恐怖! 何も悪いことをしていないのに検索順位が定期的に下がるの怪
皆様こんにちは、赤城です。
今回は、私のブログの一部記事(具体的に言うと『進撃の巨人』と『ゴールデンカムイ』カテゴリ)のGoogleの検索結果での掲載順位が下がった(落ちた)件について、ご報告したいと思います。
とある記事に起きた異変
私の趣味のひとつに、Google Analyticsの分析結果を1日10回は確認するというのがあります。若干ホラーですね。私にとって、一生懸命書いた記事を読んでくださる方がいると実感するのは楽しいことです。私もそのコンテンツが大好きだからわざわざ5日間くらいかけて記事を書いてるわけで、拙い感想でもこの世界のどなたかにお伝えできているという事実は何にも代えがたい生き甲斐になっています。
どんな記事を読んでいただいても平等に嬉しいのですが、やはり一番ハッピーな気分になれるのは、今流行しているコンテンツについての記事でぐーんとアクセスが伸びることです! だからそんな記事を書いたら、今日は何人読んでくれたかな~、なんて毎日寝る前にニタニタしながら確認するわけですよ。気持ち悪いですね。
事件の経過
さて。事件はそんな私が『進撃の巨人』26巻の感想記事を書いた数日後に起こりました。『進撃の巨人』は言わずと知れた日本、いや世界漫画界の人気コンテンツのひとつ。巨大な「壁」の内側に生き残ったわずかな人類が、人間を残虐に食べることを目的にして生きる謎の生物「巨人」と戦う話です。
え、まだ読んだことがない? なんてもったいない! 今からでも遅くないのでぜひ読んでみてください! アニメもやってます!! あと私のブログでも感想書いてるのでよろしくお願いします!!! あ、読むのにはそこそこグロ耐性があった方がいいと思います!!
とまあ、ダイマはこれくらいにして。
公開後3日目からの異変
とても人気のあるコンテンツなので、感想を書くと、ここのような弱小ブログでも毎回それなりにアクセスが増えるんですよね。上記の記事も、2018年8月15日に公開してから2日間は、100人前後の方にアクセスしていただけていました。これ以降も順調にアクセスしていただければ、より多くの方に私の感想が届けられる、と思っていました。
ところが、公開して3日目のこと。
あれ? 少しアクセスが減ってしまいました。でもまあ、公開後数日でいくらかアクセスが落ちるのはよくあることだし。気にしないで放っておこう、と思った結果。
なんかめちゃくちゃアクセスが減っていくんですけどぉ!? ひどい日はアクセス数が6しかない。どうなってるんだ。
9月8日あたりからアクセス数が若干回復したものの、10月7日になっても、依然として1日に10~20程度を彷徨っています。
ちなみに、他の記事へのアクセス数は全く減少していません。この記事だけが、まるで存在自体を消されたかのように、突然アクセス数を落としたのです。
いや~、いくら私のブログが弱小だからって、こんなに急にアクセスが下がるのはおかしいというか理不尽というか、せっかく頑張って書いた記事なのに悲しすぎます。
SEOなんてド素人にも程がありますが、この記事の危機を救えるのは私しかいません。原因を調べ、対策を講じることにしました。
真相を確かめるため、私はGoogle Search Consoleへと飛んだ
アクセス数が下がる根本的な原因は2つしかありません。Googleの検索結果での掲載順位が下がっているか、検索結果に表示されなくなっているのです。私は、検索結果での順位を知るために、予めアクセス解析用に登録しておいたGoogle Search Consoleを確認しました。
クエリの掲載順位
Google検索を使用するときは、誰しもキーワード(SEO界隈ではクエリと呼ぶっぽいです。以降この呼び方に統一します)で検索して自分のニーズに合ったページを探します。ざっくり言うと、それらのクエリで、各ページが検索結果に何回表示され、どんな順位で、何回クリックされたか分かるのが、Google Search Consoleなのです。なお、検索結果は個人に合わせてカスタマイズされるので、どのブラウザで見てもSearch Console通りの順位になるわけではありません。しかしだいたいの目安にはなる、と考えてよいでしょう。
全てのクエリを含んだ結果
今回問題となった進撃の巨人26巻感想記事について、Google Search Consoleで全てのクエリを含んだ分析結果を表示してみたところ、下記の通りでした。平均掲載順位は7.4位。多少変動はありますが、大きな問題はないように見えます。
でもこれ、実は全く参考になりません。なぜなら、あくまで全てのクエリの平均であり、個別のクエリの結果とは全く異なっているからです。
では、個別のクエリの順位はどうなっているのでしょうか。表示回数が多い(つまり多くの人が検索するときに使っていると思われる)クエリ10個について調べました。
1位:進撃の巨人 26巻 問題あり
- ~8月19日:9位前後
- 8月20日~9月6日:20位~35位
- 9月7日~:5位前後
明らかに急に下がっています。なお、これ以降、順位変動がなくなってからの画面は面倒臭いので載せていません。
2位:進撃の巨人 26 問題なし
- 全体として8~15位前後
他の問題ありのクエリと同じ期間にやや下降しているのがちょっと気になりますが、まあ誤差の範囲かなあと思います。1度だけがくっと下がっているところもありますが、それもよくあることなので気にしません。
3位:進撃の巨人 感想 問題あり
- ~8月20日:9位から徐々に20位前後に下落
- 8月21日~9月5日:25位~40位前後
- 9月6日~:1位~15位前後
これも1位とほぼ同じ期間に下がっています。2位同様、10月に2度がくっと下がっているところがありますが、ノーカンで。
4位:進撃の巨人 26巻 ネタバレ 問題あり
- ~8月19日:9位前後
- 8月20日~8月29日:27位~29位
- 8月30日~:4位~12位
下がってますね~。
5位:進撃の巨人26巻 問題あり
※1位と文言は同じですが、文字間のスペースの有無によって別クエリ判定されます。- ~8月19日:9位前後
- 8月20日~8月29日:20位~33位前後
- 9月5日~:6位前後
はい、きれいに下がってます。
6位:進撃 感想 問題なし
- 全体として2~8位前後
ぱっと見「すげー上下してるじゃん!」と思いますが、グラフ横のケタが小さいので、これはセーフです。
7位:進撃の巨人 26巻 サシャ 問題なし
- 全体として2~4位前後
これもケタが小さいので問題なし。
8位:進撃の巨人 ova 問題あり
- ~8月17日:22位
- 8月18日~9月2日:4位~6位前後
- 9月3日~:7位~14位前後
今までの結果とは逆の変動になっているのが気になります。
9位:進撃 26巻 問題なし
- 全体として4~15位前後
2位と同じく、他の問題ありのクエリと下降期間が一部かぶっている(8月29日~9月5日)のがちょっと気になりますが、そこまで急激ではないので、これも誤差の範囲ということで。
10位:進撃の巨人26 問題なし
※これも、2位と文言は同じですが、文字間のスペースの有無によって別クエリ判定されます。- 全体として5位~17位
多少下がってますが問題ないですね。
以上、主なクエリの検索順位でした。検索順位が大幅に下がっているクエリはありますが、このページ自体が検索結果に表示されなくなっている、ということはないようです。
問題のあったクエリ
表示順位1位~10位の中で問題のあったクエリは、以下の通りです。- 1位:進撃の巨人 26巻、3位:進撃の巨人 感想、5位:進撃の巨人26巻
いずれも、8月20日前後に急激に順位が下降し、その後、9月6日前後に回復している。 - 4位:進撃の巨人 26巻 ネタバレ
8月20日に急激に順位が下降し、その後、8月30日前後に回復している。 - 8位:進撃の巨人 ova
8月18日に急激に順位が上昇し、その後、9月3日から若干下降している。
これらのクエリの共通点は、正直全然分かりません。むしろなぜ他のクエリの順位は変わらなかったのかが知りたいです。
ページ自体が検索結果から削除されているわけではない
順位の変わっているものとそうでないものとがあること、また、検索結果に表示されないわけではないことから、ページ全体、またブログ自体が検索結果から削除されているわけではないことが分かります。少なくとも、Googleの人間の担当者がサイトに問題を発見したときにページを検索結果から削除する「手動による対策」は実施されていないようでした。また、著作権違反を訴える「DMCAに基づく異議申し立て」により削除されている痕跡もなし(だいたい私は著作権違反などしていません)。
しばらく経つと検索順位が回復する謎
いったん下がった後、ずっとその順位のままなら、この記事の作り方が悪いのだろうと諦めもつくのですが。しばらく経つと回復するのが謎すぎるんですよね。他の巻の感想記事は?
もしかして、『進撃の巨人』カテゴリ全体における私のブログの評価が下がってしまったのでしょうか。今まで書いてきた22巻~28巻までの感想記事で、検索されることが多いクエリ10個についても、公開後数週間もしくは8月15日から後の期間で突然順位が下がる現象が起きていないか確認しました。22巻
22巻の感想は2017年4月19日に公開しました。「進撃の巨人 22巻」というクエリの順位が2018年7月23日からずっと下がっています。ただ、10位程度の順位変動ならよくあることなので、特に問題とは言えないかなあと思います。
27巻
26巻の後、2018年12月12日に公開した27巻の感想記事。これは、26巻と同様、異様な下がり方をしているクエリがあります。
問題があったのは、10個のよく検索されるクエリのうち、「進撃の巨人 27 巻」「進撃の巨人27巻」「進撃の巨人 27巻」の3つです。
例えば「進撃の巨人 27 巻」の掲載順位の変動は下記の通り。
公開当初から8日ほどは10位前後をふらふらしていたのが、12月21日に突如検索圏外に飛ばされ、その後、23日に無事生還していますが順位は30位前後と大きく下落しています。そして、2019年1月6日にこれまた突然3位に返り咲き、それ以降は2位と3位の間をうろうろしているようです。他2つのクエリもほぼ同様の現象が起きています。
この記事についても、手動による対策およびDMCAによる異議申し立ては来ていません。
28巻
2019年4月10日公開の28巻の記事でも26、27巻と全く同じ現象が起こりました。もう面倒なので書き出しませんが。もちろん手動による対策およびDMCAによる異議申し立てはありません。
分かったこと
以上より、2018年8月15日以降に公開した漫画『進撃の巨人』感想記事の一部の検索クエリの掲載順位が一旦下がり、半月ほど経って元に戻る現象が起きていることが判明しました。それもどうやら、漫画名と巻数を組み合わせたクエリが中心のようです。掲載順位が一時的に下がった原因は?
では、掲載順位が一時的に下がる原因はいったいなんなのでしょうか?結論から言うと、
なんの成果も!! 得られませんでした!!
ハイ、全くもって原因不明ですすみません。ホント勘弁してほしいです。
とりあえず、そのような結論に至った過程をお伝えします。
Search Consoleのヘルプを確認
困ったら公式のよくあるご質問を確認。よい子のみんなの基本です。このページの「掲載順位が低下している場合」の項で原因として挙げられているのは以下の7つです。
- 他のサイトの品質や関連性が向上している。
- サイトのコンテンツが古くなっているか、正しくない、または以前よりも有用性が低下している。
- Google によるサイトの検出や認識で問題が発生している。
- 検索での見え方の機能を以前利用していた(そのために、掲載順位が高かった)が、この機能を使用できなくなった。
- サイトのモバイル ユーザビリティが低下し、モバイル ユーザーにとってのサイトの有用性が下がっている。
- ご自身のサイトにリンクしているサイトの数や品質が低下している。
- Google のランキング アルゴリズムやレポート アルゴリズムが変更された。
出典:Search Consoleヘルプ>サイトのトラフィックが減少した理由(一部抜粋)
これらに当てはまるところがないか調べました。
他のサイトの品質や関連性が向上している
最初のうち順位がよくても徐々に下がるのは、公開直後は試しに上位掲載してユーザの様子を見たが、ユーザの動き方(閲覧時間が短い、直帰するなど)から判断して、やはり他サイトの記事の方が優れていると判断されたからかもしれません。27巻感想について、順位が絶賛下降中だった時期に、検索上位にある他サイトの記事と私の記事を見比べてみました。
その結果、上位10位あたりまでに表示されていたサイトは、私の記事よりもユーザのニーズに答えるような構造を備えているように見える個人サイト、もしくは出版社やECサイト、有名なWebメディアなどの公式サイトでした。でもそれ以降は正直私の記事の方が内容は適切だろうと感じるサイトが多々ありました。まあ独断は危険なんですけどね。
私の記事よりも上位にあったサイトと、私の記事の明確な違いとしては、画像やTwitterの引用が多いところが挙げられます。でも、画像やTwitter APIの多寡ってそんなに影響するものでしょうか。
画像が少なく、文章が長くてくどく、読みづらいために順位が下がるのでしょうか。それならいっそ順位が下がったままにしておいてほしいんですが。
サイトのコンテンツが古くなっているか、正しくない、または以前よりも有用性が低下している
例えば22巻の感想記事の掲載順位が下がっているのは、22巻が発売されたのが2017年4月7日と1年以上前だからと考えられます。では26~28巻はどうでしょうか。いずれも発売直後に記事を発行し、それから1週間と経たないうちに順位が下がっているため、コンテンツが古いという線は消えます。
あるいは、コンテンツが正しくないのでしょうか。例えば作品タイトルを『進撃の小人』と言い間違えていたり、主人公の名前が正しくは「エレン」なのに誤って「ヘレン」になっていたりすれば、当然評価は落ちますよね。でも自分で見直した限りではそのような間違いはなかったし、順位が元に戻るまでに誤字を直した記憶もありません。そしてもし間違ったままになっているのなら、やはり順位が下がったままになっていないとおかしいです。
Google によるサイトの検出や認識で問題が発生している
サイトマップが送信されていなかった、あるいは、インデックスが正しく登録されていなかったのかもしれません。27巻の感想記事に関しては、若干思い当たる節があります。2018年10月上旬から12月下旬まで、なぜかこのブログのサイトマップは送信しても更新されない状態になっていました。新しい記事が公開されたときにSearch Consoleにサイトマップを送っても、その新しい記事がサイトマップ内に記載されていなかったのです。
しかし、インデックスは必ず登録できていたので、ページ自体はGoogleの検索システムに認識されていたはずです。また、サイトマップ内に記載されないのは今回問題になっている記事だけではありませんでした。
したがって、原因と考えるのは少し無理があります。
検索での見え方の機能を以前利用していた(そのために、掲載順位が高かった)が、この機能を使用できなくなった
Googleは、検索結果をさまざまな形式で表示できるようになっています。有名なのはリッチリザルトでしょうか。検索結果の一番上にカードみたいな形式で出てくるやつのことです。無論、そんなものを使った記憶はありません。Googleが自動でくっつけてしまうこともあるらしいので、そのせいかもしれませんが。それなら何度も言っているように下がったままにしておいてほしいですね。
サイトのモバイル ユーザビリティが低下し、モバイル ユーザーにとってのサイトの有用性が下がっている
モバイルユーザビリティはGoogle Search Consoleの「拡張」>「モバイルユーザビリティ」から調べることができます。今は問題なしと表示されています。ブログのHTMLやCSSは検索順位が落ちる前から大して変えていないので、ずっと問題なかったんじゃないかと思います。
サイトにリンクしているサイトの数や品質が低下している
全く関連性のないサイトからリンクが貼られていたり、リンク元のリンクテキストの内容が不自然だったりしないかどうか、です。Google Search Consoleの「リンク」の「外部リンク」を見てみました。
「リンク」をクリックして、
「外部リンク」の「詳細」をクリックして、
各記事のURLをクリックすると結果が表示されます。
で、見てみた結果(量が多すぎるのでスクショは掲載しません)、どれも問題ありませんでした。だいたいはてなブログサービス内からの自動リンクでした。
Google のランキング アルゴリズムやレポート アルゴリズムが変更された
Googleは、よりよい検索結果をユーザに提供するために、日々検索アルゴリズムを変更しています。そのために一時的に順位が上がったり下がったりすることは珍しくないそうです。ただ、私の問題になっている記事の場合、一時的ではなく定期的なんですよね。新しい記事を公開するたびに、特定のクエリで一定期間必ず順位が下がり、しばらく経つと戻るんです。だからこれもちょっと違うと思います。
結論:原因不明
公式のヘルプが役に立たなければネットの識者たちを頼ろう! と考えて、Search Consoleのコミュニティを覗いたりSEOについて書かれているサイトさんを巡ってみたりもしました。しかし、初めにお伝えした通り、なんの成果も(略)
う~ん、こうなるともう、Googleの検索アルゴリズムの不具合により、特定のクエリのみにおいて、新規記事公開後一定期間は順位が下がる状態にある的な可能性しか私の頭では思いつかないんですが。
まあインターネットもまだ発展途上だしね、そういうこともあるよね。うん、仕方ない仕方ない。Googleさん、頑張って。
でもぶっちゃけ、発売後1か月間くらいの一番多くの人が検索してくれる時期に順位が大幅に下がるの、めっちゃ悲しいんですけど……。
追記:別ジャンルの記事で同じ現象が観察された
これまで私のブログで長らく問題になっていたのは、『進撃の巨人』の一部の感想記事のみでした。ところが、つい先頃、2019年5月2日に公開した『ゴールデンカムイ』17巻の感想記事でおそらく同じ現象が起こりました。
しかも、この記事は『進撃の巨人』とは異なり、公開当初からアクセス数が全然伸びていません。ずっと昔に書いた14巻の感想記事の方がアクセスが多いです。どういうことやねん。
Google Search Consoleでは、検索する人の多そうなキーワード「ゴールデンカムイ 17巻 感想」などで掲載順位2位となっていますが、絶対嘘です。
だって、検索結果に表示された回数は合計1回とか書いてあるんですよ? ありえません。
それを裏付けるように、自分で「ゴールデンカムイ 17巻 感想」で検索しても結果画面には全く表示されません。17巻を無料で読む方法みたいなページでさえ30位くらいには表示されているのに、私の感想記事はそれよりも下なんですかそうですか。
『進撃の巨人』同様、手動による対策もDMCAによる異議申し立てもありません。公式ヘルプに書いてあることにも該当しません。
思い当たるとすれば、諸事情あって記事を公開したのが17巻が発売してから1か月以上経ってからだったということくらいです。しかし、それはこんな検索圏外まで飛ばされるほどのハンデなのでしょうか。
最後までお読みくださりありがとうございました。
「何もしてないのにパソコンが壊れちゃった!」とか言う人って実際は大抵何かしているので、私もそうなんじゃないかと思い必死で原因を究明したのですが、全くもって分かりませんでした。
もし自分のところも同じ現象が起きているとか、解決策が分かるという方がいらっしゃったら、ぜひご一報いただけると助かります。