【レビュー】ドラゴンクエストビルダーズ:マイクラとは全然違う!文明復興を目指すブロックメイクRPG
皆様こんにちは。赤城です。
スクウェア・エニックスのPS4/PS Vita/Nintendo Switch用ゲーム『ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ』(DQB)を、寝食を忘れて一気にプレイしてしまいました。ドラクエはナンバリングも派生作品もそこそこ面白いですが、ここまで無我夢中でプレイしたのは初めてです。
てなわけでネタバレなしレビューの記事を書きました。
ネタバレあり感想を読みたい方はこちらの記事へどうぞ!
マイクラとの相違点
まず、ドラクエビルダーズを語るうえで避けては通れないと思われるこの問題について、少々言及いたします。「マジどーでもいいんですけどー」とか、「え? マイクラって何?」と思われた方は次の項目へどうぞ。
このゲーム、基本的なシステムが似ているのでずっとMinecraftの派生シリーズだと思っていたのですが、記事を書くにあたって調べてみて、全然関係ないことに驚きました。
もしかしてパクリなのか!? と思いちょっと心配になりました。
でもよく考えるとマイクラとは結構違うところがあります。私がマイクラに馴染めなかったのにドラクエビルダーズにドはまりできたのも、それらの相違点のおかげと言えます。
その相違点とは、
主にこの3つです。
マイクラって、他人様のプレイを見ている分にはシュールで面白くはあるんですけど、ストーリーはないしNPCとは意思疎通できないしグラフィックは全然かわいくないしで、自分でプレイするにはきついな~と思ってたんです。
ドラクエビルダーズは、それらの点を全てクリアしていて、かつ、ドラクエという老舗ジャンルの世界観とキャラクターがベースになっています。
したがって、ブロックを積み上げて色々作る、というところが同じだけで、実際には似て非なるものですね。正直、私にとってはマイクラより千倍面白いです。
なお、あくまで私の評価軸では全くウケないというだけで、好きな方々を否定しているわけではないです。念のため。
ネタバレなし紹介
マイクラとの比較の話はここまでにして、本格的に紹介を書いていきます。ブロックメイクRPGというジャンル
ドラクエビルダーズが標榜しているのは、「ブロックメイクRPG」というジャンルです。主人公は、四角いブロックでできた大地を壊し、組み立て、耕して、荒廃した世界をつくり直していきます。どんなふうにつくり直すかはプレイヤーであるあなた次第。創造力と想像力を掻き立てられます。
一方で、レベルアップの概念こそありませんが、明確なストーリーがあり、個性的なキャラクターたちが出演するところは、まごうことなきRPGであると言ってよいでしょう。
目指すは文明の復興
ストーリーは非常にユニークです。この世界の人間たちは「物を作る力」を奪われ、魔物や病魔に脅かされて長いこと生活してきました。余裕がなく、他人と協力して生きるなど考えもつかない人が多いです。したがって、村や町ももはや存在しません。
だから当然、主人公は傷を負ったら宿屋で寝たり、お腹が空いたら食堂に入ったり、なんてこともできません。全てはビルダーである主人公が一から作り上げなければならないのです。
はじめは寝床を造るだけで精一杯だった主人公。しかしやがて、道具や仲間を増やし、人間社会の復興のリーダーとなっていきます……!
いかがでしょうか、このドラクエにあるまじきブラックファンタジーかつサバイバルっぽい世界観は!!(大興奮)
私、絶望的な状態から這い上がるってシチュエーションと、サバイバルもの(無人島などに流された人たちが創意工夫で生活を豊かにしていくみたいなやつ)が死ぬほど好きなんです。ドラクエビルダーズは、そんな私のような人間の嗜好にぴったり合致したゲームです。
主人公も仲間たちも「普通の人」
さらに印象的なのが、今回の主人公がなぜかたびたびディスられることですwぼんやりした顔とか、筋肉なさすぎとか、お前は勇者じゃないとか。ナンバリングの主人公が方々で褒めそやされているのとはえらい違いです。
そういうところに親近感を持てます。プレイヤーである私たちだって、大概ぼんやりした顔で筋肉がなく勇者でもない、「普通の人」ですから。
また、仲間になってくれる人間キャラも、あくまで「普通の人」だけど自分たちの生活を守るために戦ってくれるのが良いです。
彼らは、強大な魔物に立ち向かう力があるわけでも、魔法が使えるわけでもありません。でも、多くのキャラは主人公と一緒に戦ってくれますし、拠点での生活を助けてくれます。
主人公含め、勇者様御一行でもなんでもない「普通の人」たちがコツコツ頑張って社会再建を目指していく、そしてその様子をリアルタイムで観察できる、そこがとてつもなくアツいです。
初代ドラクエの"if"としてのドラクエビルダーズ
ドラクエビルダーズは初代ドラクエの終盤で竜王が勇者にかけた言葉「もしわしの味方になれば世界の半分をお前にやろう」に、勇者が「はい」と答えてしまった世界だそうです。初代ドラクエをプレイしたことがない身で語るのもちょっと申し訳ないですが、こういうのってワクワクしますよね!
自分が興味本位で選んだあの闇堕ちルートの結末はいったいどうなっていたのだろう。そんな素朴な疑問に、まさかの公式から回答が来た、って感じじゃないですか。本編だと、竜王がちょっと話して終わりなんですよね、確か。
終盤では、より具体的に闇堕ちの結果を見せつけられる場面もあり、これがあの時の好奇心のなれの果てかと感慨深く思うプレイヤーも多いことでしょう。
う~ん、この項を書いていたら私も「はい」と答えてビルダーズの世界を造るために初代ドラクエをプレイしたくなっちゃいました! 今なら3DSで復刻版もプレイできるから、買ってみようかな。
システムと操作面に若干の難あり
以上のように、ストーリーとキャラクターは申し分ない本作ですが、いくつか欠点もあります。2では改善されていることを願います。カメラの使い勝手が悪い
四方を壁に囲まれた場所に入り込んだときなど、カメラをぐるぐる動かして位置を調整しないと何も見えません。仲間の「連れ歩き」が一部の章でしかできない
それ以外は拠点を出て探検するのは常に自分1人だけ。せっかく個性豊かなキャラたちがいるのに、若干寂しいです。ラスボスの後半戦で負けると前半戦の開始前に戻ってしまう
せめて後半戦の開始前に戻ってほしい。攻略法の分かりきっている前半戦を何度も戦うのはつらいです。まあ上記のような欠点は、本作の面白さに比べれば些細なものです。
もしドラクエのファンでまだ購入していないという方がいたら、ぜひ購入してプレイしてみてください! ドラクエの新境地に魅了されること請け合いですよ!
紹介は以上です。最後までお読みくださりありがとうございました!
ネタバレあり感想は下記の記事で書いています。
ビルダーズ2のネタバレなしレビューはこちら。
※この文章は、赤城みみる(Twitter ID i14wander、はてなブログID i14wander)により執筆され、赤城みみるの所有するブログ「星を匿す雲」(http://cqs4live.hateblo.jp/)(http://cqs4live.hateblo.jp/archive)に掲載されているものです。著作権法32条で定められた要件を満たさず行われる転載は、著作権法21条に違反します。
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