皆様こんにちは。赤城です。
『ゴールデンカムイ』14巻の感想を書きました。私は尾形の行動にショックを受けてしまいましたが、皆様はいかがでしたか。
※他の巻の感想はページ下部の「関連記事一覧」からご覧いただけます。
※最新17巻の感想はこちらの記事で書いています。
私のゴールデンカムイ・ヒストリー
ゴールデンカムイの感想をブログに書くのはこれが初めてです。なぜ今更書き始めたかって? 尾形のせいに決まってるじゃないですか!てなわけで、急遽13巻までの感想を遡って執筆中ですが、まだ1~4巻しか書けてないので、ここではとりあえず自分のツイッターでの発言を通してゴールデンカムイ購読歴を振り返ろうと思います。
クッッッソどーでもいいわ! という方は感想の項目まで飛んでください。
2015年
2015年から読み始めました。懐かしいなあ。きっかけは確か、何かの歴史漫画のAmazonページを覗いていた時に、「おすすめの商品」だか「他のお客様はこれも買っています」だかに表示されたことでした。ゴールデンカムイはかなり面白かったな。時代設定が珍しいし、登場人物のキャラが分かりやすく立ってる。まあ少年漫画だから繊細な心の動きとかないけど。
— 赤城みみる (@i14wander) April 17, 2015
この頃はまだ作品に対してあからさまに距離を取っていますねw なんかめちゃくちゃうざいこと言ってるw 繊細な心の動きもあっと驚くような伏線も存在してるんだよ、お前が気づいていないだけで……。
2016年
コメントが熱を帯びてきたようです。ゴールデンカムイ5巻読了。やべぇぞこの北の大地トチ狂った野郎どもしかいない(褒め言葉)。この漫画、日露戦争後のサツバツでほっこりなでっかいどうを難しいこと考えずに楽しめるのがいいですよね。殺人鬼辺見が主人公杉村に向ける熱視線超ウケる。アシリパさんも相変わらずいいボケかましてるし。
— 赤城みみる (@i14wander) February 22, 2016
『ゴールデンカムイ』6巻読了。今回は殺人ホテルの怪(杉元一味&はんぺんvsホテルの女主人)と、荒んだ街の銃撃戦(爺さんズvs第七師団?の尾形)の2本立て! 最近杉元と白石以外のおっさんたちもみんなかわいくてかっこいいね最高です https://t.co/7RctUeukMV
— 赤城みみる (@i14wander) May 18, 2016
ノリノリですね。主要登場人物に常軌を逸してる奴しかいないのグッとくるし、当時(日露戦争後)の北海道の様子もなんとなく分かって面白い。今回はグルメネタが少なかったのが残念だけど。とりあえず杉元と白石の小ネタは笑うよね。「ちょっと見てくる」「なんで!?やめてぇ〜?」(笑)
— 赤城みみる (@i14wander) May 18, 2016
ファッションショーは最高でした。ゴールデンカムイにまた新しい変態(人間の剥製とか作るマン)が登場してて笑った。ファッションショーすんなww もしかしてこれってアシリパさんではなく変態を愛でる漫画だったのか……?いや割と初めからそうでしたね。失礼しました。
— 赤城みみる (@i14wander) October 9, 2016
2018年
えっ、なぜ2017年はないのかって? すいません、私がすさまじく筆不精なだけです。この感想記事も正直コンスタントに書き続けられる自信はありません。しかし、もちろん一言も発していなくても全ての巻を大変面白く読ませていただいておりますし、リアルでは友人たちに購読するよう勧めまくっております。
ウホウホ!!!ゴールデンカムイ12巻読了。相変わらず変態しかいねえこの漫画。今回は獣●野郎が登場するしラッコを煮たらウホッな雰囲気になるしで……あれですね、筋肉はやっぱり最高ですね!!!ウホウホ!!!
— 赤城みみる (@i14wander) January 6, 2018
あと、インカラマツが意外といい人だったのに驚きました。まあまだ裏があるかもしれませんが。
私はな……このとき、尾形もついにアシリパさんの愉快な仲間になってくれたと、ギャグキャラになってくれたと、無邪気に信じて疑わなかったんだ……。そして、この杉元組+土方組の絆は永遠なんだとも……。ゴールデンカムイ13巻読んだ。今回も面白ポイントがたくさんあって、大いに笑わせていただいた。特に、全裸での戦い、写真を撮られている谷垣、穴から微妙に顔を覗かせる尾形がシュールだった。やっぱりバトルものはギャグ7割シリアス3割くらいがいいよね(個人の感想です)。
— 赤城みみる (@i14wander) April 8, 2018
14巻の感想
気になった場面や台詞を箇条書きにしてコメントを付けていく形式です。第131話 破壊欲
- 網走監獄vs第七師団のシーン
圧巻です。鶴見はまた脳汁ドピュッですか。毎回思うけどマジでやべえなこの男。
- 鶴見
監獄側の証言者?
アッハイ。皆殺しにするおつもりなんですね、さすがです。月島軍曹は、鯉登みたいに鶴見に首ったけなのかと思いきや、そうでもないんですよねえ。いつも何か含むところがありそうな顔をしている。94話の有坂と鶴見が喋ってるシーンなんか、
まさに戦争中毒!!
とか深刻そうにモノローグ入ってましたし。彼のこともそのうち掘り下げられると嬉しいです。戦ってるときの冷酷な表情がすごく好きです。
第132話 蹂躙
- 谷垣のボタンが再び弾け飛ぶ
これ、インカラマッにとっては希望の予兆みたいなものなんですよね。湖の夢の再来。でもごめん、なんでそんな頻繁に外れるのと思ってワロタ。谷垣はもう一回り大きいサイズのシャツを着るべきでは?(クソリプ)
- 死亡フラグを叩き折る牛山
一瞬本気で心配してしまった。やっぱりすげえぜ牛山さん! そこにシビれる、憧れるゥ!
- 杉元・白石「あーッ あーッ あーッ」
うるせえなと怒鳴った直後に自分たちも同じ状態になるの最高にイカしてる。しかしその火はいったいどこから出火したんだ。照明弾とかが燃え移った?
第133話 700人の凶悪犯
- 杉元
バカヤローッ のっぺら坊に当たったらどうすんだッ
もう既に当たってたっていうねw
- 門倉
何なんだよそのホクロッ
ツッコむところそこ!?w いや、気になるよね、うん。宇佐美って尾形と同じでサイコパスっぽいんですが、完全な先天性サイコパスだと思います。尾形は後天性で、環境要因が強そう。
- 土方の「本物ののっぺら坊の隠し場所をあぶりだす作戦」
なるほどなー。この説明を読むまで全然気づかなかったよ。
- 杉元
いつか俺が邪魔になるはずだから…
初見では意味が分かりませんでしたが、14巻を通して読んだらなんとなく分かったような気がします。たぶん、アシリパさんをアイヌのジャンヌ・ダルクに仕立て上げるのに邪魔なんですよね。杉元はアシリパさんのそばにいる限り平穏に暮らすようにと教え諭すし、もし祭り上げようとするやつがいようものなら全力で抹殺しに行きそうですから。アシリパさんも杉元の言うことには素直に従いそうですし。
第134話 教誨堂
- 二階堂
え!? おなら?
クッソw んなわけないだろww シリアスなシーンなのに笑わせんなww 二階堂のそういうとこ好きだよ。
- 歯でナイフを食い止める杉元
か、かっこいい……! 顎の力強い! しかもこれたぶん左側の筋肉やられてるから右側だけで食い止めてる。
- 犬童
死が…ふたりを分かつまで…
いきなり何を言い出すんだろうかこの人は。土方に執着しすぎてて、もはやブロマンスっぽいところが好きです。
第135話 鎖デスマッチ
- 二階堂の右手が吹き飛ぶ
両耳、右足、右手と、どんどん体のパーツが失われていく二階堂。それにつれ杉元への憎悪も根深くなっていくんでしょうか。
- 杉元
のっぺら坊をアシリパさんに会わせる アシリパさんに……!!
杉元は本当にアシリパさんのことを大切に思っていますね。思いが重すぎて怖いときがありますけど、偽アイヌを大量殺害したときとか。
- 旧幕府軍人の「転向」について
ははー、なるほどー。死んだ人の考えは永久に変わらないですもんね。何かきっかけがあれば、彼らが新政府に反抗したという事実が誰かに利用される危険性があるってことか。某百科事典様で調べたところ、土方歳三は箱館戦争のときの旧幕府側閣僚で唯一死亡(遺体は行方不明)したとのこと。他の閣僚6人は全員捕らえられて何年か投獄されました。そのうち1人は牢獄内で病死、1人は戦争以前の殺人容疑で流罪。しかし残り4人は釈放され、新政府に出仕したようです。うん、そりゃあそこまでできたのなら、復讐心に燃える犬童が土方も新政府に靡かせたいと思うのも少し分かる。まあ完全に度を超してブロマンスになってるけどな。
- 土方
今日この瞬間まで私のような田舎育ちの農民が
(以下略)からの犬童殺害
まず言ってることがかっこいいし、一連の台詞が実は犬童を挑発して時間稼ぎするためのものだというのもめちゃくちゃかっこいい。
第136話 最後の侍
- 杉元
あの子を俺たちみたいな人殺しにしようってのか!!
杉元の気持ちが理解できるのと同時に少し悲しい。そうだよなあ、この漫画の登場人物だいたいみんな人殺しなんだよな。でも彼らも箱館戦争や日露戦争やクソ親父の犠牲者なんだ。
- 杉元
アシリパさんには…
(中略)ヒンナヒンナしていて欲しいんだよ俺はッ!!
うわ~それな~分かる~っ!! これは今までのアシリパさんのさまざまな姿が脳裏に蘇ってじわっとせざるをえない場面。そうだよ、アシリパさんに戦ってほしいなんて思えないよ。アシリパさんにはのびのびと平穏に生きていってほしいんだよずっと!! 大人の都合で戦いに駆り出さないでくれよ!
第137話 呼応
- アシリパ
ヒゲがクサイッ
アシリパさんの顔がすごいことになってるw
- ウイルクはアイヌ殺害の犯人ではない
えっ、じゃあ誰がやったんでしょうか。インカラマッの指紋の話を素直に信じればキロランケですね。
鶴見も怪しい気がします。現場検証をしたのは鶴見だし、アイヌのことに妙に詳しそうだし。でも、鶴見がアイヌの金塊を使って戦争を起こそうとしてるのって、日露戦争で被害を受けた人たちを救うため……ですよね? アイヌ殺害事件が起きたのは5年前。日露戦争よりも前だったはずです。それとも、日露戦争の被害者云々はただの建前で、本当はアイヌ殺害事件前から何か企んでいたとか?
うーん。分からない。
ちなみに時系列について調べていたら公式サイトで年表を見つけました。へぇ~、こんな感じなんだ。
- ウイルクが撃たれる
うわああぁぁぁ!! おい誰だ撃ったの! アシリパさんやっとお父さんに会えたんだぞ!
- 杉元も撃たれる
!?!?!? くぁwせdrftgyふじこlp;嘘でしょ!? 杉元ぉぉぉぉ!!
- 犯人は尾形
ΩΩΩ<な、なんだって~!!えぇ、初見では理解が追いつかず呆然としてしまいました、尾形推しの私でございます。
前から何考えてるかよく分からない不気味なところがあったけど、お前今最高に不気味だよ(褒め言葉)。
第138話 喪失
- 杉元を助けに行く谷垣
谷垣ニシパ、漢だ……! 写真がどうのシャツがどうのとさんざんクソリプしてきたけど、端的に言って結婚したい。
- インカラマッ、刺される
インカラマッまでキロランケにやられた!? 13巻までのキャッキャウフフはいったいどこへ行ったんだ。戻りたい、あの頃に。
- 谷垣の背後に立つ血塗れの第七師団
うわっ怖っ!! 不吉な空気がビリビリ伝わってくる効果的な大ゴマですね。
- キロランケの様子を見て成り行きを悟る白石
白石ーッ、アシリパさんを連れて逃げろ、一刻も早く! そいつら一緒にいたらダメなやつやで!
- 尾形
近づいて確認したが ふたりとも死んでいた
何さらっと言ってんだ! アシリパさんの気持ちも考えろよ!といっても、尾形はこういう言い方しかできないし、この方がアシリパさんの心に隙を作るには効果的だと思ってるんでしょうね。
つーか「近づいて確認した」って明らかに嘘臭いですよ。いつ第七師団と出くわすか分からないところにわざわざ行かないと思うの。この嘘に白石とアシリパさんは気づくだろうか……?
- あっさり生きてる杉元
アハハやっぱりねーw 安心した。ふたりはカケトモ☆
- 家永
本人の目の前で焼いて食べるのです 生姜醤油で!!
うわぁ。ドン引きですわぁ。
- 尾形
しっかりしろ 元気を出すんだ 行こう アシリパ…
ひぇぇぇ! 思いきり鳥肌立っちゃったよなんなのこの人怖い!今までだったら絶対言いそうにない爽やかな台詞をさらっと言い放っています。杉元や谷垣ならしっくり来るけど、尾形は違和感がすごい。なんで平然と杉元のポジションに収まろうとしてるの!? そこお前の席じゃないからぁ!
第139話 樺太へ
- 尾形が杉元を撃った理由
キロランケたちは既に暗号を解くヒントをほぼ全て手に入れているから、他の人間にヒントを知られることを警戒したのでしょうか?そもそも、キーパーソンであるはずののっぺら坊を狙撃した理由がそれくらいしか考えられないです。彼らは初めから、のっぺら坊の口封じをするために網走監獄侵入作戦に協力したものと思われます。
それにしても、ついこないだまでフリチンバトルなどで命を預け合っていた杉元をなんの躊躇いもなく撃つ尾形……そして杉元がまだ生きていて血眼で追ってくるかもしれないことを不敵に笑いながら話す尾形……実にイイ!!
- 杉元の集めた刺青人皮をギュッとする鶴見
悔しいけどちょっとかわいいと思ってしまった。
- 杉元
…おまえつまみ食いしただろ
杉元の脳みそを食べたから杉元の思考が移ったということですねワロタ。脳みそって元に戻るんだろうか……?
- 鯉登少将の言葉
いやあ、まあね。利用しようと思ってたんじゃないことは分かるよ。でもそれって所詮親のエゴであることには変わりないよね。複雑な気分になるな。
第140話 アイヌの女の子
- 樺太に到着
おおー、ついに舞台が樺太に移ったか。また色んな蘊蓄が語られるのを楽しみにしてます。
- 荷物多すぎな上、一人で勝手に行動する鯉登
この人、もしかして相当なお坊ちゃまなのだろうか?(今更)
- 高頻度で谷垣のグラビア写真が出てくる
必死の表情で写真を差し出す杉元と、谷垣のグラビアの組み合わせがシュール。あの写真屋のおっさん、いったい何枚撮ったんだ。つーか通りがかりのおっさんも「かわいいね」とか言ってんじゃねーよw ツッコミが追いつかないよw
全体を通しての感想
その他箇条書きでは書ききれなかったことや、ちょっとした考察など。網走監獄編がすごくシリアスだった
私はシリアスよりもギャグ派な人間なので、次々と抜き差しならない事態が起きて若干へこみました。杉元組+土方組、13巻であんな和気藹々としていたのに、再び陣営が分かれてしまうんですね……しかも、キロランケと尾形に関しては修復不可能な分かれ方だと思います。
次からはまたギャグ多めがいいです!!
杉元がついに第七師団と手を組む
びっくりしました。鶴見とそんなにあっさり仲直りしていいのかよ。でも、彼は梅ちゃんのためのお金とアシリパさんの平穏無事さえ担保されるなら、どの陣営になろうが気にしないのでしょう。
鶴見は金塊の在り処を突き止めたら、アシリパさんのことは放置して自分で戦いの先陣を切りそうだから、案外パートナーとしては一番無難かもしれません。問題は二階堂の気持ちくらいじゃないですかね。
金塊争奪戦の第四勢力、キロランケと尾形
これまで土方の台詞などで示唆されてはいたものの、キロランケが杉元、鶴見、土方に続く第四勢力として頭角を現したのはやはり衝撃でした。そしてまさか尾形まで仲間だったとは思いませんでした。金塊の在り処についてのヒントを知ってるのっぺら坊をあっさり射殺したから、キロランケはのっぺら坊から出てきそうなヒントは全部知ってるんでしょうね。どのタイミングで知ったのかが謎ですが……。村で土方と会った時とか?
キロランケと尾形はいつから通じていたのか?
私、ゴールデンカムイはギャグとグルメと変態を楽しむために頭の中を空っぽにして読んでいたので、こういう考察めいたことは今までまっっったくやっていなかったんですけど、今回は急遽やらざるをえませんでした。だって尾形がアレしたんですよ……アシリパさんたちとの交流でちょっとはアレしたかなと思っていた尾形が……尾形マジぱねぇ(語彙力喪失)。はい、話が脱線してしまいすみません。キロランケと尾形がいつから仲間になったか、ですよね。
まず思いつくのが、土方組と合流して以降という線です。
しかし、それよりずっと前、キロランケが漫画に初登場した時から既に仲間だったのではないか、と考えると、かなりゾッとします。振り返ってみれば、42話で尾形が脱走兵になった後、47話でキロランケが初登場しているので、この間に2人が出会って何か密約を交わしていてもおかしくはありません。キロランケは元第七師団だから、元々知り合いだったかもしれませんし。
日露戦争以前から仲間だったというのもありえます。もしそうだとすると、ゾッとするなんてもんじゃないですね。キロランケまで不気味に見えてきます。
ただ、例え彼らがかなり前から通じていたとしても、尾形は最終的にキロランケを裏切りそうな匂いがプンプンします。キロランケもそれを承知で手を組んでいそう。
尾形がアイヌ金塊争奪戦に参加している目的
全く分からなくてガクブルしています。そもそも脱走兵になった理由が不明瞭なのですよ。今までなんとなくスルーしてきただけにめちゃくちゃ怖い。でもそこがいい!!
キロランケのパルチザンを手伝いたいわけではないでしょう。そういうの興味なさそう。彼らは単に「金塊を手に入れる」という目的のために協力しているだけのようにみえます。
かといって、78話の月島の「力をつけた第七師団のことを本部に報告して出世するため」という見解に真実味があるかと聞かれると、う~ん(笑)。彼、出世にも興味なさそう。本人も128話で「軍をどうこうするために脱走したわけではない」みたいなことを言ってました。嘘かもしれないけど。というか、鶴見たちのことを本部に報告するなら、網走監獄襲撃事件が起きた今のタイミングが良いと思いますが、その気はないみたいですし。
ならば、なんらかの願望・野望を達成するために金が欲しいのか。これは、彼の家族絶対殺すマン以外の過去が語られていないので、なんとも言えませんが。個人的にはそんな杉元みたいな人間味のある理由であってほしくはないですね~。
尾形のアシリパへの態度の変化
13巻以前の尾形には、アシリパさんにささやかな好意(恋愛感情ではない)を持っていそうな描写がちょくちょくありました。108話の鶴の舞とか、113話で素直に手の匂いを嗅いでくれたりとか、127話のチタタプとか。私は、冷血漢の尾形にもそんな一面があるのか、と微笑ましく感じ、そのギャップに萌えて彼を好きになったのです。ところが、今回杉元がいなくなった途端、彼はアシリパさんに杉元のような爽やかな励ましの言葉をかけています。まるで杉元を失ったアシリパさんの心の隙間に入り込もうとしているかのように……。
完全にホラーじゃん! 微笑ましいってレベルじゃねーぞ! 何これ!!
このように態度を変化させた理由はなんでしょうか。
刺青の謎を解く鍵となる情報を引き出すために親近感を持たせたいのか。それとも単純にサイコパスだから杉元もいなくなったことだし仲良くしておこうと思っているのか。
私が思いつくのはこの2つくらいです。そして、尾形の中ではどちらか一方だけということはなく、前者7割後者3割程度で混在していると思います。まあ後者10割の方が断然面白いんですけどね。
私の予想が当たっているかどうかはともかく、現在は尾形が露骨に杉元のポジションを分捕ってアシリパさんに気に入られようとしている状況です。
でもね~、杉元の後継者は白石じゃないですか? 関係性から考えてもそうだし、杉元自身も98話の第七師団脱出時に白石に対して「もし自分の足が止まったら、自分の代わりにアシリパさんを網走監獄まで連れていってほしい」と頼んでいました。
だいたい、尾形には根本的に杉元みたいな優しさがなく、それを誤魔化せるほど器用でもないから、杉元並に気に入られるのは無理だと思います。そんな完璧からは程遠いところも大好きだぜ、尾形。
このように考えてみると、これからキロランケチームに一波乱ありそうな予感がします。
アイヌ料理教室の今後
今回から登場人物の勢力図や舞台が大きく更新されました。中でも特筆すべき変化は、物語開始時点からほとんど一緒に行動していたアシリパさんと杉元が別々のグループになったことです。そこで気になってくるのが、アシリパさんと杉元が中心となって開催していたアイヌ料理教室に代わるイベントは今後あるのか、です。
私は料理を作るとき・食べるときのアシリパさんの笑顔ときどき変顔と、杉元の屈託のないコメントがとても好きです。あれを見て癒されたいからゴールデンカムイを読んでいたようなものです。わりと真面目に。
でも、あれって杉元がいなければ成り立たなくないですか? 杉元の温かいコメントあってこその料理教室だったと思います。あと、樺太はもはや北海道アイヌの土地ではないので、そもそもアシリパさんがアイヌ料理を披露する意味がなさそう。
しかも、もし料理教室を始めたとして、まだ参加者が白石だけなら物足りないけどほんわかした空気になって良いと思いますよ。問題は、白石とアシリパさんには終始キロランケと尾形がくっついていることです。ま、全く癒されねぇ……! いつ何が起こるかとビクビクせざるをえない……! 本人たちがキャッキャウフフしてても、見てるこっちは彼らが何か企んでることを把握済みなのですから。
というわけで、料理教室が今後開かれるかどうか分からないし、開かれたとしても癒し要素になるか分からない、という懸念が頭につきまとって離れません。とりあえず今後の展開に期待しています!
感想は以上です! 最後までお読みくださりありがとうございました。
15巻の感想はこちらの記事に書きました。
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とりあえず網走監獄には聖地巡礼してきました。
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公式サイトリンク集
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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