですが、今回は的を射ているかもしれません。

次巻はイェレナの作戦が取りやめになった経緯と、それに憤って単独行動に走るまでのエレンがメインになってきそうですね。




伏線考察

毎度おなじみ伏線考察のお時間です。



25巻の引き継ぎ

25巻の考察から、今回なんらかの進展があったものだけを抜き出してきました。


  • あご髭の男はアルミン?(99話)
    アルミンではありません。新キャラのイェレナです。


  • (あご髭の男がアルミンだった場合)ピークはどこで彼を見かけたのか?(100話)
    (アルミンではなかったけど)3年前の最初のパラディ島調査船団です。


  • エレンよかった…みんな来てくれたんだなの意味(101話)
    調査兵団上層部(あるいはパラディ島首脳部)の判断に従わず、勝手に単独行動したから、見捨てられる可能性もあると考えていたのではないでしょうか。まあ、エレンが巨人化能力の保有者である限り、見捨てることはできないんですけどね……。


  • ミカサ…エレン お願い…帰ってきての意味(101話)
    エレンと調査兵団の他の人たちとの間には、見解の相違(?)により大きな溝ができています。ミカサは、その心理的な距離と、パラディ島から勝手にいなくなってしまったことによる物理的な距離の両方を憂えているのではないでしょうか。


  • エレンが民間人を殺したことを責めるミカサ(102話)
    調査兵団としては、そもそも収容区を攻めることは本意ではありませんでした。その上、エレンは世界の非難を煽る虐殺行為にまで走りました。さらに、ミカサには「時間をかければ仲良くなれる」という信念があります(=エレンが実行に移したイェレナの作戦には賛成していませんでした)。ゆえに、ミカサは彼を批判せざるを得なかったものと思われます。


  • ジャンたちがレベリア区に明かりを灯す意味(102話)
    飛行船航行のための目印でした。



新規伏線

気になったことは他の巻と比べて少ないです。今回はわりと種明かし巻だった気がします。


水晶体ってどういうもの?(103話)

九つの巨人の水晶体に関連する能力について見直してみました。

  • 女型
    • エレン巨人につかまりそうになったとき、水晶体に変化した。このことから、絶体絶命の危機に瀕するなどして、巨人化能力者の感情が極限まで昂ぶったときのみ水晶体になれるものと思われる。
    • 未だに水晶体から出てきていないことから、自力では水晶体を破壊できないのかもしれない。
    • 水晶体は固く、進撃の巨人の顎や兵団のブレードでは傷つけられない。

  • 戦鎚
    • 他の巨人と異なり、うなじではなく、水晶体が本体となる。水晶体は巨人の体と管でつながっていて、管が切れなければ巨人の体を制御可能。
    • 自力で水晶体を破壊できるかどうかは不明。
    • 女型と同じく水晶体は固く、進撃の巨人の顎では傷つけられない。顎の巨人の爪や顎の力でのみ、傷つけることが可能


  • 爪や顎の力で他の巨人の水晶体を傷つけられる

  • 進撃、始祖
    水晶体は傷つけられない。

こうして整理してみると、まず、女型と戦鎚の水晶体に変化する能力が他の巨人にも備わっているかが気になりました。

結論から言うと、備わっていないか、特殊な技術または偶然の一致が必要なんじゃないかと思います。だって、もしどの巨人化能力者もピンチのときに水晶体になれるのだったら、ベルトルトやマルセルは食われたりしないですよね?

次に、自力で水晶体を破壊できる巨人はいるのか、を疑問に感じました。

アニの状態から察するに、少なくとも女型は自力で破壊することはできないのではないでしょうか。もしかしたら、水晶体に閉じこもるのと同時に、意識も失ってしまうのではないかと思います。

一方、戦鎚は、水晶体の中で意識は保っているようですが、水晶体を破壊できるかどうかは分かりません。その前にエレンに食べられてしまいましたから(泣)。

最後に、水晶体を傷つけられる顎の巨人について。

進撃と始祖では傷つけられないのに、なぜ顎だけ水晶体を壊せるんでしょうね? ポッコの硬化能力が高いのか、それとも顎の巨人特有の能力なのか。もし後者だとすると、これは全くの妄想に過ぎないのですが、「九つの巨人」はもしかしたら互いの弱点となる能力を保有しているのかもしれません。抑止力として。


パラディ島勢力はジークを迎えにいく必要があったのか(106話)

ジークは軍艦を乗っ取ってパラディ島に向かうなどすることもできたと思います。現に、3年前、イェレナを通じて伝えられたジークの要望は、彼をパラディ島に受け入れ(中略)エレン・イェーガーと引き合わせることでした。迎えにきてほしい、収容区を襲撃してほしいなどとは一言も言っていません。

だから、わざわざエレンが迎えにいった意味が分かりません。マガトの息のかかった者による監視の目があまりにも厳しかったなど、状況の変化によるものか、はたまた、イェレナか誰かがなんらかの目的をもってエレンを唆したのか。

もやっとするので、近いうちに解明されることを願います。




限定版付録 "Lost in the cruel world"

限定版に付いているOVA "Lost in the cruel world"も観ました。


作品紹介

あるいは君だけが、エレンをその大きな力から守ってあげられるのかもしれない。

幼馴染の口から告げられた、エレン・イェーガーの戦死。
ミカサ・アッカーマンは悪夢を振り払うかのように雨中を駆ける。
無我夢中に巨人を屠り、ガスを切らしたミカサは
かつての幸せな日常へ、温かな幻想へと落ちていく。
少年と少女のあり得たかもしれない物語。
進撃の巨人 -attack on titan- OVA "Lost in the cruel world"カバーより

簡単に言うと、もし過去をミカサの願い通りに変えられたら、というif話です。


これは、アニとミカサの外伝小説進撃の巨人 LOST GIRLS』をアニメ化したものだそうです。

私は原作漫画の単行本とアニメ本編以外には基本的に興味がないので、この小説も読んでいません。

ていうか、実は私、24巻、25巻のアニの分しか買うつもりなかったんですよ。というのも、エレンとミカサのカップリングっぽい描写が好きではないので……。しかし、美しいミカサ様を見たい欲がむくむくと湧き上がってしまい、結局購入することになりました。



ネタバレなし感想

う~ん。やっぱりカップリング色強めです。エレミカ好きな人にはオススメかもしれません。私には合いませんでしたが。

とりあえず、ミカサ様は美しかったので値段相応の価値はあったぜ。

あと、あらすじを読んで勘違いする人がいるかもしれないので言っておきますと、考察でよく見るループ関連の話ではありません。あくまでif話です。





この下からはネタバレあり感想です!

読みたくない方はあとがきまで飛んでください



ネタバレあり感想

ミカサが無力な世界って見ててハラハラします

最初のうちは、ミカサの家で仲良くなったり狼から守ってもらったりと楽しい時間を過ごせて、ヨカッタネーという感じでした。

しかし結局、ミカサにはエレンの自由を求める心を変えることはできなかったんですね。そのため、彼はどんどん壁内の世界への不満を募らせてしまい、調査兵団を批判したオッサンにつかみかかる。そして、現実世界のミカサのように守ってくれる人がいないものだからタコ殴りにされる。しかも最後は気球作りに失敗して一人空の彼方へ。あちゃー。

現実でエレンが死んだ(と思い込んだ)から、「エレンがどこかへ行ってしまうこと」は変えようのない事実として、この幻を見たときのミカサの心に刻まれていたのでしょう。


もっとも、「エレンがどこかへ行ってしまう」という不安は26巻現在でもミカサに付きまとっているように思います。

私だって読んでいて不安ですもの。エレンって、グリシャのもたらしたものと彼自身の性格とが相まって、存在自体が常に危なっかしいんですよね。原作では何がなんでもエレン生存エンドになってほしい、と思いました。





感想は以上です! 最後までお読みくださりありがとうございました。

27巻の感想は下記の記事に書きました。
他の巻の感想も以下の「関連記事一覧」よりご覧いただけます。








※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。




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