星を匿す雲

主にTVゲーム、漫画、小説、史跡巡りの感想を書いているブログです。基本的に【ネタバレあり】ですのでご注意ください。

【プレイ日記】方向音痴ブレトン、モロウウィンドを彷徨う その8:なんで、私がネレヴァリンに!?

皆様こんにちは。赤城です。

Bethesda SoftworksのPC/XBOX ONE/PS4用ソフト"The Elder Scrolls III: Morrowind" (モロウウィンド)のプレイ日記その8をお送りします。

モロウウィンドおよびスカイリムのストーリー全体の微妙なネタバレが含まれます。ご注意ください。

>>公式サイト




前回までのあらすじ

私は、方向音痴で人の話を聞かないことに定評のあるブレトンだ。魔術師ギルドの依頼とブレイズの使命のためにペラギアド付近をうろついていたら、ならず者にキスしたり初心なカップルの面倒を見たりすることになってしまった。その後、ネレヴァリン教団や六番目の名家についての情報を得るためにヴィヴェクに向かい、アッシュランダーの間でネレヴァリンがどのような意味合いを持つか、テンプルがいかにドロドロした組織か、などについての知見を得て、私はバルモラに帰還した。




カイウスを待ちながら

半裸男カイウスにヴィヴェクで得た情報を伝えたところ、「情報を吟味するからしばらく待っていてくれ」と言われました。

「情報を吟味するからしばらく待っていてくれ」と言われました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

どうやら、次の使命を下されるまで何日か待っていないといけないようですね。魔術師ギルドの依頼でもこなしておきましょう。



ラニスの依頼その6:テルヴァンニのスパイを見つけ出せ

前回、死霊術師を殺害しろという依頼を曲がりなりにも達成したため、クエストギバーのラニスに報告しにいきました。

テルヴァンニのスパイを見つけ出せ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

すると、次は魔術師ギルドの中に潜むテルヴァンニ家のスパイを探せとの依頼が下りました。ほぼ守銭奴系のクエスしか依頼してこなかったラニスにしては珍しくまともです。ここにきてやっとバルモラのギルドリーダーとして名誉挽回する気になったのでしょうか。

「スパイはアルドルーン、ヴィヴェク、サドリス・モラのいずれかのギルド内にいます。見つけたら何も行動は起こさず、私に報告してください」とラニスは言います。前々からテルヴァンニとはちょくちょくやり合ってる雰囲気を醸し出していましたが、私もついにその戦いに駆り出されるときがやってきたみたいですね。


というわけで、各地のギルドを巡ってみることにしました。


アルドルーンでは怪しい人物は見つけられませんでした。選択肢的に「あなた、もしかしてテルヴァンニ家のスパイですか?」とどストレートに聞いてるっぽく、「証拠もないのにそういうこと聞くのはどうかと思う」と文句を言われました。おっしゃる通りで。


続いてはヴィヴェク。ワープしたらすぐそこらへんをアークメイジの冴えないおっさんトレボーニアスがうろついていたので、聞いてみました。

トレボーニアスのコメント
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「どうしてそんなことを聞くんだ? ここにテルヴァンニのスパイがいるわけがない。いたら私が知らないはずがないだろう、私はアークメイジなんだぞ」

おお、これまた珍しくアークメイジらしい貫禄を示してくれました。ふーんそうかい、アークメイジが言うならそうなんだろうね、と納得しかけたところ、

「私の顧問であるティラム・ガダー(Tiram Gadar)が目を光らせてくれているんだ。彼の身分は帝国の偉い方によって保証されている」

と言ってティラムの身分保証書を渡してきました。オカート(Ocato)という帝国のお偉いさんが書いたものだとか言っていますが、

ティラムの身分保証書
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

思いきり名前間違えとるやんけ! アカット(Acatto)って誰だよ。これには主人公も呆れ果てたらしく、「明らかに偽造だ」と日記に力強く書き込んでいました。

いや~、やはり冴えないおっさんは冴えないおっさんだったな。よりにもよってテルヴァンニのスパイを顧問にして色々な意思決定を行っていたとか、もうホントにアホかと。


これでラニスの依頼は一件落着。あとはラニスに報告に戻ればいいだけです。


一応サドリス・モラにも行ってみました。

サドリス・モラの魔術師ギルド
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

以前、サドリス・モラの魔術師ギルドは異様に狭い的な話をしたと思いますが、具体的にはこんな感じです。この一部屋しかなくて、みんなどこで寝てるんだろうという疑問が湧きます。

アッシュランダーのミナビビ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

木陰の蜥蜴の依頼でサドリス・モラを訪れるよう説得したアッシュランダーのミナビビ(私の現在の旅の仲間シナムの弟子)もいて、なぜか当たり前のように「サドリス・モラへようこそ、アウトランダー」などと声を掛けてきました。木陰の蜥蜴との会合のために滞在してるとかもっともらしいこと言ってるけど、さてはお前、ここに居座るつもりだな? シナムが私の後ろで嘆いているぞ。

トレボーニアスのことを激しくディスっていました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

ラニスにスパイのことを報告すると、「ありがとうございます。ギルドがあんなセンスもやる気もないバケツ頭の手で運営されているなんて恥ずべきことですね。こんな出来の悪い偽造文書、初めて見ましたよ」とトレボーニアスのことを激しくディスっていました。彼女がアークメイジの文句を言っているところは見たことがなかったけど、やはり思うところはたっぷりあったんですねえ。



やり残したことを片付けに

さて、ラニスからは、このスパイ捜査の一件をもって、自分からの依頼はもうないので他を当たってくれと言われてしまいました。

今カイウスのところに行っても、ワープで移動してスパイ探しをしたためほとんど時間が経っていません。

そうなると現在魔術師ギルド内ではアルドルーンのエドウィーナの魔術師ギルドメンバーから本を盗んでこいという後ろ暗い依頼しか残ってないんだけど、偽善者RP中だからやりたくないんだよなあ。あとは、戦士ギルドならテルヴァンニ家の工作員を殺す依頼もあるけど、奴らが潜んでいる洞窟の場所が未だに分からない


仕方ないので、3ヶ月くらい前に全裸のおっさんとしょーもないことでやり合っていた女性魔術師に、あいつは私が(私の都合により)成敗したから心配ないと伝えにいったり、

全裸のおっさんは成敗したから心配ないと伝えにいった
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

やはり3ヶ月くらい前に悪い魔術師に麻痺の呪いをかけられて道端に立ちっぱなしになっていた第二の全裸男に麻痺を治す薬を届けてあげたりしました。

第二の全裸男に麻痺を治す薬を届けてあげた
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

今までよく生きてたな、お前。毎日何食べてたの?

いや~、すっきりした! ときどき思い出してはいたんですけど、他の依頼と比べるとどうも地味ですぐ忘れちゃってたんですよねえ。時間経ちすぎたせいで、序盤にもらってたらすごく役立ったであろうお礼のアイテムも使い道がなくなっちゃった。でもよかった、これで心置きなくメインクエストに集中できる。




ネレヴァリン教団との接触

バルモラに戻ると、カイウスは無事、次の使命を私に授けてくれました。

次の使命
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「アッシュランダーの情報提供者が必要だ。アルドルーンにいるハッソワ・ザニスバニ(Hassour Zanisubani)はアッシュランダーだが、部族から離れて裕福な商人になっているらしい。アッシュランダーは贈り物をし合うのを好むという。この金でザニスバニの好きなものを買って渡し、アッシュランダーのこととネレヴァリン教団のことを聞いてくるんだ」



ブレイズの使命その4:アッシュランダーの情報提供者

ザニスバニは詩が好きだというので、詩集を買ってあげました。ここからが始まるんじゃないかと思ったけどそんなことはなかったぜ。なんと息子がいたぜ。地下の遺跡を探検しに行ったきり連絡をよこさないらしい。めちゃくちゃ死亡フラグ立ってるけど大丈夫か?

息子にめちゃくちゃ死亡フラグ立ってる
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind


さて、ザニスバニは、アッシュランダーの慣習やネレヴァリン教団のことについて教えてくれました。

アッシュランダーの慣習やネレヴァリン教団のことについて教えてくれました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

要点だけまとめると、

  • ほとんどのアッシュランダーは、全てのよそ者がモロウウィンドから放逐されることを願っている。しかし、戦う意思のない者に剣を向けるのは恥であると考えているため、よそ者を積極的に追い出そうとすることはない。ただし、よそ者に部族を攻撃されたり部族の掟を破られたりしたら、躊躇なく殺しにかかるだろう。

    アッシュランダーとよそ者
    出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

  • ネレヴァリン教団は、ヴァーデンフェルの北西部に暮らすアーシラク(Urshilaku)という部族のみに信じられている。アッシュランダーの他の部族は教団に対し同情的ではあるが、ネレヴァリン再来の予言は疑わしいと思っている。

    アーシラクについて1
    アーシラクについて2
    出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

ほうほう、なるほど。当たり前ですけど、アッシュランダーも一枚岩ではないんですね。思い返してみれば、ワイズ・ウーマンがさらっと従者になってくれる部族もいれば、テントに近づいただけで攻撃を仕掛けてくる部族もいました。


ザニスバニは、自分がアッシュランダーであることに誇りを持っているようです。彼が私に渡してくれたアッシュランダーについてのメモの中では、自分たちアッシュランダーはヴェロス(Veloth)の予言に従いモロウウィンドに移り住んだアルドメリ(Aldmeri)人の直接の子孫であること、気難しいけれども誇り高く美しく毎日を生きていること、そんな自分たちを「野蛮人」と蔑むテンプルと五大家は愚か者であること、などが熱く語られていました。

アッシュランダーについてのメモ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind


私の中で、アッシュランダーに対して尊敬に近い感情が生まれつつあるような気がします。五大家にもテンプルにもよそ者にも屈せず、かといって無駄に攻撃的になることもなく、痩せた土地に追い立てられながらも毎日を気高く生きている……なんて素晴らしい人々なのでしょうか。

私=主人公は帝都の牢屋に入る前からたぶん今と同じなんとなくぼんやり人助けしたり木箱の中身を漁ったりする生活を送っていたので、自分とは正反対の彼らの生き様にはいたく感激したに違いありません。



ブレイズの使命その5:ネレヴァリン教団のリーダーたちに接触せよ

カイウスに情報を持って帰りました。

アッシュランダーについてのメモ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「ありがとう。そのメモはきみが持っていてくれ。きっと必要になるだろうから。きみには、アーシラク・キャンプに行ってもらい、アッシュカーン(Ashkhan: 族長)のスル=マトゥール(Sul-Matuul)とワイズ・ウーマンのニバーニ・マエサ(Nibani Maesa)と話してもらいたい。だが、その前に――今俺たちがなんの目的で動いているか、きみに明かすときが来たようだ」

半裸のくせしていつになく真剣な口調のカイウス。私は息を呑んで彼の話に耳を傾けます。

私が帝都の牢屋から引き出され、カイウスのところまで送られてきた理由
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「皇帝陛下とその側近は、きみがネレヴァリンの予言の要件を満たし、ネレヴァリンになれる、ように見えるとお考えだ。『とある日に生を享けた、両親の不明な孤児で、一般社会から追放されている(=投獄されている)』――それが、きみが帝都の牢屋から俺のところまで送られてきた理由だ。

ただ、きみはあくまでネレヴァリンの要件を満たしているように見えるだけだ。きみは本当にネレヴァリンの予言の要件を満たすのか? きみは本当に予言に伝えられるネレヴァリンなのだろうか?

俺ははじめのうち、皇帝陛下は俺に、きみを偽のネレヴァリンに仕立て上げることをお望みなのではないかと思っていた。だが、今はどう考えればよいか分からなくなっている……。こうなったらとにかく、皇帝陛下のご命令をご命令通りに受け止めようじゃないか。

アーシラク・キャンプのスル=マトゥールとニバーニ・マエサはネレヴァリン教団のリーダーだ。彼らなら、きみが本当に予言に謳われるネレヴァリンの要素を持ち合わせているか、正確に見極めてくれるだろう」


なんと、このアウトランダーの私が、英雄ネレヴァルの生まれ変わりのネレヴァリンである、かもしれないらしいです。

TESシリーズの非公式Wikiを微妙に読んだりシナムから若干ネタバレされたりしたのでこうなることは知っていたわけですが、改めて、なんだかんだ頼れる上司キャラになりつつあるカイウスから言われると身震いを抑えられません。

皇帝が私に何を望んでいるかなんて知ったことではないけど、私がネレヴァリンである可能性があるというなら、いっちょ試してやりましょう。



ダゴス・ウルの呼び声

アーシラク・キャンプに出かける前に一休みしようとカイウスのベッドを借りたところ、またあの夢を見ました。

悪夢4
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

黄金のマスクの人物が私に語りかけてきます。

「ネレヴァル・インドリル卿、レスデイニア(Resdaynia: モロウウィンドの昔の呼び名)の王よ! あなたは長い間忘れ去られていたが、今、ついに蘇ったのだ!

あなたはあの3人に虚像で覆い隠され、あの3人に裏切りを働かれました。あなたが裏切ったヴォリン・ダゴス(Voryn Dagoth)、ダゴス・ウルは正しかったのです!

あなたの心強く忠実な家来、誠実な友は、あなたがレッド・マウンテンにやってくるのを待っています。レッド・マウンテンのふもとでもう一度、愚かしい契約と呪われた肌を捨て去り、モロウウィンドから侵略者を一掃しようではありませんか!」


ううむ、このタイミングでこの夢とは、なかなか憎い演出ですねえ。

黄金のマスクの人物(おそらくダゴス・ウル)は夢や街に潜んでいる信者を使ってこれだけ主人公に猛アタックしているのに、ネレヴァルとどういう関係性にあったのか具体的な話を誰からも聞いたことがない気がして、不気味で仕方ないです。今後の展開が楽しみです。



アーシラク・キャンプまでの道のり

アーシラク・キャンプへは、クールから海岸線を東に向かって歩き、

クールから海岸線を東に向かって歩き
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

レッドマウンテンの山裾に突き当たったところで水上歩行の魔法を使って海を渡り、

水上歩行の魔法を使って海を渡り
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

辿り着くことができました。

辿り着くことができました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind


道中、いきなりならず者に襲われたりデイドラに襲われたりしたけど、主にシナムの援護のおかげで私は元気です。

デイドラの落としていった武器
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

ちなみにデイドラの落としていった武器は威力と価値がめちゃくちゃ高くて、闇の一党狩りの代わりにデイドラ&デイドラの信者狩りもいいかもなあと思いました。



カネは天下の回り物

アッシュカーンのスル=マトゥールが全く話を聞いてくれなかったため、まずはワイズ・ウーマンのニバーニ・マエサに話を通すことにしました。贈り物により、態度の軟化を試みます。

ワイズ・ウーマンのニバーニ・マエサ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「あたしに贈り物をしたいのかい? いい心がけだね。あたしはね、そんなに崇高な人種じゃないの。お金だよ。お金が大好きなのさ。あんたたちが『賄賂』って呼ぶものがね」

な、なんか予想外に俗っぽいぞこの人。そもそも遊牧民ってお金使うのか? 使うとしても外国人との交易くらいじゃないのか? 全ての外国人を駆逐したいと思っているはずのネレヴァリン教団のリーダーがそれでいいのか!?

そんな素朴な疑問はまあ置いておいて、賄賂を贈ってみました。ばっちり効きました。ただ、10ゴールドだと失敗してしまうため、100ゴールドを何回か渡す必要がありました。どこかのテルヴァンニ家の魔術師とは違って賄賂には慣れてるのかもしれませんね。……本当にこの人がリーダーでいいのか、ネレヴァリン教団(笑)。

スル=マトゥールのグラカーンのザバムンドのところへお行き
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「あんたがネレヴァリン? 何を言っているのか分からないね。あんたはとてもネレヴァリンには見えない。でも、気が狂って妄言を吐いてるわけでもなさそうだ。こいつは難しいのがやってきたもんだ……。仕方ない、スル=マトゥールのグラカーン(gulakhan: 護衛)のザバムンド(Zabamund)のところへお行き。彼なら正しい判断を下してくれるだろう。彼があんたを認めれば、あんたはスル=マトゥールと会うことができる」

なるほど、アッシュカーンはいきなり直接訪問しても話をしてもらえるわけではなく、きちんと手続きを踏まないといけないんですね。本格的だなあ。スカイリムだと、主人公がどのような身分であろうと首長にいきなり凸っても普通に話をしてくれるという不自然な現象が見られますが、こういう手続きをゲーム的に省略してるんでしょうね。


ニバーニに言われた通り、グラカーンのザバムンドに会いに行きました。

スル=マトゥールのグラカーンのザバムンド
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「ネレヴァリンの予言はアウトランダーのためのものではない。なぜスル=マトゥールとニバーニが貴様と話さなければならないのだ? 貴様は何者だ、われわれが貴様を信用しなければならない理由はなんだ?」

当たり前ですが警戒されています。ここでスル=マトゥールと話す権利を得るための行動として出現した選択肢は4つ。

  1. ザバムンドに互いの命を懸けた決闘を挑む

  2. 私のこれまでの実績を並べ立てる

  3. 六番目の名家とネレヴァリンについて私がこれまでに得た情報を全て伝え、スル=マトゥールに会いたいと謙虚にお願いする

  4. 貢ぎ物として200ゴールド渡す

う~ん、1は無駄な殺しはしたくないからなし。2もあまり理解されなそうだからなし。3は、ブレイズ的に貴重な情報をおいそれと他人に伝えるべきではないからダメ。うん、消去法で4しかないですね。

いや~、これ効くのか? アッシュランダーの誇り高き戦士の信用を金で買うなんて、そんなこと……

アッシュランダーの誇り高い戦士の信用を金で買えた
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

買えちゃったよ。ばっちり効いてるよ。「貴様がアッシュカーンと話すことを認めよう。彼は私に怒りを覚えるかもしれないが、まあ、どうにかなるだろう」とか言ってるよ。なんか私の中の誇り高き孤高の民アッシュランダーのイメージがどんどん崩れていくんだけど。


さっきは全く話を聞いてくれず近づいたら攻撃されたスル=マトゥールさん、今度はあっさり会話ウインドウに移行することができました。

スル=マトゥール
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

アウトランダーはネレヴァリン教団に入れず、ネレヴァリンであるかどうかを彼らが試すこともできない。アッシュランダーたちのクランフレンド(Clanfriend)になれば、もしかしたらネレヴァリン教団に入れてくれるかもしれないそうです。クランフレンドとは、生まれはアッシュランダーではないけれども、アッシュランダーの一員として認められた者のことを指すっぽいです。

スル=マトゥールは、私がアーシラクの部族の墓から彼の父親の弓を無事持って帰るという加入儀礼をこなせば、私をクランフレンドにし、ワイズ・ウーマンのニバーニに私がネレヴァリンの予言に合致するかを試してくれるよう話をつけると言います。

ちょっと待ってくださいよ、クランフレンドとか加入儀礼とかめちゃくちゃ人類学っぽくてワクワクするんですけど!? 何この歴史とか人類学とか好きな人の心を鷲掴みにしてくるような設定。やっぱりモロウウィンドはTESシリーズの最高傑作やぁ!(大興奮)


私はもちろん二つ返事で了承し、旅の仲間かつアッシュランダーの別の部族のワイズ・ウーマンであるシナムとともに、アーシラクの部族の墓、アーシラク洞窟墓地を目指して出発しました。



供え物でウッハウハ! アーシラク洞窟墓地

指示をよく読んでいなくて3日くらい迷いましたが、アーシラク洞窟墓地に無事到着しました。

アーシラク洞窟墓地に無事到着
めっちゃミイラがいる
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

めっちゃミイラがいます。五大家のダンマーは死者を火葬するけど、アッシュランダーはミイラにするんですねえ。こういう民族の違い的な描写にも思わずキュンキュンしちゃいます。


……で、この墓がまたとてつもなく広大でして。いくつもの洞窟が連なってできているんです。

当然、私は方向音痴なので迷いますよね。スル=マトゥールの父親の弓がある場所が分からなくて攻略サイト開いちゃいました。だからもう最高傑作なのは認めるからエストマーカー(以下略)

しかも、途中で段差があって、シナムを置いてけぼりにして1人で進まざるをえなくてですね。幽霊やガイコツと戦うのに大変苦労しました、はい。


まあ、でもその分、ミイラのそばに置いてあった供え物が取り放題だったので、苦労した甲斐はあったかなという感じです。え? それは死者への冒涜なんじゃないのかって? いいのいいの、道具だって死んでるやつよりも生きてるやつの役に立ちたいと思ってるって!(暴論)

ちなみに私みたいな不届き者がいることを想定してか、価値の高い供え物のあるミイラはいずれも高所に配置されており、カメラとジャンプを駆使して取らざるをえず、大変時間がかかりました。

価値の高い供え物のあるミイラはいずれも高所に配置されている
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

特にこの黒檀のクローズ・ヘルム(Ebony Closed Helm)なんかは明らかに浮遊の呪文を使わないと取れない位置にありましたが、昔のゲームにありがちな地形の曖昧さを利用してなんとかジャンプだけで取りました。やったね!



ネレヴァリンの予言

スル=マトゥールの父親の弓を持ち帰り、ワイズ・ウーマンのニバーニにネレヴァリンかどうか確かめてもらう権利を獲得しました。

すごい塩対応
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

さっき賄賂を贈りまくったので好感度は最高ですが、すごい塩対応です。

「あんたのことは聞いたよ、アウトランダー。いや、今やクランフレンドと呼んだ方がいいのかな? 目的のためなら手段を選ばないってんだね。とんでもない無礼者だよ、あんたは。

しかし、アッシュカーンが、あんたからのネレヴァリンの予言についての質問に答え、あんたがネレヴァリンであるかを確かめろとおっしゃった。それなら仕方ない、あたしはリーダーであるアッシュカーンの言いつけに従うさ」

なんかさっき会ったときより態度がきついのが謎なんですが、もしかしてすごいツンデレ調子こいてクランフレンドになったのが癪に障ったんでしょうか。

ネレヴァリンの予言として言い伝えられていることはたくさんある
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

予言として言い伝えられていることはたくさんあるそうです。彼女のネレヴァリンの予言についての語り口はいずれも詩的で心に染み入りました。さすが、現実世界でいうシャーマン的な役割を果たしている人物です。また、内容自体も非常に緻密で興味深く、これぞTESシリーズの真骨頂! という感じでした。

全て和訳すると死んでしまうので、ここではシャーマット(Sharmat)の7つの呪いについてのみご紹介することにいたします。


シャーマットの7つの呪い

シャーマットの7つの呪い
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

「『シャーマットの7つの呪い』と呼ばれる予言がある。しかし、あたしはそれがどういうものか知らないし、他に覚えているという者もいない。

もはやその知識は失われてしまったかもしれない。ワイズ・ウーマンが死んだり、忘れたり、部族が死に絶えたりすることによって。

あるいは、誰かがまだ覚えているけれど、隠しているのかもしれない。

あるいは、あんたたち定住民族の記した本の中に書いてあるかもしれない。テンプルの反体制派の司祭たちがそんな本を持っていると、あたしは聞いたことがある」


失われた予言を探せ

失われた予言をテンプルの反体制派の司祭たちから聞き出せ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

ネレヴァリンとして認められるためにはどうすればよいか? と尋ねると、ニバーニは答えました。

「あんたはネレヴァリンではない。ネレヴァリンになるかもしれないというだけの人間だ。あたしはとんでもなく難しいパズルに出くわしちまったよ。でもあんたは、いくつかのピースを探し出してきた。もっと見つけられるかもしれない。

あんたはネレヴァリンになりたいのかい? それなら、失われた予言をテンプルの反体制派の司祭たちから聞き出すんだね。そしてそれをあたしに教えるんだ。そうしたらあたしがあんたを導いてやる。

さて、これであたしの知っていることは全て教えた。お行き。教えたことを胸に刻んで、なさねばならないことをなすんだ」

前回テンプルのメエラ・ミロから情報を得た反体制派の司祭ががっつり話に関わり始めました。これは近々彼らと接触し、一波乱ありそうな予感がします。

私は彼女に言われた通り、アーシラク・キャンプを後にし、カイウスに報告するため一路バルモラに向かいました。




ブレイズの使命その6:六番目の名家の基地に潜入せよ(保留中)

「本当にネレヴァリンになれそうな感じじゃないか?」と喜んでくれました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

カイウスは私の報告を聞き、「本当にネレヴァリンになれそうな感じじゃないか?」と喜んでくれました。そして、反体制派の司祭が失われた予言についての情報を持っていないかメエラ・ミロに調べてもらうので、少し時間が欲しい。その間に、かなりきつい依頼をひとつこなしてはくれないか? と頼んできました。



理想の上司

六番目の名家の基地を探し出し、六番目の名家の司祭であるダゴス・ゲアスを殺害してほしい
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

それは、グナー・モクの近くにある六番目の名家の基地を探し出し、六番目の名家の司祭であるダゴス・ゲアス(Dagoth Gares)を殺害してほしい、というものでした。とうとう、あの不気味な「眠れる者」たちの属する六番目の名家と真正面から対決するときがやってきたようです。

カイウスはこれを相当危険な依頼であると考えているらしい
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

どうやらカイウスはこれを相当危険な依頼であると考えているらしく、「困難な事態に陥ったら無理せず撤退して十分に英気を養うんだぞ」と言って、400ゴールドも軍資金をくれました。


あれ? これまでなんとなく流してたけど、カイウスは毎回指令を下すたびに部下である私をすごく心配してくれて、優しく的確なアドバイスと軍資金を与えてくれてたなあ……彼ってもしかして、半裸なのはともかく最高の上司なのでは……!?



ダゴス・ゲアスからの伝言

カイウスへの好感度を少し上げつつ、私は六番目の名家の基地探しに乗り出しました。

六番目の名家の基地を発見したのは、バックモス砦所属の警備隊の一団でした
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

六番目の名家の基地を発見したのは、バックモス砦所属の警備隊の一団でした。彼らはグナー・モクに六番目の名家とつながりのある密輸商人(前回、情報提供者の一人が言及していました)を捕まえに行ったところ、六番目の名家の基地を発見。その中で六番目の名家の信者たちや奇病コープラス病(corprus disease)により化け物になったと思われる元人間たちと激しく戦い、1人を除いて全滅してしまったそうです。さらに、その最後の1人もコープラス病に罹患していたらしいです。

彼は、虫の息の状態でその基地がイルニビ(Ilunibi)という場所にあること、彼がダゴス・ゲアスの言葉を伝えるためにわざと生かされたこと、そして、ダゴス・ゲアスから託された言葉を気の狂ったように繰り返して息絶えました。曰く、「眠れる者たちが目覚め、六番目の名家が蘇った。ダゴス・ウルはわが主、私はその司祭。全ての肉体はやがて残らずわが主と一体となるであろうAll will be One with Him in the Flesh)」と。


いや~、相当キてますねこれは。六番目の名家は単に偽りの神々を放逐し侵略者たちをモロウウィンドから追い出すことを目的とする集団だとばかり思っていたんですが、最後の「全ての肉体は~」を聞く限り、もっと電波でヤバい目的を秘めている気がします。親玉が私に見せてくる夢もあんな感じですしね。



消えたシナム

バックモス砦から徒歩でグナー・モクへ向かい、地元民に賄賂を渡してイルニビのざっくりした場所を聞き出しました。ざっくりしすぎていて探し出すのに何日もかかりました(しまいには攻略サイトを確認せざるを得ませんでした)が、ようやく辿り着きました。

イルニビ
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind


入り口の扉を開けた瞬間から、イルニビでの私の長い戦いは幕を開けました。

地形がガッタガタなため、旅の仲間シナムを入り口付近で待たせることにした私は、それから現実世界の時間で約2時間を費やし、セーブをするのも忘れて戦いに夢中になり、最深部でダゴス・ゲアスを倒し、入り口付近にいるシナムを迎えに行きました。すると、なんということでしょう。

シナムがいなくなっていました

考えてみれば、現実世界の時間で約2時間を費やしたということは、ゲーム内ではそれ以上の時間が経過していることを意味します。しかも、私は体力と魔力回復のため、イルニビの中でいちいち野宿をしていました。

スカイリムでは、従者を待機させてある程度の日数が経過すると、自動的にパーティーから外れてしまいます。どうやらモロウウィンドでも同じことが起こるみたいですね。しかもスカイリムとは違って、元いた場所に帰ってくれることはなく、そのままゲーム内から消失してしまうらしいです(彼女の元の居住地であるアヘミューザ・キャンプへ行ってもいませんでした)。

さらに、コンソールを使えばキャラクターの複製を出現させることはできるっぽいですが、スカイリムとは異なり、コンソールを日本製のキーボードで起動させるのはものすごく面倒臭いようです。

シナムが至極どうでもいいクエストでくっついてきた従者であれば、彼女のことは諦めてそのままゲームを進めることもできたでしょう。しかし、彼女はメインクエストに関わりのある人物であるため、ゲーム内から消し去ってしまうとメインクエストの進行にほぼ100%差し障りが出ます

つまり、私は約2時間を費やしたイルニビでの戦いをなかったことにして、彼女の身の安全を確保してから再度イルニビに挑まなければならなくなりました。

まさか、私の従者がいないと寂しくて死んでしまう病がこんなところで足を引っ張るとは……私は絶望し、そして、決意しました。


ずっと放置していたシナムからのクエストをクリアして、シナムを旅の仲間から外そうと。


というわけで、イルニビでの冒険はいったん記憶から抹消し、私はシナムの目的地である北東の孤島アルド・ダエドロスに唐突に向かうことにしました。




なんで、私がネレヴァリンに!?

ワイズ・ウーマンのシナム・マーパルが私の旅の仲間になってから、かれこれ50日ほどが経過していました。

旅の仲間シナム
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

彼女は、雨の日も風の日も、アルド・ダエドロスとは似ても似つかない土地を散々連れ回す私に文句のひとつも垂れず、影のようにずっとついてきてくれました。私は、彼女が後ろにいることで、自分は独りではないと実感できました。ならず者やあの忌々しいクリフ・レーサーに襲われたときも一緒に戦ってくれたことで、幾度となく命を救われました。同性の年上の女性ですから、旅の間はきっと色々なことを教わったでしょう。身寄りのない主人公にとって母親のようにも感じられる存在になっていたかもしれません。

そんな彼女と、お別れしなければならないときがやってきたのです。


以前は手強いと感じたアルド・ダエドロスの地下のデイドラ信者も、シナムと一緒に旅をして戦いの経験を積んだ私にとって大した敵ではなくなっていました。それでも、一度も死ぬことなく勝てたのはシナムが援護してくれたおかげですが。

アルド・ダエドロスの地下のデイドラ信者
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

私は彼女に指定されていたアルド・ダエドロスの聖域深部(inner shrine)の銅像の前にやってきました。

聖域深部の銅像の前にやってきました
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

彼女はかねてからの約束通り、私をアヘミューザのネレヴァリンに認定してくれました。

「あなたはアヘミューザのネレヴァリン。アヘミューザの戦士たちの長であり、アヘミューザの人々の守護者です。われわれは、敵を打ち砕くまで、あるいはあなたが亡くなるまで、あなたの導きに従います、ネレヴァリンよ。それが例え、死への導きであったとしても」

そして、彼女は私のパーティーから外れました。それ以降は何度話しかけても、パーティーに加わるという選択肢が出ることはありませんでした。

長い間一緒に旅をしてくれてありがとう、シナム。私、あなたと旅をしたこの何十日かのこと、忘れない。これからはあなたからもらった勇気を胸に独りで頑張るよ。新しい人材を見つけるまでは


……しかし、冷静に考えるとこのクエスト、本来なら今進めてるメインクエストを相当先までこなしてから初めて発生するべきなんですよね。だって私、まだネレヴァリン教団の総本山であるアーシラクの人たちからでさえもネレヴァリン認定されてないんですもん。ベセスダのフラグ管理甘すぎィ!!

それでもそのフラグ管理の甘さがシナムとのかけがえのない日々を作ったと思うと、人生にとって何がプラスで何がマイナスかなんて容易に判断しちゃいけないのかもしれませんね! うんうん、私なんとなくいいこと言ったぞ!



デイドラ信者の死体漁り隊

ちなみにこのアルド・ダエドロスなんですが、以前書いたようにテンプルの戦闘員がデイドラ信者をぬっ殺しに来ています。

テンプルの戦闘員がデイドラ信者をぬっ殺しに来ています
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

そのため、私が何もしなくてもデイドラ信者が勝手に死んでくれて、その死体を漁るとかなり貴重な装備が手に入ります。碧水晶の鎧とかブーツとか。

デイドラ信者が勝手に死んでくれまして
死体を漁るとかなり貴重な装備が手に入ります
出典:The Elder Scrolls III: Morrowind

もちろん残らず剥ぎ取りましたとも、自分で装備したり売りさばいたりするために。何もしなくてもお宝がたんまり手に入るって最高だよな!




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これにてプレイ日記その8は終了です。最後までお読みくださりありがとうございました。

次の話はこちらの記事に書きました。








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